SS-V:5020 直角フレームの横座屈

テスト番号VNL03直角の形状における薄肉フレームのような構造の座屈と座屈後の解析を実行します。

定義

直角の形状における薄肉フレームのような構造の座屈と座屈後の解析を実行します(図 1)。構造の一方の端を固定し、もう一方の端にX方向の控え目な荷重を適用します。

材料特性は以下の通りです:
特性
弾性係数
7.124e+10 pa
ポアソン比
0.31


図 1. ジオメトリと荷重

結果

構造はソリッドとしてシミュレートされます。構造の1D梁曲げモデルから求められた基準臨界荷重は、P = 0.820035 Nです。構造の荷重端で横方向のz方向に、Pz = P*1.e-4 = 8.2e-5 Nのごくわずかな摂動荷重が適用されます。これにより、構造にフラットからの非常に小さな初期たわみが発生します。メイン荷重は0から1.6*Pに徐々に増加されました。

図 2 は、最大たわみ量と適用された荷重の関係を示しています。荷重-横方向たわみ曲線は、参考文献で報告されている結果とよく一致しています。横方向の座屈後の挙動は、最初は非常に小さい横方向の剛性に関連していますが、その後、耐荷重容量が増加します(荷重-変位曲線が平坦になります)。面内挙動はほぼ単調であり、荷重変動の範囲内では容量の増加は生じません。

3Dの解は、1D梁モデルの解よりも臨界荷重を約10%低く予測しています。図 3 は、梁の曲げモデルで想定されているものとは大幅に異なるフォンミーゼス応力分布を示しています。


図 2. 荷重たわみグラフ


図 3. 荷重1.4 Nでの変形形状とフォンミーゼス応力のプロット
1 R. Kouhia, On Kinematical Relations of Spatial Framed Structures, J. Computers & Structures, Vol. 40, No.5, 1991, pp. 1185-1191