Radiossの実行

複数の解析のスケジュール

最も簡単な方法は、Altair Compute Consoleを使用することです。実行ディレクトリにあるすべてのEngineファイルを順次自動的に実行します。また、異なる解析をキューに入れ、それらを順番に実行します。

より高度なジョブキューイングには、PBSを使うことができます。

バージョンと使用されるcpuの確認

解析に使用されるバージョンは、Starter(*0.out)およびEngine(*1.out)出力ファイルに書き出されます。

Engine出力ファイルのヘッダーには、ソフトウェアのバージョン、ハードウェア情報および並列処理タイプが書かれます。

例(Radioss version 2018で実行)
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**                                                                    **
**                                                                    **
**                   Altair Radioss(TM) ENGINE 2018                   **
**                                                                    **
**            Non-linear Finite Element Analysis Software             **
**                   from Altair Engineering, Inc.                    **
**                                                                    **
**                                                                    **
**              Linux 64 bits, Intel compiler, Intel MPI              **
**                                                                    **
**                                                                    **
**                                                                    **
** Build tag: 0926169_126382018_2070_0056977_10                       **
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**  COPYRIGHT (C) 1986-2018                 Altair Engineering, Inc.  **
** All Rights Reserved.  Copyright notice does not imply publication. **
** Contains trade secrets of Altair Engineering Inc.                  **
** Decompilation or disassembly of this software strictly prohibited. **
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 NUMBER OF SPMD DOMAINS           4
 NUMBER OF THREADS PER DOMAIN    12
 NUMBER OF HMPP PROCESSES        48
  
 COMPUTATION HARDWARE DESCRIPTION
  
 CPU#  HOSTNAME     CPU TYPE, FREQUENCY AND MEMORY
   1   n008   Intel(R) Xeon(R) CPU E5-2680 v3 @ 2.50GHz (x86_64), 2501 MHz, 129088 MB RAM,   7950 MB swap
   2   n008   Intel(R) Xeon(R) CPU E5-2680 v3 @ 2.50GHz (x86_64), 2501 MHz, 129088 MB RAM,   7950 MB swap
   3   n009   Intel(R) Xeon(R) CPU E5-2680 v3 @ 2.50GHz (x86_64), 2501 MHz, 129088 MB RAM,   7950 MB swap
   4   n009   Intel(R) Xeon(R) CPU E5-2680 v3 @ 2.50GHz (x86_64), 2501 MHz, 129088 MB RAM,   7950 MB swap
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コメント:
  1. 4行目にRadiossのバージョン2018であること、またその後の行にはLinuxバージョンであることが記載されています。
  2. NUMBER OF SPMP DOMAINSおよNUMBER OF THREADS PER DOMAINを確認します。
    • SPMDドメインの数 > 1でドメインによるスレッド数が1である場合、Hybrid MPPが使用されている
    • SMPのみが使用されている場合は、NUMBER OF SPMP DOMAINS = 1
    • SPMDのみが使用されている場合は、NUMBER OF THREADS PER DOMAIN =1で、NUMBER OF SPMP DOMAINS > 1
  3. NUMBER OF HMPP PROCESSESNUMBER OF SPMP DOMAINSNUMBER OF THREADS PER DOMAINを掛けたものと等しくなります。これは、解析で使用されているコアの総数です。
  4. CPU#は、各SPMDドメイン用のホスト名のリストです。

ドメインごとに複数のSMPでの実行

SPMDドメインごとに複数のSMPスレッドを使ってStarterおよびEngineを起動できるようになりました。最も簡単な方法としては、 Compute Console (ACC) GUIまたはスクリプトを使用し、-ntを指定します。たとえば、スクリプトを使用する場合、
  • 12のスレッドを使ってStarterを、12のスレッドと4つのドメインでEngineを実行:
    radioss -nt 12 -np 4 input_0000.rad
  • 12のスレッドを使ってStarterを、1つのスレッドと48のドメインでEngineを実行:これを行うには、以下の2つのコマンドを使用する必要があります:
    radioss -nt 12 -np 48 -onestep input_0000.rad
    
    radioss -nt 1 -np 48 -onestep input_0001.rad

Compute Console (ACC)を使わずRadioss実行可能ファイルを直接実行するには、ユーザーズガイド実行可能ファイルの直接実行をご参照ください。

実行におけるコア数は設定できますか?

Compute Console (ACC)を使用し、-ntおよび-npパラメータを使います。ユーザーズガイドAltair Compute Console (ACC)からをご参照ください。

使用されるコアの総数は、 -nt入力に-np入力を掛けたものです。

Radiossの実行におけるスタックサイズを設定します。

Radiossを実行する前に、stacksizeメモリの量を適切に定義することが重要です。

Linuxでは、stacksizeはunlimitedと定義する必要があります。
  • cshを使用する場合:
    limit stacksize unlimited
  • shを使用する場合:
    ulimit –s unlimited

また、Radioss SMPを複数のスレッドで実行する(OMP_NUM_THREADSが1より大きい)場合、スレッドごとのスタックサイズを定義する追加の環境変数KMP_STACKSIZEを定義することが重要です。

Linuxでは、推奨される値は512MBです。
  • cshを使用する場合:
    setenv KMP_STACKSIZE 512m
  • shを使用する場合:
    export KMP_STACKSIZE=512m

Windowsでは、推奨される値は64MBです。

  1. start\Settings\Control_Panel\System\Advanced\Environment_Variables\System_Variables\Newをクリックします。
  2. 新しい変数KMP_STACKSIZEを値64mで定義します。
  3. OKボタンをクリックして、変更を確定します。

    これにより、Radiossを実行する今後のシェルでは、環境変数KMP_STACKSIZEが64mに定義されます。

以下に、標準のAltair SimulationインストレーションからRadiossを実行する場合にAltair Simulationにより自動的に設定される推奨値をまとめます。
変数 スタックサイズ KMP_STACKSIZE
Windows N/A 64 m
Linux 無制限 512 m