Fastenerリアライゼーション手法
Fastenerコネクターのリアライゼーションのプロセスおよび方法の概要。
次のフローチャートは、Fastenerリアライゼーションに最適な手順を選択するための4段階のプロセスの概要を示しています。
リアライゼーションのタイプにより、メッシュの結合性は自動的にindependent(独立)、またはdependent(依存)に割り当てられます。
- mesh independent
- メッシュの変更を必要とせず、結合が最初にソルバー特有のカードで定義されている、あるいは結合されるべき節点が円筒(RadiossではBolt(cylinder spring)など)で定義されているリアライゼーションで使用します。
- メッシュから独立したすべてのFastenerリアライゼーションタイプで、円筒が定義されます。穴は不要であるため、留め具の穴の検出は行われません。円筒内部のすべての節点は、コネクター上で定義されているリンクにも属していない限り、Fastenerリアライゼーションの一部として考慮されます。
- 円筒の寸法は、主にその直径、長さL1、および長さL2によって定義されます。
- L1はコネクターベクトルと同じ方向を指し、コネクターの位置から円筒の最初の終端までの距離となります。
- L2は逆方向を指し、コネクター位置と円筒の2つ目の終端の距離となります。
- したがって、コネクターベクトルは、これらのリアライゼーションタイプには不可欠となります。
- ベクトルが予め定義されておらずベクトルが動的に定義される場合、常にベクトルはコネクター位置から一番遠いリンクへの投影ポイントを結んだベクトルになります。
- 一部の自動プロセスでは、円筒の直径は自動的に留め具のシャフト直径に設定されます。これは、穴が適切にモデル化されている場合に、定義された円筒に節点が含まれていないため、円筒の留め具に障害が生じる原因となります。このような場合は、円筒の直径係数を導入します。この係数はデフォルトで1.0に設定され、必要に応じて円筒の最終的な直径を大きくするための乗数として機能します。 注: 円筒の直径および円筒直径係数は、Connectorブラウザ内で確認、修正ができます。また、ブラウザでは、複数のコネクターを、L1またはL2の値を変更することなく、変更された円筒直径および円筒直径係数複数でリアライズすることができます。これはパネルからはできません。
- mesh dependent
- 他のすべてのケースではこちらを使用します。
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メッシュに依存するタイプの場合、以下を決定する必要があります。
- 各層の穴は、あらかじめ用意しておく必要があるか?
- 最終のリアライゼーションが実行される前に、2次元メッシュをどのように準備するか?
以前のFastenerリアライゼーションでは、初期メッシュの各層に必ず穴が必要でした。2次元メッシュの場合、これが必要なくなりました。これは、最終的なリアライゼーションが実行される前に、インプリント機能によってメッシュに必要な穴を開けることが可能になったためで、メッシュは前処理によって操作されます。これは、穴を開ける、穴を移動する、穴を閉じる、ワッシャーを作成することを可能にします。
Connectivityの見出しの下で、次のいずれかを選択します:- consider existing hole only
- オリジナルのメッシュの各層に、最低でも1つの穴が必要になります。穴が存在しない場合、リアライゼーションは失敗します。これは、デフォルトの手法で、すべてのタイプのソリッドメッシュはこれを使用する必要があります。
- create hole, if none
- あるレイヤーに穴が1つも存在しない場合、投影ポイント位置にそのレイヤーの穴が開けられます。新しい穴の直径が、Realization Detailsの見出しの下に定義されます。この方法は、モデルには留め具ごとに適した数の穴が含まれていないが、特定のリアライゼーションタイプでは穴が必要な場合に使用されます。
- use hole, if available
- ハイブリッド(一方のサイドにのみ穴がある)を作成します。他の組み合わせも可能です。メッシュサイド(穴なし)上の結合は、選択されたリアライゼーションタイプで定義されたヘッド要素を通じリアライズされます。ヘッド要素は、適切なボディ要素の節点と、Realization Detailsの見出しの下で定義される直径(no hole connection dia)の内側の節点間に作成されます。このオプションは、穴を必要としないリアライゼーションタイプに使用します。
- fill & remesh hole, if available
- このオプションは、留め具領域で、穴の形状によりメッシュの流れが妨げられないようにする場合に使用します。検知された穴は閉じられ、リメッシュされ、周りの要素との整合性のためにいくつかの追加のメッシュ列が作成されます。選択されたリアライゼーションタイプで定義されたヘッド要素を通じ結合がリアライズされます。ヘッド要素は、適切なボディ要素の節点と、Realization Detailsの見出しの下で定義される直径(no hole connection dia)の内側の節点間に作成されます。
注: 最後の3つのオプションの穴の検出メカニズムでは、Realization Detailsの見出しの下で定義される円筒を考慮します。hole consideration cylinderオプションは、no hole connection dia オプションの係数として、または直径そのものとして定義できます。主に、円筒の内側または接している穴が検索されますが、考慮される穴は、1つのコネクターとリンクに対し1つの穴に減らされます。また、穴は要求された寸法に適合する必要があります。この寸法もRealization Detailsの見出しの下で定義されます。 -
create hole, if noneとuse
holeのオプションでは、穴の移動を含む、メッシュの変更が許可されています。したがって、ステップ3ではこれらのオプション用に、穴を調整するか、またはリアライゼーションを調整するかを選択します。
- adjust hole position (2D)
- 穴の中心を投影ポイント位置に移動します。
- adjust realization
- 穴の位置は変更されません。したがって、リアライズされた要素は穴の中心と揃わないことがあります。
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挙動のオプションを定義します。
- After Imprint
- リアライゼーションの際、コネクターをリアライズするためにメッシュが変更された場合、このオプションにより“Remesh”と“Rebuild”のメッシュアルゴリズムのいずれかを選択できます。
- Rebuild Washer
- 作成したワッシャーがフィーチャーエッジに非常に近い場合、そのワッシャーに対して再構築操作が行われます。この際、メッシュ品質の劣化を避けるため、フィーチャーエッジにスナップするのにワッシャーの形状が変化する可能性があります。
- Unrealize Fill Hole Created
- このコントロールがCreate hole, if noneに設定されている場合、コネクターがアンリアライズされると作成された穴が埋められ、リアライゼーションの前にサーフェスが元の設定に戻されます。
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Define realize and hole detection details
このStageは、図中の大きな矢印に示されるように、Stage 2と3に大きな影響を与えるため、抜かすことはできません。
このStageには、すべてのリアライズと、最終的なリアライゼーションが行われる前に知っておくべき穴の検知に関する詳細が含まれます。リアライズと穴の検出については、Realization Detailsの見出しの下にあります。
- Hole Detection Details
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- Dimension and Feature Angle
- 最小/最大寸法は、Fastenerリアライゼーションの際に考慮される穴を定義します。最小/最大フィーチャー角度は、ソリッド要素の穴のエッジとして考慮されるフィーチャーを定義します。
- Hole Consideration Cylinder
- 特定のコネクタートレランスで検出されたすべての穴がさまざまなFastenerリアライゼーションで考慮されるわけではありません。
- コネクタートレランス、特に大きな値が設定されている場合、多くの穴が検出されます。コネクター位置から遠く、他の穴と揃っていない穴が検出されることを避けるため、円筒の考察はこれら外側の穴の検出を排除します。
- 既存の穴が必要でなくなった場合、残す穴の領域を定義する必要があります。コネクタートレランスのみを使用するのは不十分となっているため、投影パスに沿って実行されるHole Consideration Cylinderオプションが必要となります。円筒に接触する、または円筒に含まれるすべての穴を、さまざまなFastenerリアライゼーションで考慮できます。
- 円筒直径は以下の方法で定義されます:
- auto cylinder diameter (factor)
- 以下を含む、与えられた直径に対する係数:create hole diameter (2D)、create/adjust hole diameter (2D)、adjust hole diameter (2D)、no hole connection diameter最初に有効な直径が使用されます。デフォルトの値は1.5です。
- exact cylinder diameter
- 直径を直接指定します。デフォルトの値は15.0です。注: consider existing holes onlyオプションを使用する場合は、hole consideration cylinderオプションは提供されません。
- Realization Details
- Stage 2で選択したオプションにより、異なるオプションのサブセットが提供されます。
- Diameter and adjustmentsオプションは次のとおりです:
- create hole diameter (2D)
- 作成する穴の直径を指定します。create hole, if noneオプションで穴が必要とされる場合に使用されます。
- create and adjust hole diameter (2D)
- 指定された直径で新たに穴を作成し、指定された直径で既存の穴を調整します。これにより、すべてのリンクでまったく同じ直径のFastenerリアライゼーションが実現されます。create hole, if noneオプションで穴が必要とされる場合に使用されます。
- adjust hole diameter (2D)
- 指定された直径の既存の穴を調整します。do not adjust hole diameterオプションは、この調整をオフに切り替え、元のサイズの穴を使用します。use hole, if availableオプションの使用時に穴は必ずしも必要ではないが、既存の穴は固有の直径を持つ必要がある場合に使用されます。
- no hole connection diameter
- 利用可能な穴のないリンクへの結合は、ヘッド要素を介した投影ポイントを中心とした与えられた直径の円の内側に検出された節点を結合して行われます。use hole, if availableオプション、またはfill and remesh hole, if availableオプションを使用していて、穴が不要な場合に使用されます。
- Hole filling and number of nodes around holesオプションは次のとおりです:
- Fill Holes (2D)
- Fastenerリアライゼーション時に検出された穴を埋めます。異なる四角形要素パターンが利用可能で、これにより穴周りのリメッシュが行われます。
- 穴は、パイピース(三角形)で埋めることもできます。パイピースの数が指定されると、周りのメッシュにリメッシュが実行されます。pie pieces
preserveもパイピースを作成しますが、既存の穴節点を考慮し、リメッシュは行われません。注: fill holes (2D)オプションの選択により、no. of nodes around holeオプションが無効になります。
- Nodes around Hole
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- preserve
- オリジナルの穴の適切な数の節点を利用します。これは、デフォルトのオプションで、周りのメッシュがリメッシュされるのを抑制します。新しい穴では、autoオプションが使用されます。
- density
- 節点の数を指定します。デフォルトは8です。周囲のメッシュはリメッシュされます。
- elem size
- 要素サイズを指定(デフォルトは5,0)します。穴の周りの要素数はこのサイズを元に計算されます。極端に異なる直径の場合、このオプションが適しています。周囲のメッシュはリメッシュされます。
- auto
- 節点分布は、基底にあるメッシュサイズを基に決まります。節点数は、常に偶数に設定されます。
- Create washer layerオプション:
2Dの穴用に、1または2層のワッシャーレイヤーが作成され、その周囲のメッシュがリメッシュされます。
ワッシャーの幅は、以下の方法で指定できます:- 穴半径の比率。
- 直接幅を指定。