可視化

一般に使用される座標系の可視化。

方向の確認

CAE解析で使用される一般的な座標系をプロットおよび変更します。

Orientation Reviewツールを使用して、一般に使用される座標系を可視化できます。また、特定の座標系の方向を操作するためのいくつかの方法が用意されています。

次の表では、Orientation Reviewダイアログの各タブについて定義しています。
タブ 機能
Element System 1D要素、2D要素、または3D要素用のデフォルト局所座標系をプロットします。
Nodal System 節点に関連付けられた座標系をプロットします。一般に、OptiStructNastranのユーザープロファイルで変位および参照座標系をレビューするために使用されます。
Orientation 節点の順序をプロットおよび操作して、デフォルトの要素座標系を設定します。
Material System 材料座標系を要素上にプロットします。
Ply Directions プライの1、2、3方向をプロットします。
Ply Normals プライのプライ法線をプロットおよび修正します。

Elemental System

1D、2D、または3D要素用のデフォルトの要素座標系をプロットします。

要素座標系は、要素タイプとソルバータイプによって異なります。例えば、次の図は、OptiStructNastranのCQUAD4要素用のデフォルトの要素座標系を示しています。


図 1.
次の表に従ってオプションを設定します。
表 1.
オプション 動作
Pick Elements 要素座標系のx、y、z方向をプロットする要素を選択します。

Elemental Systemの使用法

Elemental Systemタブの使用法。

  1. 要素リボンから 向きの確認ツールをクリックします。


    図 2.
  2. Orientation Reviewダイアログで、Elemental systemタブをクリックします。
  3. Elementsセレクターを使用して要素を選択します。
  4. 表示オプションを定義します。
  5. 次のいずれかを選択します:
    • 適用(Apply) - 座標系を表示します。
    • Clear - このタブによって生成されたプロットをクリアします。
    • Clear All - Orientation Reviewによって生成されたすべてのプロットをクリアします。


    図 3.

節点座標系

節点に関連付けられた座標系をプロットします。

一般に、OptiStructNastranのユーザープロファイルで変位および参照座標系をレビューするために使用されます。

次の表に従ってオプションを設定します。
オプション 動作
Pick Nodes 座標系情報を表示する節点を選択します。
System プロットする座標系タイプを指定します。GRIDカード上のOptiStructNastranの変位および参照座標系に固有です。次のいずれかを選択します:
  • Displacement – GRIDカードのCDフィールドに関連付けられた座標系をプロットします。GRIDにCDが割り当てられていない場合は、全体座標系がプロットされます。
  • Reference – GRIDカードのCPフィールドに割り当てられた座標系をプロットします。GRIDにCPが割り当てられていない場合は、全体座標系がプロットされます。

Nodal Systemの使用法

Nodal Systemタブの使用法。

  1. 要素リボンから 向きの確認ツールをクリックします。


    図 4.
  2. Orientation Reviewダイアログで、Nodal systemタブをクリックします。
  3. Nodesセレクターを使用して節点を選択します。
  4. SystemをDisplacementに設定します。
  5. 次のいずれかを選択します:
    • 適用(Apply) - 選択した各節点に割り当てられた変位座標系を表示します。
    • Clear - このタブによって生成されたプロットをクリアします。
    • Clear All - Orientation Reviewによって生成されたすべてのプロットをクリアします。


    図 5.

要素方向

デフォルトの要素座標系を設定する節点順序をプロットおよび操作します。

ほとんどのソルバーの要素方向は、要素カード上の節点のシーケンスによって決定されます。このタブでは、要素座標系のx軸またはz軸を変更するために、節点の番号付けを変更する方法がいくつか用意されています。

次の表に従ってオプションを設定します。
オプション 動作
Pick Elements 節点の番号付けを操作する要素を選択します。
Function 要素座標系の方向を確認して、節点の順序付けを変更するためのいくつかの方法が提供されます。次のいずれかを選択します:
  • Display normals – 選択された要素(2D、3D要素)の現在の要素法線をプロットします。
  • Reverse normals – 選択された要素(2D、3D要素)の現在の要素法線を反転させます。
  • Reverse 1D – 1D要素の節点順序付けを反転させます。
  • Display N1-N2 dir. – N1からN2への方向を表示します。OptiStructまたはNastranのプロファイル内の2D要素向けです。
  • Align N1-N2 dir. – 下記をご参照ください。
Align N1-N2 dir. Methods リメッシングなしで、入力方法にできる限り近くなるように、選択された要素のN1-N2方向を設定します。このツールでは、要素法線を変更しません。従来のOptiStructNastranのユースケース向けです。一般的なケースでは、材料方向設定方法を使用して材料方向を設定します。次の方法を使用できます:
  • By element – 選択された要素のN1-N2方向のテンプレートとしてこの要素を使用します。
  • By system axis – 選択された座標系の軸をN1-N2方向に使用します。
  • By vector – 入力ベクトルをN1-N2方向に使用します。

Orientationの使用法 - 1Dの反転

Orientationタブの使用法。

  1. 要素リボンから 向きの確認ツールをクリックします。


    図 6.
  2. Orientation Reviewダイアログで、Orientationタブをクリックします。
  3. Elementsセレクターを使用して要素を選択します。
  4. FunctionをReverse 1Dに設定します。
  5. 次のいずれかを選択します:
    • 適用(Apply) - 選択された1D要素の方向を反転させます。
    • Clear - このタブによって生成されたプロットをクリアします。
    • Clear All - Orientation Reviewによって生成されたすべてのプロットをクリアします。


    図 7.

Orientationの使用法 - N1-N2の方向揃え

Orientationタブの使用法。

  1. 要素リボンから 向きの確認ツールをクリックします。


    図 8.
  2. Orientation Reviewダイアログで、Orientationタブをクリックします。
  3. Elementsセレクターを使用して要素を選択します。
  4. FunctionをAlign N1-N2 dirに設定します。
  5. Selection MethodをBy elementに設定して、ステップ2で選択した要素のテンプレートとして使用する要素を選択します。
  6. 表示オプションを定義します。
  7. 次のいずれかを選択します:
    • 適用(Apply) - N1-N2の方向を揃えます。
    • Clear - このタブによって生成されたプロットをクリアします。
    • Clear All - Orientation Reviewによって生成されたすべてのプロットをクリアします。


    図 9.

材料座標系

材料座標系を要素上にプロットします。



図 10.
次の表に従ってオプションを設定します。
表 2.
オプション 動作
Pick Elements 材料座標系のx、y、z方向をプロットする要素を選択します。

Material Systemの使用法

Material Systemタブの使用法。

  1. 要素リボンから 向きの確認ツールをクリックします。


    図 11.
  2. Orientation Reviewダイアログで、Material systemタブをクリックします。
  3. Elementsセレクターを使用して要素を選択します。
  4. 表示オプションを定義します。
  5. 次のいずれかを選択します:
    • 適用(Apply) - 座標系を表示します。
    • Clear - このタブによって生成されたプロットをクリアします。
    • Clear All - Orientation Reviewによって生成されたすべてのプロットをクリアします。


    図 12.

プライ方向

プライの1、2、3方向をプロットします。

Ply Directionsタブでは、プライベースモデルのプライ方向をプロットできます。ドレーププライ方向もプロットできます。ドレープテーブル内の厚みと方向の補正データのペアごとに、1つのベクトルがプロットされます。例えば、一方向プライタイプでは1つのベクトル、一方向織りプライタイプでは2つのベクトル(縦糸トウと横糸トウ)、巻き付けプライタイプではn個のベクトル(プロダクトトウが特定の要素上を通過するごとに1つ)がプロットされます。ゾーンベースの層方向を可視化するには、Ply Directionsパネルを使用します。


図 13.
次の表に従ってオプションを設定します。
オプション 動作
Select ply 黄色のプライコレクターをクリックして、方向をプロットするプライを選択します。または、矢印を使用してモデル内のプライのリストをスクロールしてプライを選択します。
オプション プロットするプライ方向を選択します:
  • Fiber orientation – 選択したプライ上の公称プライ方向。
  • Drape fiber orientation – 選択したプライ上のドレープされたプライ方向。この場合は、ドレーピングに起因する追加の回転が表示されます。
  • System – プライに割り当てられたプライ座標系。これを選択できるのは、プライにプライ座標系が割り当てられている場合のみです。

Ply Directionsの使用法

Ply Directionsタブの使用法。

  1. 要素リボンから 向きの確認ツールをクリックします。


    図 14.
  2. Orientation Reviewダイアログで、Ply directionsタブをクリックします。
  3. プライセレクターを使用してプライを選択するか、矢印を使用してプライを切り替えます。
  4. 表示オプションを定義します。
  5. Fiber Orientationが選択されていることを確認します。モデルにドレープテーブルがある場合は、必要に応じて、Drape fiber orientationを選択します。
  6. 次のいずれかを選択します:
    • 適用(Apply) - 選択したプライのプライ方向を表示します。

      プライ選択の矢印を使用して、モデル内のプライを切り替えます。

    • Clear - このタブによって生成されたプロットをクリアします。
    • Clear All - Orientation Reviewによって生成されたすべてのプロットをクリアします。


    図 15.

プライ法線

プライのプライ法線をプロットおよび修正します。

プライベースの手法を使用してモデル化されたT接合を含むモデルでは、ウェブの両側のプライは、積層方向が逆になります。一方の側では、要素の積層方向はキャップと一致します。もう一方の側では、そうはなりません。次の図は、I型ビームの例を示しています。


図 16.

このI型ビームモデルの左側の積層方向の不連続性は、プライ法線を使用して修正されます。プライ法線によって、個々のプライが積み重なる方向が操作されます。プライ法線ツールを使用してプライ法線を反転させると、そのプライのドレープテーブルが作成されます。これにより、プライ方向から2*θだけ差し引かれます。これは、プライが積み重ねられる方向を反転させることと数学的に等しくなります。

次の表に従ってオプションを設定します。
オプション 動作
Select ply 黄色のプライコレクターをクリックして、方向をプロットするプライを選択します。または、矢印を使用してモデル内のプライのリストをスクロールしてプライを選択します。
Normals 次のいずれかを選択します:
  • Display – アクティブにした場合、現在のプライ法線が表示されます。
  • Reverse – アクティブにした場合、現在のプライ法線が反転されます。
Pick elements 通常は、プライ法線の反転が必要となるのは、指定されたプライの一部のみです。この選択により、反転されるプライの要素が決まります。

Ply Normalsの使用法

Ply Normalsタブの使用法。

  1. 要素リボンから 向きの確認ツールをクリックします。


    図 17.
  2. Orientation Reviewダイアログで、Ply normalsタブをクリックします。
  3. 適用(Apply)をクリックして、現在のプライ法線をプロットします。
  4. 法線を反転させる必要があるプライに達するまで、Select plyの矢印を切り替えます。
    不連続性に注目してください。
  5. プライ法線を修正するには、Pick elements collectorを2回クリックして、要素選択パネルにアクセスし、反転させる必要のある要素のみを選択します。
  6. Normalsの下にあるReverseラジオボタンを選択し、適用(Apply)をクリックします。
    これにより、選択した要素の位置にあるプライの要素のみについて、積層方向が反転されます。
  7. Normalsの下にあるDisplayラジオボタンを選択して、適用(Apply)をクリックします。
    これにより、そのプライの修正後のプライ法線がプロットされます。

板厚と層の詳細2D表示

要素とプライのビューコントロールツールバーオプション。

要素とプライの可視化

複合材料内のプライの正確に可視化するには、シェル板厚とプライ層、およびエッジの可視化オプションの両方を使用する必要があります。

これらオプションは、複合材積層がHyperWorksでどれだけ正確に表示されるかを決定するために連携して機能します。

これらのオプションは、ビューコントロールツールバーのをクリックしてアクセスします。


図 18.
デフォルトのシェル板厚(選択なし)
HyperWorksは、複合材積層を表示する際、2Dシェルとして表示します:


図 19. レイヤーオフ (選択なし)


図 20. プライ


図 21. プライ層と繊維方向
3Dシェルの板厚


図 22. レイヤーオフ (選択なし)


図 23. プライ


図 24. プライ層と繊維方向
2D&3Dシェルの板厚


図 25. レイヤーオフ (選択なし)


図 26. プライ


図 27. プライ層と繊維方向


図 28. 連続するシェルの層 - 繊維方向表示. 元の要素形状は、半透明モードで表示され、要素とプロパティ板厚の差を容易に確認できます。