OS-T:航空機底部複合材フェアリングの最適化主導設計

複合材は、航空機構造の分野において人気のある素材となってきています。革新的な設計の必要性は、大きな挑戦をもたらしつつあります。本チュートリアルでは、OptiStructを用いた航空機底部複合材フェアリングの最適化主導設計アプローチについて学習します。

この設計は、3つのフェーズからなるアプローチをとります:
Phase 1: 参照設計合成(フリー寸法最適化)
概念設計生成 フリー寸法最適化で、最適なプライ形状およびプライの向き毎のパッチの位置を特定
Phase 2: 設計の微調整(寸法最適化)
設計の微調整 寸法最適化で、各プライバンドルの最適な板厚を特定
Phase 3: プライ積層順最適化
プライの積層順序最適化で、最適な積層順序を取得

このプロセスは、フリー寸法最適化、寸法最適化および積層順序最適化という3つの重要かつ高度な最適化手法に渡ります。これら3つの手法を連ね、OptiStructは複合積層材の設計および最適化に1つのユニークかつ統合的なプロセスを提供します。このプロセスは、1つ前の設計フェーズから自動的に後続のフェーズ用の入力データを生成することにより、Altair Simulationで自動化、統合されます。

モデルの定義

底部フェアリングの有限要素モデルがHyperMeshで生成されています。2次元要素用に直交異方性材料(MAT8)を使ってカーボンファイバー用の材料プロパティが考慮され、表現されました。フェアリングは均等板厚の4つの配向(0度、90度、45度および-45度)でモデル化されています。積み重ねのバイアシングを回避するために、PCOMPカードでSMEARオプションが適用されます。

操作条件(境界条件)を表すため、0.02MPaの内部均等圧力荷重と6.75gの外部重力荷重の2つの荷重ケースが定義されています。フェアリングは、エッジに沿って周囲の構造とリベット接合され、重さがそれぞれ2Kgと3Kgである2つの機器質量が、RBE3要素を介してフェアリングにマウントされています。フェアリングは、1次固有振動数が少なくとも20Hz、最大ひずみが1000 micro-strain未満、という2つの主要パフォーマンス基準を考慮して設計されました。

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図 1.