近傍界目標

Fekoモデルの一部として解析する近傍界を最適化します。

Request タブ、Optimisationグループで、 Add goal functionアイコンをクリックします。ドロップダウンリストから、 Near Field Goalを選択します。


Figure 1. Create near field goalダイアログ。

フォーカスは、CADFEKONear fields要求ラベルまたはEDITFEKOのFEカードのラベルに基づいて特定されます。

次のフォーカスタイプを最適化できます:

電界
近傍界の電界成分が考慮されます。
磁界
近傍界の磁界成分が考慮されます。
Electric flux density (normalised)
Electric flux density (normalised)では、近傍界の計算対象とする媒質の比誘電率でスケーリングした電界が考慮されます。これらは、自由空間の誘電率でスケーリングした電束密度で正規化した量です。この正規化によって、オプティマイザで0と見なされるような過剰に小さい値が目標関数で取られないようになります。
Magnetic flux density (normalised)
Magnetic flux density (normalised)では、近傍界の計算対象とする媒質の比透磁率でスケーリングした磁界が考慮されます。これらは、自由空間の透磁率でスケーリングした磁束密度で正規化した量です。この正規化によって、オプティマイザで0と見なされるような過剰に小さい値が目標関数で取られないようになります。
Note: 要求していない近傍界出力要求にフォーカスタイプからアクセスしようとすると、最初の最適化反復における目標の評価でエラーが返されます。たとえば、磁界を対象とした最適化で電界のみを要求した場合が、この状況に該当します。

座標系

近傍界の方向成分を必須とする座標系を選択する必要があります。利用可能な座標系は、CartesianCylindrical(X)/(Y)/(Z)SphericalConicalです。この座標系選択によって、Directional componentドロップダウンリストで使用できるオプションが決まります。

Note: ここで選択する座標系は、近傍界計算要求で選択する座標系とは異なります。
近傍界目標では、目的の近傍界成分との関連性で座標系を選択しますが、近傍界出力要求のダイアログでは、近傍界計算に使用するサンプル点の配置との関連性で座標系を選択します。このような選択上の相違があることから、近傍界サンプリング点の物理的な配置とは無関係に、任意の方向で近傍界成分を考慮できます。

方向成分

Directional component ドロップダウンリストで使用可能なオプションはCoordinate systemの選択によって異なりますが、近傍界要求サンプリング点の位置とは無関係です。

Radial or X/Y/Z/Phi/Theta-directed
選択したCoordinate systemでは、3つの座標方向のどの方向の界成分も要求できます。近傍電界も近傍磁界も個々の成分は複素量であることから、特定の界成分を選択するには、いずれかの複素数成分の選択を指示する一般的な処理手順が1つ以上必要です。
Combined
各座標方向の個々の成分のほか、Combined近傍界値も要求できます。この値は、点ごとに界の3方向成分すべてを結合することによって計算されます。デカルト座標系成分による計算を以下に示します。
(1) E combined = | F x | 2 + | F y | 2 + | F z | 2
Coordinate systemの選択は、Combined成分の値に影響しません。組み合わせた界は、必ず非複素数値(または非複素数値の配列)になることから、これ以上の処理を実行する必要がありません。