計算ポイントとは

説明

計算ポイントは計算ドメインの空間内のポイントであり、ユーザーはここで空間量を評価できます。

計算ポイントはその座標で定義されます。

使用

計算ポイントは、以下において使用されます:

計算ポイント: 位置

以下の表に示すとおり、形状、メッシュ、物理特性および運動の観点から、スタディドメインに計算ポイントを配置することができます。このようなさまざまなタイプの位置について、詳細を次のブロックに示します。

観点 計算ポイントの配置先
形状

形状サポート

(ポイント、フェイス、ライン、ボリューム)

メッシュ

メッシュサポート

(ライン、フェイス、ボリューム要素)

物理特性

物理領域

(ライン、フェイス、ボリューム領域)

運動

メカニカルセット

(固定、圧縮可能、移動)

形状に対する位置

形状の観点からの計算ポイントは以下のとおりです:

  • スタディドメインの空間内の任意のポイント、または
  • 既存の形状サポート(ポイント、ライン、フェイス)に基づくポイント

ユーザーは、次の表に示す方法によって、計算ポイントを定義できます。

計算ポイント 定義のモード
グラフィック(マウスのクリック) 数値(座標)
任意 - -
フェイス グラフィック(フリー)

制約(フェイス)

+ フェイスサポートの選択

ライン グラフィック(ライン)

制約(ライン)

+ ラインサポートの選択

ポイント グラフィック(ポイント)

制約(ポイント)

+ ポイントサポートの選択

カーソルが最も近いサポート上に自動的に配置されます。

(フェイス / ライン / ポイント)

ポイントが目的のサポート上に投影されます。

(フェイス / ライン / ポイント)

デジタルの観点では、ソフトウェアは指定されたエンティティ(ポイント、ライン、またはフェイス)の座標の投影を行います。この投影には、イプシロンの精度(相対精度)があります。座標は形状エンティティに近い必要があります。

メッシュに対する位置

メッシュの観点から見ると、計算ポイントはボリューム、フェイス、またはライン要素に属します。

物理特性に対する位置

物理特性の観点から見ると、計算ポイントはボリューム、フェイス、またはラインの物理領域に配置されています。

計算ポイントがボリューム領域間の界面にある場合、ユーザーは計算領域(および使用される定式化)を指定します。

一般に、(材料と厚みまたは断面のある)薄領域または糸状領域の材料領域タイプでは、計算される空間量は厚み方向に一定と見なされるため、厚みまたは断面内の位置は不要です。

唯一の例外は、次の特定領域です(3D Steady state AC Magneticアプリケーション):

  • 厚み方向に電流密度が大きく変動する薄い導電領域
  • 表面インピーダンス定式化の領域

これらの領域では、厚み方向の位置を指定する必要があります*。

注: * このバージョン(10.1)では、この機能は、厚み方向に電流密度の大きな変動のある導体領域に対して実装されます。表面インピーダンスタイプの領域には実装されません。

運動に対する位置

運動連成内には、固定、移動、圧縮可能(場合により)などの多くのメカニカルセットが存在します。計算ポイントは、いずれかのメカニカルセット内に配置されます。

計算ポイントがメカニカルセット間の界面にある場合、ユーザーはそのポイントを捕捉する必要のあるメカニカルセットを指定します。実際、さまざまな移動処理手法は、分離サーフェス上のポイント、ライン、節点などの分離に基づいています(方程式 / 再メッシュ化手法をご参照ください)。

計算ポイントが複数のメカニカルセット内に存在する場合、下の図に示すように、ユーザーは、まず表示するいずれかのサーフェスを選択してから、ポイントを捕捉する必要があります。

デバイス:

計算ポイントの選択

回転子を表示

計算ポイントの選択

固定子を表示

運動が存在する場合

計算ステップでポイントが定義される際、そのポイントの位置は“静的”と見なされます。

そのポイントをさまざまな計算ステップで定義する必要がある場合は、その運動を考慮する必要があり、それをいずれかのメカニカルセットに対して定義する必要があります。これは、経路およびポイントセンサー(ポイント上の空間量)の場合に必要です。