インプリメンテーション

Radiossの最適化機能には、通常のStarterとEngine入力ファイルのほかに追加の入力ファイルが必要です。

この追加のファイルは、<name>.radoptという名前の最適化入力ファイルです(StarterとEngineファイルの名前は通常、それぞれ<name>_0000.rad<name>_0001.radになります)。最適化入力ファイル(<name>.radopt)は、最適化目的、最適化制約、設計変数、最適化応答などの最適化エンティティを定義します。モデルの最適化に必要な典型的な入力データのセットを以下に示します。対応する入力データを定義するために選択可能なRadiossの様々な最適化エントリについても解説します。

最適化目的

最適化目的は、最適化実行の全体的な目的を定義します。実社会でのモデルの用途の要件に基づいて決定されます。例えば、最適化された自動車の設計の全体的な目的が、車両の質量を最小化することである場合があります。最適化目的は、最適化応答を選択し、応答が最小化されるか最大化されるかを指定することにより、Radiossで定義できます。最適化目的の定義には、/DESOBJデータエントリを使用します。

最適化の制約条件

最適化制約は、特定の最適化応答の上限または下限あるいはその両方を定義します。したがって、モデルは、選択した応答の値が定義された範囲または制約内に収まるように最適化されます。例えば、目的が質量の最小化である構造については、関心領域での応力応答を最適化制約として定義できます。選択した領域の応力が、特定の値(上限)を超えないように制約できます。Radiossでの最適化制約の定義には、/DCONSTRデータエントリを使用します。

設計変数

設計変数は一般的に、モデルのプロパティを最適化実行に関連付けます。/DVPREL1エントリを使用して、システムの物理プロパティ(シェルの板厚など)にリンクできます。設計変数は、最適化目的および最適化制約に基づいて(定義された範囲内で)変化します。設計変数の定義は、/DESVAR(寸法最適化)、/DTPL(トポロジー最適化)、/DSIZE(フリー寸法最適化)、/DSHAPE(フリー形状最適化)、および/DTPG(トポグラフィ最適化)を使用して行えます。

Radiossでの使用法の詳細については、該当するデータエントリのドキュメントをご参照ください。OptiStructユーザーにとっては、Radiossの最適化入力エントリは、同じ名前のOptiStructの最適化エントリに非常に似ています(例えば、/DTPLOptiStructDTPLバルクデータエントリに似ています)。

バルクデータのOptiStruct入力ファイルへの伝達

情報は、1つのRADOPTランから中間OptiStruct入力ファイルへと渡されます。/BULK/BULKFMT/BULKMATおよび/BULKPROPブロックフォーマットエントリが使用できます。