/SECT

ブロックフォーマットのキーワード 断面は、節点グループと要素グループによって定義された断面の力とモーメントを出力するために使用されます。

1つのシミュレーションで保存された断面データは、2番目のシミュレーションで読み取って適用できます。

フォーマット

(1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10)
/SECT/sect_ID/unit_ID
sect_title
node_ID1 node_ID2 node_ID3 grnd_ID ISAVE frame_ID Δ t α
file_name
grbric_ID   grshel_ID grtrus_ID grbeam_ID grsprg_ID grtria_ID Ninter   Iframe
Ninter > 0の場合にのみ読み出される入力
(1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10)
int_ID1 int_ID2 int_ID3 int_ID4 int_ID5 int_ID6 int_ID7 int_ID8 int_ID9 int_ID10

定義

フィールド 内容 SI単位の例
sect_ID 断面識別子

(整数、最大10桁)

 
unit_ID 単位識別子

(整数、最大10桁)

 
sect_title 断面タイトル

(文字、最大100文字)

 
node_ID1 断面の局所出力座標系を定義する節点識別子N12

(整数)

 
node_ID2 断面の局所出力座標系を定義する節点識別子N22

(整数)

 
node_ID3 断面の局所出力座標系を定義する節点識別子N32

(整数)

 
grnd_ID 断面計算で使用される節点を定義する節点グループ識別子。

frame_IDが指定されている場合は使用しません。

(整数)

 
ISAVE file_nameフラグから断面データを保存または読み込みます。
=0
すべてのデータを保存しない。
=1
断面の変位を切断面ファイルに保存する。
=2
断面の変位、合力、モーメント成分を切断面ファイルに保存する。
=100
断面データを荷重としてモデルに読み込み、適用する。
=101
断面データを荷重としてモデルに読み込み、適用する。
また、適用した断面合力および断面合成モーメントと、シミュレーションで計算した結果との差を時刻歴に出力します。このオプションでは、ISAVE =2オプションを使用して断面データを作成している必要があります。

(整数)

 
frame_ID (オプション)移動フレームの識別子。節点/FRAME/MOVを使用して定義する必要があります。このフレームのxy平面が要素グループと交差して、断面の計算で使用する節点と要素が自動的に定義されます。node_ID1node_ID3を定義していない場合は、このフレームが断面の出力座標系としても使用されます。

(整数)

 
Δ t ISAVE =1または2を指定して使用済み断面データを保存するための時間ステップ。

デフォルト値は、シミュレーションの時間ステップ(実数)

[ s ]
α 指数移動平均フィルター処理の定数(0 < α < 1)。この値が小さいほどフィルタ処理の回数が多くなります。

ISAVE= 100または101を使用して断面に変位を適用する場合にのみ使用します。

推奨値 = 0.62832(ユーザーズガイドフィルターをご参照ください)

デフォルト = フィルター処理なし(実数)

 
file_name フラグ出力を含むファイルのルート名。断面ファイルの名前はfile_nameSC01になります。

デフォルト = RunnameRunnameは、EngineファイルRunname_0001.radの接頭辞)

(文字、最大100文字)

 
grbric_ID 3次元ソリッドグループの識別子

(整数)

 
grshel_ID シェルグループの識別子

(整数)

 
grtrus_ID トラスグループの識別子

(整数)

 
grbeam_ID ビームグループの識別子

(整数)

 
grsprg_ID スプリンググループの識別子

(整数)

 
grtriag_ID 三角形グループ識別子

(整数)

 
Ninter (オプション)インターフェースの数

デフォルト = 0(整数)

 
Iframe 断面の力とモーメントの計算で使用する局所座標系の中心を定義するフラグ。 3
断面出力は、次のように中心を定義した局所座標系による値になります:
=0
断面の局所座標系の原点
=1
断面の幾何学的中心
=2
断面の重心
=3
全体座標系の点
断面出力は、次のように中心を定義した全体座標系による値になります:
=10
断面の局所座標系の原点
=11
断面の幾何学的中心
=12
断面の重心
=13
全体座標系の点(0,0,0)

(整数)

 
int_ID1, int_ID2, ..., int_IDn オプションのインターフェース識別子、Ninter > 0の場合

(整数)

 

コメント

  1. 断面は節点グループと要素グループによって定義しますが、手動定義と自動定義が可能です。
    • 手動定義:
      断面の節点(grnd_ID)と要素(grbric_IDgrshel_IDgrtrus_IDなど)はユーザーが定義します。HyperMeshHyperCrashによってグループが自動的に作成されますが、適切であるかどうかの確認が必要です。この方法を使用して、切断面を定義する節点と要素のグループをユーザー側で作成します。普通は、断面の法線方向にある節点を節点グループに使用します。


      図 1. 手動で選択した要素と節点
    • 自動定義:
      要素(grbric_IDgrshel_IDgrtrus_IDなど)の定義したグループを切断する局所座標系frame_IDを定義できます。この場合は、断面の領域にあるすべての要素が要素グループに属します。局所座標系のxy平面上にある節点と要素が、断面の計算で使用するように自動的に定義されます。これにより、断面に使用している節点と要素がStarter出力ファイルに出力されます。座標系のxy平面が切断面になります。


      図 2. 局所座標系を使用して定義した切断面に対して定義した要素グループ(オレンジ色)
  2. 断面の力とモーメントは時刻歴ファイルに保存され、/TH/SECTIOを使用して要求できます。
  3. 断面の力とモーメント出力の局所座標系は、3つの節点を使用するか局所移動座標系(frame_ID)によって定義します。この3つの節点は断面の平面上にある節点なので、その位置は断面の移動に伴って更新されます。HyperMeshでCross-Section Assistantを使用して断面を作成すると、この3つの節点が自動的に選択されます。node_ID1node_ID3を使用して局所座標系を定義する場合、次のような定義の座標系になります。
    • 節点のnode_ID1node_ID2は断面の局所X軸を定義します。
    • 節点のnode_ID1node_ID2node_ID3は断面の局所xy平面を定義します。
    • 局所座標系のy軸は、node_ID3を局所座標系のx軸に対して直角に投影することによって定義します。
    • これにより、局所座標系のx軸とy軸の交点が、その局所座標系の原点になります。
    • 最後に、xy平面に直交する断面法線が局所座標系のz軸になります。


      図 3.
    • frame_ID ≠ 0で、node_ID1node_ID3を定義していない場合は、移動するframe_IDが局所座標系として使用されます。このフレームは、節点を使用して定義した移動フレームであることが必要です。
    • 断面の中心は、Iframeオプションを使用して再定義できます。詳細についてはユーザーズガイド力とモーメントの計算をご参照ください。
  4. カットモデル化法でも断面を使用できます。その場合は、断面の力と変位がフルモデルから保存され、別のカットモデルで適用できます。フルモデルでは、ISAVE =1または2のオプションを使用して断面の情報を保存します。つづいて、カットモデルで同じ断面の節点と要素グループを定義し、ISAVE =100または101を使用して断面の変位をカットモデルに適用します。カットモデルを使用して、フルモデルの各領域を詳しく検討します(RD-E:5400 カット手法)。
  5. 推奨:

    断面に沿って節点と要素を選択します。節点と要素がプリプロセッサーによって自動的に選択されている場合は、どの節点が選択されているかを確認します。

    節点グループに定義されているnode_ID1node_ID3を、この3つの節点として選択します。

    Iframe =2または12の定義。断面の重心が中心になります。

    /TH/SECTIOでの時刻歴出力GLOBALとLOCAL。