最適化プロセス

Radiossは3つのファイル全て(最適化、StarterおよびEngineファイル)を解析して最適化モデルを構築します。各最適化反復に対して、更新/最適化されたStarterファイル(<name>_rad_s#_i###_0000.rad)およびEngineファイル(<name>_s#_i###_0001.rad)が書き出されます。ここで、###は最適化反復番号です。



図 1. Radiossでの最適化プロセス概要
更新されたRadioss StarterおよびEngineファイルはRadiossにより解かれ、結果はOptiStruct最適化モデルを更新するためにOptiStructに伝達されます。
注: Radioss最適化を用いたソリッドトポロジー最適化には、直接密度コントロールが使用されます。線形静的応答トポロジー最適化が完了した後、設計変数として0から1までの値を有するソリッド要素が有限要素モデル内で更新されます。各ソリッド設計要素には、関連するトポロジー設計変数と等しい値を有する充填パーセンテージが直接割り当てられます。これにはRadiossオプション/INIBRI/FILLが使用され、充填パーセンテージをトポロジー設計変数とマッピングします。

実装手順

以下の手順は、Radiossで最適化を実装するために使用する逐次プロセスを示しています:
  1. 最適化プロセスで指定されたシンタックスを使って、最適化ファイル<name>.radoptOptiStructに渡します。OptiStructは同じディレクトリ内で自動的に<name>_0000.rad<name>_0001.radを検索します。
  2. OptiStructRadioss入力ファイルを解析し、同等のOptiStructモデルを構築し、このOptiStructモデルの実行を続行します。
  3. OptiStructは最適化された設計変数を適用し、更新/最適化されたRadioss Starter/Engineファイル(<name>_rad_s#_i###_0000.rad<name>_s#_i###_0001.rad)を書き出します。最初の外側ループでは、設計変数はまだ更新されず、Starter/Engineファイルは初期ユーザー入力と同じになります。
  4. Radiossが手順3で生成された、更新されたStarter/Engineファイルを解きます。
  5. OptiStructが手順4で得られたRadiossの結果を読み取り、次の最適化実行(内側ループ)を開始します。
  6. Radiossからの結果が、前の外側ループと比較してしきい値をはるかに超えている場合、最適化プロセスは収束していません。
  7. この場合、Radioss解析からの更新された結果に対して最適化プロセスが(ESLM法を使用して)続行され、新たに最適化された設計変数が生成されます。それ以降の反復でプロセスが収束するかどうかを確認するために、手順36が繰り返されます。収束した場合は、手順8に進みます。
  8. プロセスが終了し、最適化された結果が出力されます。


    図 2. RadiossOptiStructにおける最適化のシーケンス