量

量は、DataSetに記述された各軸の点ごとに計算される値です。軸上の任意の位置で複数の量を計算できます。通常は、それぞれの計算値が、結果にある別々のタイプまたは成分を表します。

たとえば、電気近傍界の $E_x$ 、 $E_y$ 、および $E_z$ の各成分は、それぞれ独立した3つの複素量として保存されます。このすべての量が同じ物理的位置と周波数で有効です。ホーンアンテナの近傍界の例を再度取り上げると、Quantitiesの構造は次のようになります。

nf = pf.NearField.GetDataSet("Horn.StandardConfiguration1.NearField1")
for index, quantity in pairs(nf.Quantities) do 
  print(string.format("quantity[%d]: '%s' is a %s quantity that is measured in '%s'",
                            index,
                            quantity.Name,
                            quantity.QuantityType,
                            quantity.Unit))
end

quantity[1]: ' EFieldComp1 ' is a Complex quantity that is measured in ' V/m '
quantity[2]: ' EFieldComp2 ' is a Complex quantity that is measured in ' V/m '
quantity[3]: ' EFieldComp3 ' is a Complex quantity that is measured in ' V/m '
quantity[4]: ' HFieldComp1 ' is a Complex quantity that is measured in ' A/m '
quantity[5]: ' HFieldComp2 ' is a Complex quantity that is measured in ' A/m '
quantity[6]: ' HFieldComp3 ' is a Complex quantity that is measured in ' A/m '
quantity[7]: ' MediumIndex ' is a Scalar quantity that is measured in ''

この近傍界に存在する量は、電界と磁界のそれぞれが持つ3つの成分です。指定したAxes値のすべての次元で、これらの値が指定されています。近傍界の成分を指定するには、複素数値を使用する必要があります。近傍界の電界成分では $\frac{V}{m}$ 、磁界成分では $\frac{A}{m}$ が単位として指定されています。DataSet全体を調査すると、DataSetに保存された7つの量のフィールドそれぞれの値が単一の各データ点に存在します。

DataSetには任意の量を保存できます。ただし、DataSetを内部タイプとして使用する場合は、POSTFEKOでデータを正確に解釈するために最小限必要な量が存在している必要があります。たとえば、近傍界が有効であるためには、すべての電界成分またはすべての磁界成分が存在している必要があります。この制限の対象となるのは、Fekoカーネルで計算した近傍界であるかのように使用するDataSetのみです。