OS-T:3400 有孔引張強度(OHT)の設計

複合材は、各種構造の分野において人気のある素材となってきています。革新的な設計の必要性は、大きな挑戦をもたらしつつあります。本チュートリアルでは、OptiStructを用いた有孔引張強度試験片の最適化主導設計アプローチについて学習します。

この設計は、3つのフェーズからなるアプローチをとります:
Phase 1: 参照設計合成(フリー寸法最適化)
概念設計生成 フリー寸法最適化で、最適なプライ形状およびプライの向き毎のパッチの位置を特定
Phase 2: 設計の微調整(寸法最適化)
設計の微調整 寸法最適化で、各プライバンドルの最適な板厚を特定
Phase 3: プライ積層順最適化
プライの積層順序最適化で、最適な積層順序を取得

このプロセスは、フリー寸法最適化、寸法最適化および積層順序最適化という3つの重要かつ高度な最適化手法に渡ります。これら3つの手法を連ね、OptiStructは複合積層材の設計および最適化に1つのユニークかつ統合的なプロセスを提供します。このプロセスは、1つ前の設計フェーズから自動的に後続のフェーズ用の入力データを生成することにより、Altair Simulationで自動化、統合されます。

これらのステップにより、初期および最終解析結果を利用して、設計パートのベースラインおよび最終特性を決定します。

モデルの定義
本チュートリアルで示される複合材の設計最適化手法は、非常に複雑な複合材設計最適化問題を解くために開発されました。この手法では、そのままでは解決不可能である複雑な複合材設計最適化問題を、それぞれが解決可能であるよりシンプルな幾つかの複合材設計最適化問題に分割します。よりシンプルな各複合材設計最適化問題の累積的なソリューションが、当初の複雑な設計最適化問題への1つのソリューションを与えます。複雑な問題をよりシンプルな幾つかの問題に分割するこのプロセスは、エンジニアリング手法と一致します。

os3400_ph0_introduction_image
図 1. モデルの概要