MILSによるLSモデルの識別

概要

本書では、MILS(Altair FluxTM Loss-Surface Model Identifier)を使用して実験的な磁気測定値から強磁性鋼板のLS(損失-サーフェス)モデルを作成するために必要な手順について説明します。

多くの場合、MILSで特定したLSモデルをFluxプロジェクトで使用して、積層強磁性鋼板で構成する領域のヒステリシス挙動を記述します。このような鋼板は、回転電気機械、アクチュエータ―、変圧器などの電気機械装置に使用されています。
LSモデルを使用すると、デバイスで発生した鉄損を事後評価できます。具体的には、Fluxで有限要素問題を解析した後で材料のヒステリシス挙動を考慮し、解析結果のポスト処理で損失を評価します。

LSモデルの詳細については、こちらに挙げられている参考文献をご参照ください。LSモデルの理論的な基礎や、MILSで必要な磁気測定値を得るために使用された実験環境などを知ることができます。

注: 実際の鋼板の特性を記述するためのサポートを望まれる場合は、必要な磁気測定やLSの特定を弊社または弊社パートナー企業が実施することもできます。詳細については、弊社カスタマーサポートまでお問い合わせください。

MILSの使用方法

鋼板を表現するLSモデルの特定に関係する基本的な概念について、次の各トピックで簡単に説明しています。