一般的なアプローチ: チューブ導体と同化導体

概要

本パラグラフでは以下を取り上げます:

  • 一般的なモデリングプロセス
  • Flux PEECで導体を記述するための2つのモード

    (チューブ導体と同化導体)

一般的なプロセス

Flux PEECで実施するモデリングの一般的なプロセスを下の表に示します。導体の記述に必要な要素、およびチューブ導体と同化導体の概念を以降のブロックで説明します。

段階 説明
1 アプリケーションの選択(シナリオ定義)
2 導体記述: チューブ導体 / 同化導体
3 接地面の追加が可能な場合にその追加
4 電気記述 *
5 メッシング
6 シナリオに応じた解析プロセス
7 結果のポスト処理

*電気記述は、アプリケーション(Supplied conductorsまたはConductors impedance)の選択によって異なります

導体の記述

導体の記述には以下があります:

  • 形状記述(導体のトポロジ)
  • 物理記述:
    • 材料に関連する情報(抵抗率および可能な場合に比透磁率)
    • メッシングに関連する情報(メッシュのタイプ、密度)
  • 端子の記述(導体間の電気的接続)

2つのモード

Flux PEECには、2つの導体記述としてチューブ導体と同化導体が用意されています。この2つの記述モードを以下の2つの表に示します。

チューブ導体モードで記述できる導体 主な特性
  • 一方向導体
  • 簡潔な形状記述(ジオメトリックチューブ)
  • 自動的な物理記述(アプリケーションの材料、基準周波数に応じたメッシュ、入出力端子)
- 長方形断面を持つ導体
- さまざまな形状の全断面を持つ導体
- 層の厚みが一定でさまざまな形状の中空断面を持つ導体
同化導体モードで記述できる導体 主な特性
  • 一方向導体
  • 詳細な形状記述(ポイント、ライン、フェイス、ボリューム)
  • 詳細な物理記述(材料、メッシュ、端子)
- さまざまな形状の断面を持つ導体  
- 矩形などの全断面を持つ導体
- 不特定多数のさまざまな形状の穴を特徴とする断面を持つ導体
  • 双方向導体

この2つの記述モードについて、以降のパラグラフで詳しく説明します。