収束問題
概要
現在、NR法は広く使用されている方法ですが、必ずしも問題が収束するとは限らず、特に3Dでその傾向が強くなります。
2Dおよび3Dでは、特定の状況下で収束を改良するための対応策が提示されます。
収束条件
NR法では、次の場合に短時間で収束が得られます:
- R(X)関数に特定の単調性条件が確認されている場合(1)
- 解に近い初期ポイントから解析を開始する場合(2)
(1)単調の条件
2次導関数がゼロにならないこと、つまりB(H)特性に変曲点がないことが必要です。
(2)初期ポイント
ニュートン-ラフソン法は、解に近い初期ポイントから反復プロセスを開始する場合にきわめて効率的です。NR法では、開始値が解から離れすぎていると、改良した近似値を生成できず、無限ループに陥る可能性があります。
必ず反復回数の制御が必要です。
緩和不足法(3D)
反復プロセスの収束を改善できる、“緩和不足法”と呼ばれる数値技法があります。追加の係数として、ベクトル解の反復評価の式に以下の緩和不足係数を導入します。
[Xi+1] = [Xi] + α[ΔXi]
ここで:
αは緩和不足係数で、]0,1]の範囲の値を取ります。
非線形問題の解析プロセスでは、磁気スカラーポテンシャルの定式化を使用している場合、緩和不足法によって確実な収束が得られます。これはFlux 3D問題での自動定式化です。