アダプティブクロス近似(ACA:Adaptive Cross-Approximation)

adaptive cross-approximationACA)はマルチレベル高速多重極法MLFMM)と同様の高速な解析法ですが、低い周波数を扱う問題や特殊なグリーン関数を使用している場合にも適用できます。

adaptive cross-approximationACA)は、スパースH行列を構築する(選択した少数の要素のみを計算)ことによってインピーダンス行列を近似します。ACAは、モーメント法ではリソースの消費が過大になるような大規模なモデルに使用する点でMLFMMに似ていますが、その実施方法や用途はまったく異なります。電気的な大きさが1波長未満のように小さく、不明な点が多いモデルは、ACAを使用して解析できます。電気的に大きい構造(複数波長数にわたる大きさ)の場合は、マルチレベル高速多重極法の方がはるかに適しています。