FEコンフィグレーションファイル(feconfig.cfg)は、ACM(Area Contact Method)などのカスタム溶接を定義するのに使用されます。
溶接定義はソルバー(
Nastran、
LS-DYNAなど)によって異なります。ファイル内の溶接定義には、作成する溶接タイプとシェル周りのコネクターを含みます。コネクターエンティティを使用して溶接を作成する前に、溶接タイプ用の特定のソルバーテンプレートを読み込む必要があります。
HyperWorksが起動すると、以下の場所にある
feconfig.cfgを検索します(検索順に記載)。
- 製品のインストレーションパス
- HW_CONFIG_PATH (環境変数で定義)
- ホームディレクトリ(例: UNIXなど)
- 現在の作業ディレクトリ
デフォルトでは、各コネクタータイプ(Spot、Seam、Area)に関連した各パネルに<install_directory>/hm/binのfeconfig.cfgが読み込まれます。同じファイル名のコンフィグレーションファイルを複数持つことは推奨しません。これらのファイルが異なるディレクトリに保存されている場合でも、予期しないファイルがデフォルトで使用される可能性があります。
溶接定義テンプレート
ここで、
- CFG
- カスタム溶接定義開始のキーワード。
- SOLVER
- 作成する有限要素のためのソルバーテンプレート。
- サポートされるソルバー:Abaqus、ANSYS、LS-DYNA、Nastran、OptiStruct、PAM-CRASH、PAM-CRASH 2G
- USER_FE_TYPE
- 一意の(ソルバーに対し)ユーザー定義コンフィグレーションタイプID。ユーザー定義のCFGでは、今後発生するネイティブのHM CFGと競合しないよう、10,000より大きな数を使用する。
- USER_FE_NAME
- FEコンフィグレーションのためのユーザーが指定する名前。指定された名前は保存され、Connectorブラウザ内に表示される。
注: これは、カスタム溶接定義の最初の行に記述する。
- *filter
- 指定されたコネクタータイプのみ、コンフィグレーションのリアライズが可能。
- 例えば、*FILTER spot seamは、spotとseamコネクタータイプからのみリアライズ可能であるコンフィグレーションであることを意味する。更に、このオプションは、対応するrealizeパネルのtype =欄で表示されるFEコンフィグレーションをフィルタするのに使用される。
- *filter行は、CFGがどのパネルで表示されるかも設定可能。
- CE_TYPE
- コネクタータイプ- Spot、Bolt、Seam、Area 他。
- *style
- コンフィグレーションがリアライゼーション中に割り当てられる特定の動作があり、ネイティブのタイプであることを指定。
注: これらのコンフィグレーションでstyle定義行は変更しないこと。
- 例えば、*style bolt 1は、パート間の特定のボルト結合を作成するタイプ1のボルト結合を示す。
- STYLE_TYPE
- コネクタースタイル名。"adhesive"、"bolt"、"acm"、"quad"、"continuous"他。
- STYLE_NUM
- コネクタースタイル番号:
- Adhesive:
- "1" メッシュに依存しないシェルとRBE3/RBE2の接着節点結合。
- "2" シェルギャップ長さを強制する。Adhesive (HEXA要素)は、同じ位置でシェルと節点を共有。
- Bolt:
- "0" 一般的なボルト:穴内の"wagon wheels"。
- "1" 対称のスパイダーボルト。
- "2" 非対称なスパイダーボルト: 中央の節点が1つの穴に向かって偏る。
- "3" シリンダーボルト: 仮想円筒内のすべての節点同士を結合。
- ACM:
- "1" ヘキサ要素の節点は一連の層 (> 2T)で共有され、ヘキサの長さはパートの板厚の平均。
- "2" 一連の層内のヘキサ要素は一意な節点を持ち、ヘキサの長さはパートの板厚の平均。
- "3" ヘキサ要素の節点は一連の層で共有され、ヘキサの長さはパート間のギャップの距離。
- "5” ヘキサ節点はシェル節点 / ワッシャー節点(ワッシャーがある場合)と共有されない。
- 2Dソリッド
- "1" 2セットのQUAD4要素が作成される。1つ目は投影方向に沿って、2つ目はパートの板厚平均によって決まる方向位置に作成。
- "2" パートの板厚平均によって決まる方向に1つのQUAD4要素セットが作成される。
- *head
- 周囲のシェル要素と溶接節点を結ぶのに作成される剛体を定義するのに必要な文字接頭子。
- *head行には、多くても1つのHM_FE_CONFIG行が続く。
- HM_FE_CONFIG
- 現在サポートされている剛体のコンフィグレーション。
- サポートされているタイプ:"bar2"、"bar3"、"equations"、"gap"、"hex8"、(3D)"plot"、"mass"(0D)、"rigid"、"rigidlink"、"rbe3"、"rod"、"spring"、"weld"、"quad4"(2D seam のみ)、"penta6"(3D adhesive のみ)。
- HM_FE_TYPE
- ソルバーテンプレートで定義される一意の(ソルバーに対し)ユーザー定義コンフィグレーションタイプID。
- RIGID_FLAG
- 剛体の数とアレンジを定義。
- "0" 単独の剛体。
- "1" 複数の剛体。
- "2" 外側のシェル節点に複数の剛体(2Dボルトワッシャーのみ)。
- "3" 外側のシェル節点(交互)に複数の剛体(2Dボルトワッシャーのみ)。
- "10" ボディを結合する長さ0の足を持った複数の剛体(ボルトのみ)。
- "12" 内側および外側のシェル節点に複数の剛体(2Dボルトワッシャーのみ)。
- "13" 内側および外側の代替シェル節点に複数の剛体(2Dボルトワッシャーのみ)。
- DOFS(オプション)
- 剛体の自由度(1-6)。
- *body
- コネクターに追加するリンクエンティティを結ぶのに作成される溶接を定義する。
- *body行には1つまたは複数のHM_FE_CONFIG行が続く。
- BODY_FLAG
- 溶接の長さを計算するのに使用されるボディフラグ。body flag = 0の場合、長さは結合レイヤー(リンクエンティティ)間の距離を基に計算される。body flag = 1の場合、長さは結合レイヤー(リンクエンティティ)の厚みの平均を基に計算される。
- HM_FE_CONFIG
- 現在サポートされている剛体のコンフィグレーション。サポートされているタイプ:"bar2"、"bar3"、"equations"、"gap"、"hex8"、(3D)"plot"、"mass"(0D)、"rigid"、"rigidlink"、"rbe3"、"rod"、"spring"、"weld"、"quad4"(2D seam のみ)、"penta6"(3D adhesive のみ)。
- HM_FE_TYPE
- HyperMeshの設定用のソルバーのタイプ定義。たとえば、CBUSHは、springのtype 6です。タイプ番号は、対応するソルバーテンプレートで定義され、ソルバーに基づいて定義されます。
- LENGTH_LOCATION_FLAG
- 0D要素の詳細。
- "0" は指定された1次元要素パスに沿って0次元要素を配置。この0D要素が、*body内で定義されているのみの場合、与えられた1D要素パスの中央に配置されます。
- 複数ボディが作成された場合(>2T weldsの場合)でも作成される0次元要素は1つのみである点を除き、"1" は"0"と同じ。
- "2"は、コネクター位置に0次元要素を配置。
- 1D要素の詳細。
- "0"は、長さ0の溶接を強制。
- "0"より大きく"1"より小さい値は、作成される溶接の長さとなるシェル要素間の距離のパーセンテージ。溶接セットを作成するには、与えらる*bodyのすべてのPERCENT_LENGTH_FLAGの値を足して1.0以下にする必要がある。例:0.33、0.50
- "1"各ボディ溶接がシェル間の距離と同じ長さを持つように強制、これは平行溶接への使用が可能。
- "2"は、コネクター位置に両節点を一致させて1次元要素を配置。
- "3"複数(板厚-1)の1次元要素を、すべての一致節点で終点同士を結合するコネクター位置に配置。
- 3D要素の詳細。
- "0"フローティングヘキサ要素の長さは、BODY_FLAGにより指定される距離の半分。
- "1" ヘキサ要素の長さはBODY_FLAGで指定される距離と等しい。
- DOFS(オプション)
- 剛体の自由度(1-6)。
- *post
- *post 行はオプションだが、指定する場合は.tcl拡張子がついたパスを除く有効なTCLスクリプト名前を続けて指定。HyperMeshは、TLCスクリプトを以下の順番で各フォルダー内を検索。
- 現在の作業ディレクトリ
- ユーザーホームディレクトリ
- 環境変数HW_CONFIG_PATHのパス
- インストレーションディレクトリ
- hm/binディレクトリ
- hm/scriptsディレクトリ
- hm/scripts/connectorsディレクトリ
このポストスクリプトは、FEリアライゼーションの後に自動的に実行され、溶接プロパティ、属性、その他のソルバー依存の詳細を修正するのに使用される。
FE定義規則
各ソルバーは、それぞれが特有の定義を持つので、同じユーザー定義タイプは、各ソルバー用に繰り返されます。
剛体と溶接を定義するためのヘッド(head)とボディ(body)定義は、"*"で始める必要があります。
複数ソリッド要素の組み合わせは現在サポートされていません。したがって、1つのACMは、定義で指定されているヘキサ溶接要素のみを持つことができます。
1次元と3次元要素の組み合わせはサポートされていません。
溶接セットのトータル長さは、1.0 (100%)を超えることはできません。つまり、それぞれが0.5 (50%)の長さ比率を持つ3つの溶接セットは存在できません。
溶接セットおよび平行溶接要素の組み合わせはサポートされていません。
ラインエンティティと一致する溶接セットはサポートされていません。結合リンクエンティティ間の距離が0の場合、溶接セットは作成されません。
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