OptiStruct Flexbody Generation

MotionViewは、NastranまたはOptiStructのFEA入力デックからH3D弾性体ニュートラルファイルを直接生成します。FEAモデルの準備として唯一必要とされるのは、インターフェーシング(結合点)およびセンサー(出力点)用に使用される節点IDの確認です。

FlexBodyPrepウィザードからOptiStruct Flexbody generationオプションを選択すると、下記のオプションが使用できます:


図 1.
表 1.
Create OptiStruct prp (preparation) file and generate the h3d flexbody OptiStructファイルを選択し、それをH3D弾性体ファイルに処理します。
Create OptiStruct prp (preparation) file OptiStructファイルを選択し、それを、弾性体生成用に準備されたFEMファイルに変換します。
  上記のオプションのいずれかを選択すると、以下の欄が表示されます:
  Select Bulk Data file (fem/nas/bdf/dat) 変換するOptiStructソースファイルを選択します。
  Create RBE2 spiders 元のOptiStruct入力ファイルにrigid spiderを追加する際に使用できるユーティリティです。

このオプションをクリックすると、HyperMeshが起動し、指定されたバルクデータファイルをインポートします。HyperMeshのUtilityタブを使って、RBE2要素を生成できます。

  Save the *.h3d file as

または

Save the *prp file as

H3D出力ファイルまたはPRPファイルとして保存するファイル名とディレクトリを入力します。表示される欄は、選択された変換タイプによって異なります。
  Component mode synthesis type 以下のいずれかのオプションを選択します:
    Craig-Bampton法 Craig-Bamptonでは、最終の直交化ステップで拘束固有モードおよび静的修正モードを計算します。
    Craig-Chang法 Craig-Chang法では、非拘束固有モードおよび静的解析を得ます。
    Craig-Bampton- Geometric-Stiffness 幾何剛性と共にCraig-Bampton法を使用し、幾何応力剛性効果を考察します。

下記のコメント 5をご参照ください。

  Specify node information 結合点のリストを提供します。後のMDLへの書き出しステップのために、結合点の候補となる節点を確認することができます。センサー節点ではなく、結合点みがこの時点で確認できることが重要です。2つのオプションが用意されています。
  1. 節点の指定 - 節点番号をフィールドに直接入力します。
  2. Select Nodes file - 節点のリストを含むテキストファイルを指定します。
  Specify the nodes (6:8+10) このオプションが選択された場合、4:12または4:12 +14といった組み合わせで、範囲を入力して指定できます。
  Select Nodes file このオプションは、提供すべき節点番号の数が非常に多い場合に有効です。テキストファイルには、カンマやスペースで区切られた節点番号のリストを含めることができます。複数行を使用して指定することができます。
  Cutoff type and value 選択肢:

Highest Mode #

または

Highest Frequency in 1/(time units)

Highest Mode #を選択した場合、弾性体に含める固有モードの数を指定する必要があります。もしくは、Highest Frequency in 1/(time units)を選択し、弾性体内の最大周波数を指定します。
  Additional Options クリックして、Additional Optionsダイアログを表示します。


図 2.
    Perform stress recovery モーダル応力を計算し、弾性体H3Dファイルに保管するには、このオプションを選択します。HyperViewでMBDシミュレーション結果について応力を確認するには、このオプションが必要です。
   

Perform strain recovery

モーダルひずみを計算し、弾性体H3Dファイルに保管するには、このオプションを選択します。HyperViewでMBDシミュレーション結果についてひずみを確認するには、このオプションが必要です。
    Create Recovery H3D (Reduces Flex H3D Size) モデルを境界線要素(PLOTEL)として表示してモデルの寸法を縮小し、リカバリーh3dファイルを作成するには、このオプションをチェックします。

下記のコメント7をご参照ください。

  Perform element check in OptiStruct model OptiStructでモデルの要素チェックを実行するかどうかを制御します。
  Specify units in Bulk Data File FEMファイルで使用された質量、長さ、フォースおよび時間の単位セットを指定します。

弾性体とその弾性体が使用されるMDLモデルとの間で、単位に一貫性をもたせるため、FEAモデルの単位を確認する必要があります。単位の情報は、H3Dファイルに保管されており、ソルバー弾性体マトリックスファイル内の影響を受ける全てのファイルはそれに従ってスケーリングされます。

FlexBodyPrepウィザードでサポートされる単位の種類の詳細については、下のコメント セクションをご参照ください。

       
既存のprp(準備)ファイルの使用によるh3d弾性体の作成 既存のPRPファイルを選択し、それをH3Dファイルの作成に使用します。
  Select Pre-existing prp (preparation) file ファイルブラウザを使用して、H3Dファイルの作成に使用する既存のPRPファイルを選択します。
       
Clear 選択を解除し、ウィザードをリセットします。
OK 選択後、OKをクリックすると、ウィザードがOptiStructを起動し、弾性体の H3D ファイルを生成します。
Cancel FlexBodyPrepウィザードを終了します。
注: FlexBodyPrepでは、LOADSETまたはPRELOADを用いたモーダル荷重の追加は、現時点ではサポートされていません。このような場合、HyperMeshでモデルを構築し、OptiStructで解析してください。HyperMeshでモーダル荷重を作成し、それらをMotionViewでModal Forceとして使用する方法については、チュートリアルトピックMV-2040:空力荷重下の前尾翼アクチュエーター機構をご参照ください。

Flexprepのオペレーション - inputfile (fem/bdf)ファイルの仕様

入力としてユーザーが指定するFEMまたはBDFファイルは、節点、要素(剛体要素を含む)、材料およびプロパティの指定を必要とします。

Paramステートメントは必要ではありませんが、保持されます。例えば、wtmassは保持され、OptiStructからの質量/慣性モーメントをスケーリングします。Flexprepは、wtmassを記憶し、それらのスケールを戻します。要素の結合性、節点の位置および材料に影響を及ぼさないカードは無視されます。これらには、Super Elementカード、EIGRLカード、SPC等が含まれます。外部ポイントは、バルクデータファイルから別個に供給されるため、BDF内で指定する必要はありません。

Flexprepによる入力ファイルの利用

FlexBodyPrepウィザードは、バルクデータファイルを読み出し、プリパレーションファイルと呼ばれるOptiStruct弾性体生成用のファイル(prpが元の名前に付加される)を準備します。このプロセスでは、節点、要素、材料およびプロパティカードなど入力ファイルからのモデル情報が使用されます。MODELおよびSETカード以外のその他のサブケース情報は考慮されません。

CMSMETH ASET1、STRESS、STRAINなどの追加のカードは、ウィザードダイアログ内に与えられる入力に基づいて追加されます。プリパレーションファイルはflexprpバッチユーティリティに投入され、そこからそのジョブがOptiStructソルバーに投入されます。これによって、区分モード合成テクニックが開始されます。最終ステップとして、質量行列が計算され、プロパティがH3Dに書き出されます。

H3Dファイルの単位は常に「kg-mm-N-sec」です。H3Dファイルへの書き込み、読み出しの際には、必要に応じて単位の変換が行われます。

コメント

  1. その他のFEA入力デックは、HyperMeshにインポートしてからOptiStructファイルにエクスポートすることによって使用できます。
  2. MotionViewでは、デフォルトで同じバージョンのOptiStructが使用されますが、flexprepをバッチモードで実行する際に-ospathコマンドを使用することによってこれを変更できます。
  3. 選択されたモード数は、MBDソルバーの解析速度と解析精度のトレードオフに大きく影響を与えます。高次のモードを取り込むことで、解析精度は高まります。しかしながら、これらの高次モードは、解析速度を若干低下させます。OptiStructを用いてH3D弾性体を生成するためのStressオプションを使用する場合は、通常、応力の正確な描写には、変位(形状)の正確な描写と比べてより多くのモードの取り込みが必要であることにご留意ください。
  4. 最初の6つのモードは剛体モードで、結果のH3DがMDLによって参照される際、デフォルトでは、これらの6つのモードはソルバーデックまたは弾性体マトリックスファイルに含められません。
  5. Craig Bampton – Geometric Stiffnessを用いて生成された弾性体H3Dは、モードおよびモード形状の情報に加えてGEOSTIFFブロックを書き出します。Bodyパネルで、MBDソリューション中に幾何剛性効果を含めるかどうかのオプションが与えられます。
  6. 幾何剛性効果は、変形の影響が構造の剛性に重大な影響を与えるスレンダーな梁のようなモデルについて含めることが可能です。
  7. モデルサイズを縮小してリカバリーH3Dを生成するオプションは、非常に大きいモデルに使用できます。このオプションを含めると、モデルサイズの縮小によってより小さいサイズの弾性H3Dが生成され、モデルは境界上のライン要素(PLOTEL)によって表されます。生成されたリカバリーH3Dファイルは、MBDシミュレーションの後にOptiStructと共に用い、詳細結果を復元し、さらに疲労シミュレーションで使用することができます。OptiStructユーザーズガイドのトピック“弾性体の生成”内、OptiStructでのMBD解析結果のリカバリーセクションをご参照ください。
  8. 下の一覧に、FlexBodyPrepウィザードでサポートされる単位の種類を示します:
    質量 Kilogram Gram MegaGram
      Pound_mass Slug Slinch
      Ounce_mass Kpound_mass  
    長さ Millimeter Inch Foot
      Mile Centimeter Meter
      Kilometer    
    フォース Newton Pound_force Ounce_force
      Kpound_Force Dyne Kilogram_Force
      Knewton    
    Time Second Millisecond Hour
      Minute    
    • 選択に応じて、DTI_UNITSカードがプリパレーションファイルに書き出されます。
    • OptiStructはその他数多くの単位をサポートします。詳しくは、HyperWorks Solver Reference Guide内のDTI, UNITSをご参照ください。FEMファイルをモデル化した単位がFlexBodyウィザードに含まれていない場合、DTI_UNITSカードを変更し、OptiStructソルバーに手動で投入することが推奨されます。