周期的境界条件(PBC)

周期的境界条件(PBC)を使用して、無限の周期的構造を解析します。PBCは一般的に、周波数選択面(FSS)構造の解析に適用されます。

周期的境界条件解析の単位セルの定義は、ベクトルに基づきます。1次元の場合、1つのベクトルの始点と終点が必要です。周期性はこれらの始点と終点を通り、これらの間に形成されるベクトルに垂直な2つの平面に基づいて定義されます。1次元の周期性の定義に使用されるベクトルは任意の方向を持つことができますが、ゼロでない長さにする必要があります。

2次元の場合は、2つのベクトルが必要です。これらのベクトルは、両方のベクトルが存在する平面に対して垂直方向に無限である単位セルの2つの境界を形成します。2次元の周期性の単位セルを定義するベクトルは、ゼロでない長さを持つ必要があり、同じ方向を向くことはできません。


Figure 1. 2次元の周期性の周期的境界条件。
位相偏位は、単位セルを定義するベクトルの方向に適用できます。位相偏位に対して指定した値は、平面波給電源が存在しない場合のみ使用されます。
Note: 平面波給電源が存在しているのに位相が指定された場合は、解析中にソルバーがエラーを返します。

周期的境界条件を使用するアレイのモデル化では、角度θとφを定義することでビーム角(斜視角)を指定します。周期的ラティスベクトルに沿った位相が自動的に計算され、指定したビーム方向が確保されます。