Nastranインターフェース

Nastranインターフェースの概要。

  • Nastranインターフェースでは、次の2つのサブプロファイルを使用できます:
    • Nastran (MSC)
    • Nastran (NX)
  • 入力中は、Nastranインターフェースによって、継続行の前には先行する行が必ず存在すると見なされます。したがって、入力ファイルに継続カードは不要です。エクスポート中は、HyperWorksによって“+”または“*”が継続カードとして書き込まれ、参照カードの後に必ず継続行が続くようになっています。
  • 開いているテキストファイルに警告メッセージとエラーメッセージが書き込まれるので、それらを後で確認できます。このファイルは保存できます。入力ファイルの行のうち、トランスレーターで認識されない行はすべて、サポート対象外のカードに書き込まれます。このカードは編集できます。
  • Nastranの入力トランスレーターでは、単精度、倍精度、自由、および固定の各フォーマットをサポートしています。
  • Nastranカードのエクスポートと表示(編集)に使用できるテンプレートが2つ用意されています。Nastran/generalテンプレートでは、すべてのカードが単精度の固定フォーマットで出力されます。nastran/generallfテンプレートでは、座標系、グリッド、要素、荷重、サブケース、プロパティ、および材料カードが固定の倍精度(ロング)フォーマットで出力されます。
  • Nastranのユーザープロファイルを選択することにより、Nastranの使用に特化された事前定義のパネルで作業できます。
  • プロパティと材料に対しては、Nastran (MSC)のパラメータとしてシンボリック置換がサポートされています。材料とプロパティのすべての属性をパラメータ化できます。
  • Nastranカードをエクスポートまたは編集する前に、Nastranテンプレートを読み込む必要があります。ユーザープロファイルをNastranに設定すると、Nastranテンプレートが自動的に読み込まれます。
  • HyperWorksによって、HyperWorksの特定のコマンドが読み取られ、Nastranのバルクデータファイルにコメントとして書き込まれます。これらのコメントカードを使用すると、セッションが変わっても事前定義のプリファレンスをHyperWorksによって保持できます。これらのカードを手動で編集しないことを強くお勧めします。
  • 一部のNastranソルバーカードが荷重コレクターエンティティからLoadStepInputsの記述を持つ新しいAnalysis Parametersエンティティに移行されました。LoadStepInputは、Load Stepエンティティの適切なサブケースセレクターによって参照されます。それらは:
    • ACSRCE
    • DLOAD
    • EIGRL
    • EIGRA
    • EIGC
    • NLPARM
    • RGYRO
    • RLOAD1
    • RLOAD2
    • TLOAD1
    • TLOAD2

重複ID

  • Nastran ソルバーインターフェースでは、コネクター要素(RBE2、RBE3、RJOINT、RBE1、GENELなど)、Aeroelasticity panelと構造要素の間で同じID空間を共有することができます。
  • デフォルトでは、Nastran インターフェースは、上述の要素を除いて、同じHyperMeshエンティティ内での重複IDを持つことはできません。Nastranでは、1つのHyperMeshエンティティにマップした複数のカードどうしで重複したIDを使用できます。HyperMeshでは、IDの柔軟性はNastranと同様で、変更するには、Preferences > Meshing Optionsを選択し、 allow duplicate IDs のオプションを選択します。
  • 重複IDは、Nastranユーザープロファイルの次のHyperMeshエンティティでサポートされています: Element、Property、Aroelasticity panel。
  • Importブラウザのrenumber the ids to match solver idsを使用して追加されたソルバーオプションは、共有IDスペースを持つ要素に対して、インポート時にソルバーIDと同期されます。
  • HyperMesh postがバッチモードの場合、バッチスクリプトに*templatefilesetコマンドを設定して、ユーザープロファイルが前もって読み込まれるようにすることが可能です。
  • 新規および変更されたAPIの詳細については、APIドキュメントセクションを参照してください。

Nastranの熱サーフェス要素

HyperWorksは、Nastranの熱伝達解析シーケンス(SOL400など)で使用する境界条件サーフェス要素のモデリングをサポートしています。

現在のところ、HyperWorksは、CHBDYE要素を全面的にサポートし、CHBDYG要素を部分的にサポートしています。
熱サーフェス要素 インポート エクスポート 編集 作成
CHBDYE Y Y Y Y
CHBDYG Y Y Y N

HyperWorksでは、これらのカードはCONDUCTION、CONVECTION、またはRADIATIONのグループに属するセカンダリ要素として表現され、Interfacesパネルで作成されます。

対流

  • グループタイプ = CONVECTION
  • グループカードイメージ = PCONV
  • セカンダリ要素タイプ = CHBDYE/CHBDYG
  • 補足の関連カード = CONV:セカンダリ要素カードのプレビューでチェックボックスとして表現されます。

放射

  • グループタイプ = RADIATION
  • グループカードイメージ = RADM
  • セカンダリ要素タイプ = CHBDYE/CHBDYG
  • 補足の関連カード = VIEW:HyperWorksでは荷重コレクターとして表現されます。

3D要素のCHBDYE側面に関する規則

ソリッド要素に新たに作成されたCHBDYEセカンダリのSIDEパラメータの適切な値を、指定されたフェイス節点とブレーク角度に応じて自動的に計算するには、InterfacesパネルのAddサブパネルで、セカンダリのオプションを faceに設定してください。

2D要素のCHBDYE側面に関する規則

2Dシェル要素上のCHBDYEセカンダリでは、CHBDYEの法線方向に応じて、SIDEパラメータに1(上面)または6(底面)の値がHyperWorksによって自動的に割り当てられます。CHBDYEの法線方向を変更するには、Normalsパネル(Toolページ)を使用します。

基になるシェル要素の法線方向に関係なく、HyperWorksによるCHBDYEの法線の表示では、CHBDYEセカンダリの方向が必ず特定されています。


図 1. 2Dシェル要素上のCHBDYEセカンダリに割り当てられるSIDE値

2D要素のCHBDYG側面に関する規則

HyperWorksによるCHBDYG法線の表示では、CHBDYGセカンダリの方向が必ず特定されています。その方向に応じて、CHBYG節点の順序が調整されます。CHBDYGの法線方向を変更するには、Normalsパネル(Toolページ)を使用します。


図 2. 2Dシェル要素上のCHBDYGセカンダリに割り当てられる節点順序