Flux e-Machine Toolbox:製品情報

概要



Fluxの2019.1バージョンから、新しいツールとしてFlux e-Machine Toolboxが追加されました。この連成は、Magnetic transientアプリケーションの2D、3D、およびSkewで利用できます。

Flux e-Machine Toolboxの目的は、“トルク-速度”領域で機械が示す動作の特性を記述し、この領域にあるさまざまな量をポスト処理できるようにすることにあります。

ここでは、maximum phase voltage RMSmaximum phase current RMS、機械で目的とするMaximum speedなどの入力パラメータが考慮されます。

4種類のコマンドモードが利用できます:
  • MTPA:標準解析ワークフローでの電流あたりの最大トルク
  • MTPV:標準解析ワークフローでの電圧あたりの最大トルク
  • MTPA Fast:高速解析ワークフローでの電流あたりの最大トルク
  • MTPV Fast:高速解析ワークフローでの電圧あたりの最大トルク


機械のタイプ

これらの最初のバージョンでは、1つの機械のみがFlux e-Machine Toolboxで考慮されます。その機械は、永久磁石を使用した三相同期機械です(インナーローターまたはアウターローター)。

FeMT 2021以降では、Fluxで表現した断面に複数の磁極を置いた設計がサポートされています。これにより、すべてのタイプの機械を表現できますが、固定子巻線と回転子巻数の周期配列が異なる分数スロット巻線機械の表現で特に効果的です。

Fluxでは、連成コンポーネントを生成するときに使用する新しい欄としてRepetition number of the stator periodicity (if different of rotor) が追加されています。



FeMTでは、次の2つの新しい情報がSettingsゾーンに表示されます:
  • Number of represented pair of poles
  • Repetition number of stator periodicity


注: 2021よりも前のバージョンのFeMTでは、断面を表示できる磁極が1つに限られるという制限がありました。この場合は、1つの磁極ピッチにすべての情報を記述する必要があります。

回路接続のタイプ

WYEおよびDELTA巻線接続がサポートされています。

  • Flux側

    コンポーネントの生成時に、DELTA接続なのかWYE接続なのか認識するために、関連する回路が自動的に解析されます。

  • FeMt側

    Altair Flux e-Machine Toolboxで連成コンポーネントを開くときに、Circuitセクションの設定テーブルに巻線接続が表示されます。

損失について

次のような損失が計算され、ポスト処理されます:

  • 固定子巻線のジュール損失: コイル導体ごとに処理
  • 回転子の渦電流損失: ソリッド導体領域(磁石、フレット、缶など)が対象
  • 鉄損
    • 2D、3D、およびFeMT 2021以降のSkewの場合:
      • 非導電性積層磁性領域についてのみ計算されます
      • Fluxでは、これらの領域に割り当てられた、損失を伴う材料の選択をお勧めします(LSモデルまたはBertottiモデルを選択できます)
      • 材料に損失を定義していない場合は、デフォルトのBertotti係数が自動的に適用されます

        (K1=151.88、K2=0.07、K3=1.19、A1=2、A2=2、A3=1.5)

      注: 2021より前のバージョンのFeMTによるSkewプロジェクトの場合:
      • Skewでは積層領域が存在しないので、非導電性磁性領域についてのみ計算されます
      • Flux解析プロセスの後でデフォルトのBertotti係数が自動的に適用されます

        (K1=151.88、K2=0.07、K3=1.19、A1=2、A2=2、A3=1.5)

      注: バージョン2020.1以前のFluxで生成したFeMT Skew連成コンポーネントの扱い:

      FeMT 2021では、積層領域がない旧Skewプロジェクトの鉄損が計算されなくなりました。

      FeMT 2021でも、旧Skewプロジェクトを開き、FeMTの旧バージョンを使用して計算した以前のシミュレーションの結果を表示することはできます。ただし、この旧プロジェクトで新しいシミュレーションを開始することはできません。

      このような旧プロジェクトで新しいシミュレーションを実行するには、Flux 2021でそのSkewプロジェクトを開き、FeMT連成コンポーネントを作り直す必要があります。

プロセス

Flux e-Machine Toolbox連成のプロセスを以下に示します。

ステップ ソフトウェア 説明
1 Flux Fluxプロジェクトの準備:
  • 標準的な記述: 形状、メッシュ、物理の各記述
  • 固有の記述: 損失、極数、回路情報など
注: 従来のワークフローでは、FluxMotorを使用して電気機械を予備設計し、pythonスクリプトにエクスポートします。つづいて、そのpythonスクリプトをFluxで実行し、連成コンポーネントを生成できる状態のFlux 2Dプロジェクトを取得します。
2 Flux Flux e-Machine Toolbox連成コンポーネントの生成
注: 連成コンポーネント生成のオプションでは、ステップ5に直接移動することもできます。連成コンポーネントを生成した後、Flux e-Machine Toolboxが起動し(ステップ3と同様)、生成したコンポーネントが開きます(ステップ4と同様)。
3 Flux Supervisor FluxからのFlux e-Machine Toolboxの起動
4 e-Machine Toolbox Fluxで生成したFlux e-Machine Toolbox連成コンポーネントを開く
5 e-Machine Toolbox 入力パラメータの選択
6 e-Machine Toolbox シミュレーションの開始
  • FeMTで直接実行する場合: Fluxの解析プロセスがバッチモードで起動します。
  • PBS経由で実行する場合: PBSで必要なファイルをエクスポートし、PBSで計算を実行し、PBSから結果をインポートします。

解析プロセスが完了すると、ポスト処理スクリプトが実行され、パフォーマンスマッピングが構築されます

7 e-Machine Toolbox 結果のポスト処理