ブロックフォーマットのキーワード ALE グリッド速度計算の標準定式化を記述します。
これはエッジスプリングと反せん断スプリングに基づいた改良された
/ALE/GRID/SPRING定式化です。
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フォーマット
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/ALE/GRID/STANDARD |
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空白のフォーマット |
定義
フィールド |
内容 |
SI単位の例 |
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最大剛性に対するスケールファクター 2 デフォルト = 0.9(実数)
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エッジスプリング剛性の非線形倍率 3 デフォルト = 1e-2 (実数)
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減衰係数。 4 デフォルト = 1e-2 (実数)
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特性長さ (実数)
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コメント
- ソリッド要素に仮想のスプリングが導入されグリッド速度を制御します。
このスプリングは非線形の粘弾性です。安定性を確実にするため、その剛性は時間ステップから計算されます。2種類のスプリングがエッジと反せん断スプリングです。
- エッジスプリング
エッジスプリングの力は時間での長さ変化の関数です。
(1)
ここで、
はそれぞれ、節点N1 と N2のグリッド速度。
は反対の面からのN1 の距離です。
は時間ステップ。
はスプリング剛性
が特性長さ
よりも小さく、
N1 が反対の面に達する場合は、次のようになります:
(2)
は、減衰係数
、スケールファクター
、および右記の時間ステップを考慮する安定化係数です;
4
それ以外の場合は、
- 反せん断スプリング
反せん断力
は節点の貫通から計算されます。gapは反対の面からの
です。
の値は:
(3)
および
(4)
- 粘性減衰
粘性力は剛性の上限に対応する臨界減衰から計算されます:
(5)
- グリッド速度
グリッド速度は次に以下の式に従って更新されます:
(6)
ここで、
はスプリングからの仮想の節点質量です(Starterの実行中に自動的に計算されます)。
-
が増加すると、最大剛性が大きくなります。スケールファクター
は、長さ0で指定されたスプリングの最大剛性を決定します。スケールファクターにより、限界安定値を超えないようにすることができます(時間ステップの減少を避けるため)。
- このフラグは剛性形状に作用します。剛性は
= 0で線形です。また、
が増加すると、エッジスプリングの下限剛性は大きくなります。スプリングは長さ0の時の限界剛性を持ちます(これは係数1倍に相当します)。長さが特性長さ以上の場合、スプリング剛性は限界剛性値に
をかけたものになります。
-
には小さな値を用いることを推奨します。そうでない場合、減衰が限界を超えるかもしれません。安定化係数は次のようになります:(7)
-
は以下で長さを定義します:
- エッジスプリング剛性を増加
- 反せん断スプリングをアクティブ化
- 全てのこれらのパラメータはEngineリスタートの際に修正できます(/ALE/GRID/STANDARD)。
- メッシュ自動修正。反せん断力の重みを次のどちらかでより大きくすることができます:
-
パラメータをメッシュサイズに近く設定
-
パラメータに負の値を設定(現在の実行の最初のサイクルでエッジの弾性力が0に設定されます)
- この方法は節点周りでの均一なスプリングの再分配を仮定します。このれは2つのメッシュのトポロジーが異なる場合はこのケースではありません。