構築ツール: 一般
概要
ここでは、対称化と反復を扱うすべての構築ツールに共通するデータについて説明します。
プレビュー
対称化や反復の構築時に、ユーザーが入力したデータに従って、得られる結果のビューがグラフィカルに表示されます。
註: このビューは、他のすべての構築モード(Chamfer、Fillet、Rotation、Translation、Scaling)でも同様に表示されます。
伝播
対称化 / 反復の各構築モードの目的は、伝播によって元のエンティティを1回以上複製することです。
伝播の原理は、変換(対称化 / 反復の適用時に自動的に作成されます*)を使用して、これらを元のエンティティに適用するというものです。
使用される変換のタイプは、適用される構築モードによって決まります。これらのタイプを次の表に示します。
タイプ | 変換 | |
---|---|---|
デフォルトの名前 | 説明 | |
対称化(ライン) | SYMMETRY | 2つのポイントによって定義されるラインに対するアフィン変換 |
対称化(ポイント) | SYMMETRY | 単一のポイントに対するアフィン変換 |
線形反復(ベクトル) | VECTOR | 並進ベクトル |
線形反復(マトリックス) | LINEAR X | 並進ベクトル |
LINEAR Y | 並進ベクトル | |
円形反復 | CIRCULAR | 角度と既存の回転中心によって定義される回転 |
*変換が作成されるのは、元のエンティティと伝播されたエンティティ間のリンクが維持された状態で、伝播が適用される場合のみです。すなわち、«connected at the origin»オプションがYESに設定されている場合のみです。このオプションがNOに設定されている場合は、変換は使用されますが、伝播されたエンティティには元のエンティティとのつながりがないため、作成はされません。
«Connect to origin»オプション
すべての対称化および反復操作に用意されている«connected at the origin»オプションでは、元のエンティティに応じて、対称化 / 反復操作の結果として得られるエンティティをレンダリングできます。次の2つの選択肢があります:
元のエンティティに接続する(YES)* | 元のエンティティに接続しない(NO) |
---|---|
元のエンティティに依存した伝播。 | 元のエンティティに依存しない伝播。 |
結果として得られるエンティティ«Point»および«Line»は、«propagated starting from another line/point»タイプです。 | 結果として得られるエンティティ«Point»および«Line»は、元のエンティティと同じタイプです。 |
元のエンティティを変更すると、伝播によってリンクされたエンティティも変更されます。 | 元のエンティティを変更しても、伝播に関連するリンクは存在しないため、変更は生じません。 |
*元のエンティティに応じた対称化 / 反復操作によって得られるエンティティが、灰色でグラフィカル表示されます。
伝播されたエンティティ: ルール
伝播によって他のエンティティにリンクされる伝播エンティティは、いくつかのルールに従います。以下に、主なルールをリストします:
- 伝播エンティティを直接移動することはできず、そのエンティティがリンクされている元のエンティティを経由する必要があります。
- 伝播されたポイントを伝播されていないポイント上に配置することはできません。
- 伝播されたラインを細分化することはできません。
- 伝播されたラインにリンクされている伝播されていないラインを細分化することはできません。
- 伝播されたラインを、伝播されているかどうかに関係なく別のラインと結合することはできません。
- 伝播されているかどうかに関係なく、別のラインと交差している伝播されたラインを調整することはできません。
- 伝播されたラインには、全体修正ツール(重ね合わせ、交差、簡素化)は適用されません。
- 伝播されたポイントを起点または終点とするラインを作成できます。
- 伝播されたラインを起点または終点とするラインを作成することはできません。
- 伝播されたエンティティを再度伝播することができます。
- 伝播されたエンティティが含まれた選択対象をコピー / ペースト / カットすることはできますが、元のエンティティとのリンクが失われます。
伝播されたエンティティ: 交差 / 重ね合わせ
伝播エンティティと他の伝播エンティティや標準エンティティとの交差や重ね合わせは不具合と見なされ、Fluxの形状には適合しません。
これらのタイプの不具合は、検出して修正することができます:
- 交差と重ね合わせの修正ツールを使用して
- 作成時にスマート修正のオプションを使用して(重ね合わせの不具合のみ)
適用されるルール
交差や重ね合わせの不具合が存在している場合、競合状態にある伝播エンティティは標準のエンティティに変換されます。