ID管理

作成したエンティティのすべてのIDを管理し、フルモデルに関連した各インクルードファイルのエンティティのすべてのID範囲を定義し、IDの重複を回避します。

ID ManagerでID管理を行います。
注: インポートおよび新規ID作成時、また、マスターモデルまたはインクルードファイル内のエンティティ修正時、ID Managerはそれに応じて更新します。

ID範囲が各インクルードファイルと子エンティティタイプのために定義されると、これらは常にアクティブな状態となり、新規に作成されるエンティティには、新規IDルールに準じてID範囲内に収まるようにIDが割り当てられます。ID範囲がすでに定義されたインクルードファイルにインポートされたエンティティは、Move After Maxオプションによって自動的に修正された後、オーバーフローIDを持ちます。

新規エンティティの作成とは異なり、インポートの場合、ID Managerは有限要素モデルのすべてのIDを積極的に修正しません。リナンバリングなどのようなインクルードファイルにおける構造化の問題の結果起こるエンティティIDのオーバーフローが存在する場合、オーバーフローとして残り、手動で修正する必要があります。

CAEモデル内の有限要素エンティティは、IDおよび名前が与えられ識別されます。IDは、解析計算中にソルバーによって使用され、更に結果においても引き継がれます。このプロセスは、結果を解釈し、有限要素モデルに関連付けることを可能にします。多くの場合、有限要素モデル内の有限要素エンティティのIDは、効率的に識別するために固有でなければなりません。サブアセンブリとメインアセンブリにまとめられた複数のアセンブリパートが関係する大規模モデルの場合、パートレベルやサブアセンブリレベルでモデルIDを一貫性を持って管理するツールは必須となります。また、グローバルレベルでは、IDを使用した識別を容易にします。

Abaqusユーザープロファイルの場合、以下のエンティティタイプがサポートされ、ID Managerの実行により影響を受けます。Assembly、Component、Element、Node、Property、Material、Beam Collector、Beam Section、およびTag。これらのエンティティタイプについては、最小および最大IDの幅をID Managerで指定することができます。インクルードファイルに与えられた修正もこれらのエンティティにのみ影響を与えます。ID Managerでサポートされないエンティティを新規に作成する場合、最大IDに1を足したものが新規IDとして使用されます。

IDの管理

ID管理操作方法について紹介します。

インクルードファイルの作成と削除

  1. アセンブリリボンから、リナンバーツールにカーソルを合わせると表示されるサテライトアイコンをクリックします。
    ID Managerが開きます。
  2. インクルードファイルを作成、削除します。
    オプション 説明
    Create 右クリックしてコンテキストメニューを開き、Create > Include Fileを選択します。
    Delete
    1. インクルードファイルを右クリックし、コンテキストメニューからDeleteを選択します。
    2. 選択したインクルードファイルと共にその子エンティティも削除する場合は、Delete Entityダイアログ内で、Also delete children entitiesを選択します。
    3. OKをクリックします。

新規エンティティタイプのためのID範囲を作成

マスターモデルまたはインクルードファイル内に存在しないエンティティタイプのためのID範囲を定義することができます。

  1. アセンブリリボンから、Renumberツールにカーソルを合わせると表示されるサテライトアイコンをクリックします。
    ID Managerが開きます。
  2. マスターモデルまたはインクルードファイルを右クリックし、コンテキストメニューからCreate > ID-Rangeを選択します。
  3. Createダイアログ内で、エンティティタイプを選択し、最小IDおよび最大IDを入力します。
  4. OKをクリックします。

ID範囲の編集

マスターモデル、インクルードファイル、およびエンティティの最小IDと最大IDを編集します。

  1. アセンブリリボンから、Renumberツールにカーソルを合わせると表示されるサテライトアイコンをクリックします。
    ID Managerが開きます。
  2. Min / Maxカラムをダブルクリックし、新たに値を入力します。

ID範囲の取り消し

  1. アセンブリリボンから、Renumberツールにカーソルを合わせると表示されるサテライトアイコンをクリックします。
    ID Managerが開きます。
  2. 以下の方法でID範囲を取り消します:
    オプション 説明
    Clear all ID ranges マスターモデルを右クリックし、コンテキストメニューからClear All ID Rangesを選択して、モデル内のすべてのインクルードファイルで定義されているすべてのをクリアします。
    Clear selected ID ranges 1つのインクルードファイルまたはエンティティのID範囲をクリアするには、インクルードファイルまたはエンティティを右クリックし、コンテキストメニューからClear ID-Rangesを選択します。
注: インクルードファイルのID範囲と子エンティティに定義されたID範囲をリセットします。子エンティティに定義されたID範囲がインクルードファイルの幅と異なる場合にそれを取り消す場合、インクルードファイルに定義されたID幅は子エンティティに応じて更新されます。ID範囲の取り消しによって除外が削除されることはありません。

エンティティの除外

  1. アセンブリリボンから、Renumberツールにカーソルを合わせると表示されるサテライトアイコンをクリックします。
    ID Managerが開きます。
  2. 次の方法でエンティティを除外します:
    • 特定のエンティティを除外するには、マスターモデル、インクルードファイル、またはエンティティを右クリックし、コンテキストメニューからExclude > Exclude Onlyを選択します。

      マスターモデルまたはインクルードファイルを右クリックした場合、Excludeダイアログ内で除外するエンティティタイプを選択する必要があります。

      エンティティを右クリックした場合、除外は自動的に適用されます。エンティティが除外された場合、Xアイコン()がExcludedカラム内に表示されます。

    • すべてのインクルードファイルで同じエンティティタイプのIDを除外するには、エンティティを右クリックし、コンテキストメニューからExclude > Exclude Similarを選択します。
ヒント: Excludedエンティティは、Hide Excluded Entitiesチェックボックスを有効にした場合、ID Manager内で表示されません。

除外の取り消し

  1. アセンブリリボンから、Renumberツールにカーソルを合わせると表示されるサテライトアイコンをクリックします。
    ID Managerが開きます。
  2. 以下の方法で除外を取り消します:
    • 特定のエンティティのIDの除外を取り消すには、1つまたは複数のエンティティを右クリックし、コンテキストメニューからClear Exclusion > Clear Exclusion Onlyを選択します。
    • すべてのインクルードファイルで同じエンティティタイプのIDの除外を取り消すには、エンティティを右クリックし、コンテキストメニューからClear Exclusion > Clear Exclusion Similarを選択します。
    注: 異なるインクルードファイルの複数エンティティを選択することができます。

IDのロックとロック解除

ID管理機能によるIDの変更とリナンバリングが行われることを防ぐため、IDをロックします。また、そのロックの解除が可能です。

  • IDをロックします。
    1. アセンブリリボンから、Renumberツールにカーソルを合わせると表示されるサテライトアイコンをクリックします。
      ID Managerが開きます。
    2. IDをロックします。
      • すべてのIDをロックするには、マスターモデル、インクルードファイル、またはエンティティを右クリックし、コンテキストメニューからLock > All IDsを選択します。
      • 特定のIDをロックするには、エンティティを右クリックし、コンテキストメニューからLock > Discrete IDsを選択し、パネル領域でロックする特定のIDを選択します。
      • すべてのインクルードファイルで同じエンティティタイプのIDをロックするには、エンティティを右クリックし、コンテキストメニューからLock > All Similarsを選択します。
  • IDロックを解除します。
    1. アセンブリリボンから、Renumberツールにカーソルを合わせると表示されるサテライトアイコンをクリックします。
      ID Managerが開きます。
    2. IDロックを解除します。
      • すべてのIDのロックを解除するには、マスターモデル、インクルードファイル、またはエンティティを右クリックし、コンテキストメニューからUnlock > All IDsを選択します。
      • 特定のIDのロックを解除するには、エンティティを右クリックし、コンテキストメニューからUnlock > Discrete IDsを選択し、パネル領域でロックを解除する特定のIDを選択します。
      • すべてのインクルードファイルで同じエンティティタイプのIDのロックを解除するには、エンティティを右クリックし、コンテキストメニューからUnlock > All Similarsを選択します。

IDのリザーブとリザーブ解除

利用可能なIDを将来的に使用するためにリザーブすることができます。

任意の幅のIDをリザーブした場合、リザーブされたIDまたはIDセットが指定されたID範囲内にない場合、そのIDはリザーブされますが、マスターモデルの下に表示されます。

IDプールをサポートするエンティティのためにIDをリザーブした場合、リザーブされたIDは各IDプールに適用されます。たとえば、LS-DYNAでリザーブした要素の総数は、与えられたID範囲で利用可能な各要素プールのためのリザーブを含みます。

IDがリザーブされた後、リナンバリング操作によって変更されることはありません。ID範囲が取り消された場合、リザーブIDはマスターモデルに移動します。ID範囲が再び指定された場合、リザーブIDは元々リザーブされていたエンティティに戻ります。除外を作成またはエンティティレベルでID範囲を削除した場合、その範囲内の指定されたリザーブ範囲とリザーブは削除されます。

  • IDをリザーブします。
    1. アセンブリリボンから、Renumberツールにカーソルを合わせると表示されるサテライトアイコンをクリックします。
      ID Managerが開きます。
    2. IDをリザーブします。
      • すべてのIDをリザーブするには、マスターモデル、インクルードファイル、またはエンティティを右クリックし、コンテキストメニューからReserve > All IDsを選択します。

        設定されたID範囲内のすべてのIDは、エンティティ上を右クリックすると自動的にリザーブされます。マスターモデルまたはインクルードファイルを右クリックした場合、Reserve Allダイアログ内でリザーブするすべてのIDのためのエンティティタイプを選択する必要があります。

        Reserve All オプションは、ID範囲がエンティティレベルにある場合にのみ利用できます。すべてのIDをリザーブした場合、Min ReservedとMax Reservedには、エンティティレベルで定義したMinとMaxのID幅の値が入力されます。Min and Max Reservedカラムは、Min and Max ID範囲内で自由に修正することができます。リザーブID範囲内のIDがすでにモデル内に存在している場合は、Conflicts欄にそのIDが表示されます。

      • 特定のIDをリザーブするには、マスターモデル、インクルードファイル、またはエンティティを右クリックし、コンテキストメニューからReserve > Discrete IDsを選択します。

        Reserveダイアログで、エンティティタイプを選択し、オプションを設定し、リザーブするIDを入力します。

  • IDのリザーブを解除します。
    1. アセンブリリボンから、Renumberツールにカーソルを合わせると表示されるサテライトアイコンをクリックします。
      ID Managerが開きます。
    2. IDのリザーブを解除します。
      • すべてのIDのリザーブを解除するには、マスターモデル、インクルードファイル、またはエンティティを右クリックし、コンテキストメニューから Un-Reserve > All IDsを選択します。
      • 特定のIDのリザーブを解除するには、マスターモデル、インクルードファイル、またはエンティティを右クリックし、コンテキストメニューからUn-Reserve > Discrete IDsを選択します。Un-Reserveダイアログで、エンティティタイプを選択し、リザーブ解除するIDを入力します。

エンティティの圧縮

インクルードファイル内で使用されているIDは、圧縮することができます。

オーバーフローIDは、Min IDから始まる隙間のないIDによってID範囲内に置かれます。ロックされたインクルードファイル内のIDはリナンバリングされません。
  1. アセンブリリボンから、Renumberツールにカーソルを合わせると表示されるサテライトアイコンをクリックします。
    ID Managerが開きます。
  2. マスターモデル、インクルードファイル、またはエンティティを右クリックし、コンテキストメニューからCompact Entitiesを選択します。
    注: このオプションは、ID範囲が定義されている単独 / 複数インクルードファイル、単独 / 複数子エンティティ、または1つのインクルードファイルと子エンティティが選択された場合にのみ利用可能です。

IDオーバーフローのレビュー

  1. アセンブリリボンから、Renumberツールにカーソルを合わせると表示されるサテライトアイコンをクリックします。
    ID Managerが開きます。
  2. マスターモデルまたはインクルードファイルを右クリックし、コンテキストメニューからID Overflow Listを選択します。
  3. ID Overflow Listダイアログでは、マスターモデルまたはインクルードファイル内のすべてのオーバーフローIDのレビューが可能です。
    Name欄には、オーバーフローIDを含むマスターモデル / インクルードファイル内のすべてのエンティティとそのエンティティにおけるオーバーフローIDの数が表示されます。Correction Option欄には、各エンティティに割り当てられている修正オプションが表示されます。
  4. グラフィックス領域内にオーバーフローIDが表示されます。
    • Name欄の各エンティティを左クリックすると、グラフィックス領域内でハイライトされます。
    • 各エンティティを右クリックすると、コンテキストメニューShowHide、またはIsolateなどの追加メニューが表示されます。
  5. IDオーバーフローの修正
    • 特定のエンティティのIDのオーバーフローを修正するには、エンティティを右クリックし、コンテキストメニューからCorrectを選択します。
    • リストされたすべてのIDのオーバーフローを修正するには、Correct Allを選択します。

IDオーバーフローの修正

  1. アセンブリリボンから、Renumberツールにカーソルを合わせると表示されるサテライトアイコンをクリックします。
    ID Managerが開きます。
  2. インクルードファイル、またはエンティティを右クリックし、コンテキストメニューからCorrect > Overflowを選択します。

オーバーフローIDは、Correction Option欄にある修正オプションを使用して修正されます。インクルードファイルまたはエンティティフォルダーを右クリックしなかった場合、この操作は、モデル内のすべてのオーバーフローIDに対して実行されます。

このアクションが実行される前に、OKボタンがクリックされるとモデル内のすべてのオーバーフローエンティティが修正されることを確認するメッセージが表示されます。

ID ManagerがすべてのIDを修正できない場合、警告メッセージが表示され、インクルードファイル内 / エンティティフォルダー内のオーバーフローIDは修正されません。

リザーブの矛盾を修正

  1. アセンブリリボンから、Renumberツールにカーソルを合わせると表示されるサテライトアイコンをクリックします。
    ID Managerが開きます。
  2. 矛盾を含むエンティティフォルダーを右クリックし、コンテキストメニューから Correct > Reserve Conflictsを選択します。
    注: 節点および要素エンティティがモデリングウィンドウ内で隔離表示されます。
  3. パネル領域で、セレクターまたはその他の拡張エンティティ選択オプションを使用して修正するIDを選択します。
  4. proceedをクリックします。
  5. Correct Reserve Conflictsダイアログで、矛盾を修正する方法を選択します。
    • Move Outは、選択されたIDをリザーブ範囲外に移動し、利用可能な最大IDに1を足すmax + 1ルールを使用してリナンバリングします。ID範囲を超えてしまった場合、修正されたIDはオーバーフローとしてマークされます。conflictアイコンは、すべての矛盾が解決された場合にのみ削除されます。
    • Lockを選択し、リザーブ範囲内のIDをロックし、Lock欄に表示します。conflictアイコンが表示され、リザーブ範囲内にリストされたすべてのIDはロックされます。
  6. OKをクリックします。

ID管理ルールのCSVファイルのインポート / エクスポート

ID管理ルールの.csvファイルをインポート / エクスポートします。

ID管理ルールは、ID Manager内で表示されているエンティティのみ(displayed)、またはID管理によってフィルタリングされて非表示対象となっているものも含めてすべて(all)をエクスポートすることができます。

overflow、min/max、occupied IDs、number of conflicts、number of reserves、およびnumber of locksに関係する管理データは.csvファイル読み込み時に計算されます。

.csvファイルのインポート時、重複するID範囲が指定された場合通知されます。

アセンブリリボンから、Renumberツールにカーソルを合わせると表示されるサテライトアイコンをクリックします。
ID Managerが開きます。

ID Managerダイアログ

ID Managerのユーザーインターフェース概要。

アセンブリリボンから、RenumberツールサテライトアイコンをクリックしてID Managerを開きます。

制約事項: AbaqusLS-DYNANastranOptiStructPAM-CRASH 2G、またはRadiossユーザープロファイルのいずれかが読み込まれている場合にのみ使用できます。


図 1.
表 1. ID Managerオプション
オプション 説明
Filter by Include Files 有効な場合、Select Includesダイアログで選択されたインクルードファイルは、ID Managerによってフィルタリングされます。

をクリックしてSelect Includesダイアログを開きます。

フィルタリングされたインクルードファイルに関係するデータは、.hmファイルに保存されます。

Hide Excluded Entities 有効な場合、"Excluded"としてマークされたエンティティはID Manager内で表示されません。

"Excluded"エンティティに関係するデータは、.hmファイルに保存されます。

Allow Duplicate IDs on Correction 有効な場合、サポートされるエンティティの重複IDの保存がサポートされ、同じIDを持つことが可能になります。
Entities マスターモデルとその子のエンティティ、各インクルードファイルとその子エンティティを表示します。
ID 各インクルードファイルのIDを表示します。
Excluded ID管理操作時にエンティティを除外する場合、Xアイコン() を表示します。
Min Occupied ID幅の最小の値を入力します。この値はモデル内に定義されているほかの値幅と重ならないように指定します。
Min は常に以下を満たす必要があります:
  • モデル内に定義された前の値幅のMaxより大きくなければなりません。
  • モデル内に定義された次の値幅のMinより小さくなければなりません。
  • 現在の値幅のMaxより小さくなければなりません。
Max Occupied ID幅の最大の値を入力します。この値はモデル内に定義されているほかの値幅と重ならないように指定します。
Maxは常に以下を満たす必要があります:
  • モデル内に定義された前の値幅のMaxより大きくなければなりません。
  • モデル内に定義された次の値幅のMinより小さくなければなりません。
  • 現在のインクルードファイルのMinより大きくなければなりません。
No. Overflow 指定された値幅の外になるインクルードファイルまたはエンティティフォルダー内のIDの数を表示します。
Min リザーブされたID幅の最小整数値。Min Reserved欄は、MinおよびMax ID幅の規則事項範囲内であれば手動で変更できます。

すべてのIDをリザーブした場合、Min ReservedとMax Reservedには、エンティティレベルで定義したMinとMaxのID幅の値が入力されます。

Max リザーブされたID幅の最大整数値。Max Reserved欄は、MinおよびMax ID幅の規則事項範囲内であれば手動で変更できます。

すべてのIDをリザーブした場合、Min ReservedとMax Reservedには、エンティティレベルで定義したMinとMaxのID幅の値が入力されます。

Conflict

リザーブ範囲内のIDがモデル内にすでに存在する場合、Conflictアイコン()を表示します。

No. Conflicts リザーブ幅内の矛盾したIDの数を表示します。
User Status リザーブIDの矛盾の状態を表示します。
Pending
矛盾が生じたら直ちに表示します。Move Outを使用して矛盾を解決した場合、矛盾状態はブランクにリセットされます。
WIP(進行中)
Conflictアイコンが表示され、矛盾が発見された場合や矛盾解決が完全に行われていない場合、状態はPendingからWIPに変更されます。
Completed
Lockを使用して矛盾が解決された場合、状態はCompletedに変更されます。Conflictアイコンは表示されたままでも、状態がCompletedに変更された場合、矛盾は解決されたことを意味します。
No. Reserved エンティティレベルでリザーブされたIDの数を表示します。

IDがリザーブされた場合、このカラムにはそのエンティティが表示されます。指定されたID幅のすべてのエンティティのIDがリザーブされます。あるいは、指定されたID幅内の不連続のIDがリザーブされます。指定されたID幅に収まらないリザーブ済みIDは、マスターモデルの#Reserved欄に移動されます。

エンティティタイプがIDプールをサポートする場合、#Reserved欄には、そのエンティティタイプの各IDプールに適用されたリザーブ数の総数が表示されます。

Min Occupied インクルードファイル内のすべてのエンティティで使用されている最小IDを表示します。各エンティティにおけるこの値は、インクルードファイル内の対応するエンティティの最小IDを表示します。
Max Occupied インクルードファイル内のすべてのエンティティで使用されている最大IDを表示します。各エンティティにおけるこの値は、インクルードファイル内の対応するエンティティの最大IDを表示します。
No. Entities インクルードファイルおよびエンティティフォルダー内のエンティティの総数を表示します。
No. Locks リナンバリングの対象外となるIDの数を表示します。
新規ID割り当て 現在のインクルードファイル内に配置する新規IDを決定します。
After Max
指定されたID幅内で使用されている最大のIDの次の利用可能なIDを使用します。
Before Min
指定されたID幅内で使用されている最小のIDの前の利用可能なIDを使用します。
Fill in Gaps
指定されたID幅内で最小のIDの次の利用可能なIDを使用します。

ID Managerが、フリーなIDを検出できなかった場合、After MaxおよびBefore Minオプションを使用し、新たに作成されたエンティティにFill in Gapsオプションを使用して割り当てます。

ID Managerが指定したID幅内にフリーなIDを検出できなかった場合、上記のオプションのいずれかを使用し、Max ID occupiedまたはモデル内の最大IDのどちらか一方(より大きいほう)を越えるIDを新規に作成されたエンティティに割り当てます。

Correction オーバーフローを修正するため、重複IDをどのようにリナンバリングするかを決定します。
None
オーバーフローIDの修正を行いません。
Compact And Fit
インクルードファイル内のすでに使用されているIDを圧縮し、オーバーフローIDをMin IDから始まる指定したID範囲内に収まるように移動します。
Move After Max
オーバーフローIDをMax IDの後、指定したID範囲内に収まるように移動します。
Move Before Min
オーバーフローIDをMin IDの前、指定したID範囲内に収まるように移動します。
Insert In Gaps
オーバーフローIDを指定したID範囲内の隙間に移動します。
注: インクルードファイル内でロックまたはリザーブされたIDはリナンバリングされません。

ID Manager例

より深く、ID-Manager機能を理解するための例。

新規ID割り当て

以下の例では、ID幅とID管理のためのルールに基づいて新しいコンポーネントにどのように一意のIDを割り当てるかを説明しています。

インクルードファイルは、以下のIDを持つコンポーネントを含みます:4、5、10-50、80-97。ID-Managerで、インクルードファイルに1から100までのID範囲を指定します。インクルードファイルに新たなコンポーネントが追加される場合、選択されたNew IDオプションによって割り当てられます。
After Max
新たなコンポーネントには、ID98、99、および100が割り当てられます。Max IDである100に到達した場合、新規に作成されたコンポーネントはFill in Gapオプションを使用し、1から始まるIDが割り当てられます。
Before Min
新たなコンポーネントには、ID3、2、および1が割り当てられます。Min IDである1に到達した場合、新規に作成されたコンポーネントは Fill in Gapオプションを使用し、1から始まるIDが割り当てられます。
Fill in Gaps
新規コンポーネントにはMin ID 1、2、3、6から始まる利用可能なIDが割り当てられます。

ID 修正

以下に示す例では、範囲を超えたIDがオプションの違いによってどのように修正されるかを説明しています。

インクルードファイルは、以下のIDを持つコンポーネントを含みます:4、5、20-60、80-90、101、105、110および117。ID Managerで、インクルードファイルに10から100までのID範囲を指定し、その結果6つのオーバーフローコンポーネントができます。オーバーフローIDを修正するため、オプションを選択します。各修正オプションの動作は以下のようになります:
None
修正は行われず、範囲を超えたIDはそのまま残ります。
Compact and Fit
インクルードファイル内のすでに使用されているIDを圧縮し、オーバーフローIDをMin IDから始まる指定したID範囲内に配置します。範囲を超えたIDは、新たに以下のIDが与えられます。
修正前のID 修正後のID
4 10
5 11
20 -60 12 - 52
80 - 90 53 - 63
101 64
105 65
110 66
117 67
Move After Max
オーバーフローを指定した範囲内で使用されているMax IDより大きいIDに置きます。範囲を超えたIDは、新たに以下のIDが与えられます。
修正前のID 修正後のID
4 91
5 92
20 - 60 20 - 60
80 - 90 80 - 90
101 93
105 94
110 95
117 96
Move Before Min
オーバーフローを指定した範囲内で使用されているMin IDより小さいIDに置きます。範囲を超えたIDは、新たに以下のIDが与えられます。
修正前のID 修正後のID
4 19
5 18
20 - 60 20 - 60
80 - 90 80 - 90
101 17
105 16
110 15
117 14
Insert in Gaps
範囲を超えたIDを、指定されたID幅のギャップ内に収めます。範囲を超えたIDは、新たに以下のIDが与えられます。
修正前のID 修正後のID
4 10
5 11
20 -60 20 - 60
80 - 90 80 - 90
101 12
105 13
110 14
117 15

IDのリザーブ

以下の例は、ID-Managerが使用するリザーブIDを説明しています。

インクルードファイルは、以下のIDを持つコンポーネントを含みます:4、5、20 - 60、80 - 90、101、105、110、および117。ID Managerで、インクルードファイルに10から100までのID範囲を指定し、その結果6つのオーバーフローコンポーネントができます。オーバーフローIDを修正するため、オプションを選択します。

すべてのIDを指定した範囲1-100に収めるのに必要なリザーブIDの数は46で、これは、ID範囲1-100(利用可能なID:1、3、6-19、61-79、91-100)で利用可能な数です。

IDプールをサポートするエンティティのためにリザーブした場合、リザーブはエンティティの各IDプールに適用されます。たとえば、プロパティのための10個のIDプールを持つLS-DYNAモデルの場合を考えます。ID範囲を1-100に定義した場合、上の例のコンポーネントと同じIDがプロパティに与えられているとすると、リザーブの総数は460になります(合計10個のプールに対し各プールに10個必要になる)。