モデルの設定

使用可能な2つのモデル設定を以下に示します:
Radiossは完全独立で実行され、相互の直接の通信は行われません。各サブドメインでは、以下に示すように、それ固有の時間ステップが使用されます。


図 1.

それぞれのサブドメインの時間ステップは任意ですが、速度上昇の点で最高の結果を得るためには、それぞれは十分に異なるべきです。

最高のマニュアル分割は、全体モデルの片方を大きな時間ステップの大きな、要素数の多い大きなモデルに、もう片方を小さな時間ステップの少数の要素の小さなモデルに分割することにより得られます。

全てのデータ通信、時間ステップの同期、ドメイン境界でのつり合いと安定条件はメインプログラムで保障されます。


図 2.

14.0での新機能

14.0以降は、ALEおよび / またはSPHを含め、流体-構造相互作用シミュレーションが可能です。

13.0での新機能

13.0以降は、マルチドメインはHybrid-MPPと完全に互換性があります。つまり、RAD2RADで複数のスレッディングが可能です。

ヒント

計算パフォーマンスを向上させるには:
  • 節点または要素の面で、サブドメインはフルドメイン(メイン _ サブドメイン)の30%未満である必要があります。また、サブドメインとメインドメインとの間の自然な(または許容可能なマススケーリング)時間ステップ比が1/3より低い必要があります。
  • 純粋なLagrangeやFSIモデルと同じ、サブドメインに時間ステップが極めて小さいパートを配置するというルールを適用します。
  • 純粋なLagrangeマルチドメインモデルの場合は、ドメイン間のコミュニケーションの流れを削減することでRAD2RADの作業負荷をできるだけ小さくする必要があり、この目的で、サブドメインとメインドメインとの間の接触インターフェースと接続部をできるだけ小さくする必要があります。
  • サブドメインが全体接触インターフェースの一部でなく、それ固有のサブドメイン自己接触を有することを確認し、必要以上に大きくない、ドメイン間複数接触を作成することが重要です。
  • 作成したそれぞれのドメイン間接触インターフェースを対称的にすることを強く推奨します。
  • ALEまたはSPHを使用するマルチドメインの場合は、流体と構造との間の接触インターフェースを最小化する必要はありません。
  • 要素数が比較的少ないサブドメインがあるモデルの場合、割り当てられるCPUの数は、CPUあたりの要素数は2000個以上にするという経験則を尊重する必要があり、使用されるクラスタの節点あたりのスレッド数を最大限に多くすることを推奨します。
  • 1つのモデルにおいて、時間ステップが小さいパートが散在する場合は、複数サブドメインが必ずしも適切なわけではありません。これらのパートの時間ステップが同じように小さい場合は、それらを1つのサブドメインに配置する必要があります。
  • サブドメインとメインドメインとの間の接続部にも小さい時間ステップがある場合は、これらの接続部をそのサブドメインに含める必要があります。
  • サブドメインが基本的にLagrange3次元要素で構成されている場合は、2次元および1次元要素で構成されている場合よりも、マルチドメインの効率が低くなります。
  • マルチドメインFSIの場合、メインドメインの流体、およびスケーリングファクターが0.5の要素自由時間ステップ(ALEの場合)を持つ定義された/DT/ALEを使用することを推奨します。Lagrangeサブドメインでは、スケーリングファクターが0.9の節点時間ステップ/DT/NODAを使用する必要があります。