エンティティの検出と簡素化: 概要
概要
CADをインポートした後は、解析の品質と適時性に形状の領域が影響し、それがモデル化の成否に及ぶことがあります。多くの場合、このような影響は、この領域のメッシュに対する不必要な過負荷に起因します。この問題には次の2つの症状が頻繁に見られることがわかっています:
- 小さいエンティティ
- ハイパー接触エンティティ
小さいエンティティ
小さいエンティティとは、インポートで修正されないほど十分大きく(形状のイプシロンを上回る大きさ)、メッシュや解析に悪影響を及ぼす可能性があるほど十分小さいエンティティです。実際、このような小さいエンティティをメッシュ化しようとすると、多数の節点に不必要な過負荷が発生します。
ほとんどの場合、小さいエンティティは、デバイスの形状に影響せず、有限要素によるモデル化とも利害関係がありません。小さいエンティティを検出してエンティティとマージできます。ここでは、検出と簡素化について説明します。
次の小さいエンティティを検出して簡素化できます:
- 短いライン
- 小さいフェイス
- 小さいボリューム
ハイパー接触エンティティ
ハイパー接触とは、2つのラインまたは2つのフェイスがその接線に近い角度を成して接続している状態です。このような領域は、特にメッシュの影響を受けやすく、不必要な過負荷が節点に発生する原因となります。このような接触が亀裂やピーク形状になることもあります。
現時点では、影響を受けやすいこのような領域を検出できるにすぎず、ハイパー接触を自動的に簡素化する機能は存在しません。モデラー機能と異なり、形状の特性を損なわずにその形状を変更することによって、多数の設定を解析できます。
修正や簡素化が必要な不具合
次の2種類の不具合があります:
不具合 | 説明 |
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修正を必要とする不具合 |
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簡素化を必要とする不具合 |
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修正または簡素化を必要とする不具合は、データツリーで同じノードのGeometric defectsに再グループ化されます。
アドバイス1
これらの検出と簡素化の機能は、インポートの後でシステムによって適用されるわけではありません。
形状構築ステップの完了後に実施することをお勧めします:
- メッシュ領域(モデラー外)。
- この操作が異常に長時間を要する場合や実行が不可能と思われる場合は、モデラーに戻って検出操作を実行し、原因となっていると考えられるエンティティを特定します。
- つづいて、それらを簡素化してメッシュ領域を更新します。
アドバイス2
小さいエンティティの検出と簡素化は、データツリーで最上位にあるエンティティから開始することをお勧めします。ボリュームがラインとフェイスで構成されているからです。検出と簡素化で推奨の順序は次のとおりです:
- 小さいボリュームの検出と簡素化
- 小さいフェイスの検出と簡素化
- 短いラインの検出と簡素化
サンプル動画
小さいエンティティの検出機能と簡素化機能の使用方法を次の動画で確認できます。動画