モデルデータ

アニメーションクライアントでは、AbaqusのINPファイルまたはODBファイルをモデルデータとして読み込むことができます。

モデルデータとしてのINPファイル

INPファイルをモデルデータとして読み込むときに、Reader Optionsをクリックすると、さまざまなインポートオプションを利用できます。

By HM Commentオプションを選択した場合:
  • バージョン9.0以降のHyperMeshでは、以前にモデルをエクスポートしたときに書き込まれた有効なコメントが考慮されます。
  • コメントが見つからない場合は、断面プロパティを指すすべての要素セット(ELSET)のコンポーネントがHyperMeshによって作成されます。コレクターには、参照先の要素セットの名前が割り当てられます。
  • このオプションを使用している間、モデルの編成と色が維持されます。

モデルが読み取られると、Reader Optionsから選択したオプションに基づいて、各要素がHyperViewコンポーネントに編成されます。By HM Commentを選択している場合は、INPファイルに定義された断面プロパティに基づいて、各要素がHyperViewコンポーネントに編成されます。By 1 Compオプションを選択している場合は、すべての要素が1つのコンポーネントに編成されます。

ほとんどの場合、適切なINPファイルがあれば、そのファイルの使用をお勧めします。HyperView 9.0では、入力ファイルから節点と要素のセットも読み取られます。これらのセットはGroupsパネルで利用できます。

モデルデータとしてのODBファイル

ODBファイルをモデルデータとして使用する場合は、インポートオプション機能を利用できません。インポートの際には、断面プロパティが割り当てられた各ELSETが、HyperMeshでコンポーネントになります。各コンポーネントの名前は、この断面プロパティが参照しているELSETパラメータの名前になります。現在のところ、HyperViewでは、ODBファイルから他のセットが読み取られません。

HyperViewでは、1つの要素の所属先コンポーネントは1つのみとする必要があります。また、1つの要素が複数のコンポーネントに所属できる、AbaqusのELSETをサポートするデータ構造はありません。このようなコンポーネントは、要素セットの断面プロパティカードで定義されます。ただし、ODBファイルには断面プロパティ情報が記述されていません。したがって、ODBファイルから得られたコンポーネントと通常のELSETを区別する方法はありません。これを修正するために、Abaqus ODBリーダーでは、すべてのELSETがそのサイズの昇順で並べ替えられ、そこからコンポーネントが作成されます。つづいて、各ELSETが順番に確認され、そのセットにあるすべての要素を該当のコンポーネントに追加する処理が試みられます。既存のコンポーネントに要素がすでに追加されていた場合、追加しようとした要素は無視されます。最後に、要素のないコンポーネントが残った場合、そのコンポーネントは削除されます。

このアプローチの結果、各要素は、それが見つかったコンポーネントのうち、最小のコンポーネントに属することになります。これにより、コンポーネントに“穴”が発生することがあります。

By Commentsオプション

HyperViewでは、バージョン9.0以降のHyperMeshから以前にモデルをエクスポートしたときに書き込まれたコメントが考慮されます。これにより、以前のHyperMeshセッションで作成したコンポーネント編成と同じ編成を取得できます。主に、先頭に**HM_comp_by_propertyコメントが記述された断面プロパティごとに1つのコンポーネントを受け取ります。

コメントが存在しない場合は、断面プロパティを指す各要素セット(ELSET)につき、HyperViewによって1つのコンポーネントが作成されます。