遠方界目標

Fekoモデルの一部として解析する遠方界を最適化します。

Request タブ、Optimisationグループで、 Add goal functionアイコンをクリックします。ドロップダウンリストから、 Far Fieldを選択します。


Figure 1. Create far field goalダイアログ。

フォーカスは、CADFEKOFar fields要求ラベルまたはEDITFEKOのFFカードのラベルに基づいて特定されます。

次のフォーカスタイプを最適化できます:

E-field
E-fieldフォーカスタイプでは、特定の遠方界解析要求に直接関連付けられた放射界を考慮します。遠方界要求の設定に従って電界が考慮されます。たとえば、単一オブジェクトからの散乱電界のみを要求した場合は、その散乱電界のみが目標評価で考慮されます。
Directivity、Gain、およびRealised gain
このフォーカスタイプを使用すると、モデルの指向性、利得、または実現利得のみが考慮されます。このオプションは、Calculate fields as specifiedオプションを選択している遠方界要求のみに基づくものとして、その遠方界要求でDirectivityGainのどちらを選択しているかには無関係とすることができます。
Radar cross section (RCS):
このフォーカスタイプは、平面波給電源を使用して計算した遠方界解析でのみ有効です。RCSフォーカスタイプでは、遠方界計算要求で設定したオプションに従って抽出されたRCS(セクションを参照)を表す非複素値(または非複素値の配列)が得られます。形算出力に有効なRCS情報がない場合は、目標評価中にエラーが生成されます。
Note: 要求した方向が無効な電場(有限接地面の下方に要求した電場など)は、目標評価で無視されます。正しい要求ラベルを持つ有効な遠方界結果がソルバー出力に見つからない場合は、最初の最適化反復の目標評価フェーズでエラーが生成されます。

Polarisation

Polarisationオプションでは、遠方界の成分のうち、目標で考慮するものを指定できます。
Total
フォーカスタイプにE-fieldを選択している場合は、Totalオプションを指定することで、遠方界の θ 方向成分と ϕ 方向成分の大きさの組み合わせが得られます。合計の電場は次の式で求めることができます。
(1) E total = | E θ | 2 + | E ϕ | 2
この値は、遠方界での電力を表しています。
フォーカスタイプにDirectivityGain、またはRealised gainを選択した場合は、偏波に依存しない量が考慮されます。RCSの場合、Polarisationオプションではこれらのみを選択できます。
Horizontal (Phi)/Vertical (Theta)
これらのオプションでは、遠方界の θ 方向成分と ϕ 方向成分を具体的に指定できます。フォーカスタイプにDirectivityGain、またはRealised gainを選択した場合は、要求した量の計算で、ここで選択した偏波を持つ電場成分のみが使用されます。その結果、非複素値(または非複素値の配列)が得られます。
LHC/RHC
これらのオプションでは、遠方界の左円偏波成分と右円偏波成分を具体的に指定できます(セクションを参照)。フォーカスタイプにDirectivityGain、またはRealised gainを選択した場合は、要求した量の計算で、ここで選択した偏波を持つ電場成分のみが使用されます。その結果、非複素値(または非複素値の配列)が得られます。
S/Z
これらのオプションでは、遠方界のS偏波成分とZ偏波成分を具体的に指定できます(セクションを参照)。フォーカスタイプにDirectivityGain、またはRealised gainを選択した場合は、要求した量の計算で、ここで選択した偏波を持つ電場成分のみが使用されます。その結果、非複素値(または非複素値の配列)が得られます。
Axial ratio
フォーカスタイプにE-fieldを選択した場合は、このオプションのみを選択できます。電場の θ 方向成分と ϕ 方向成分の大きさの比率を指定します(セクションを参照)。
最適化の目的で、オプティマイザによって考慮された新しい符号がAxial ratio値に付加されます。この符号は、放射界の掌性を示しており、負符号は左偏波性を示し、正符号は右偏波性を示します。これにより、Axial ratioの最適化で必要な掌性を直接指定できるようになります。
Ludwig III (Co and Cross)
これらのオプションでは、遠方界のLudwig III (Co)偏波成分とLudwig III (Cross)偏波成分を具体的に指定できます(セクションを参照)。