Spline3D

Spline3Dパネルでは、3次元のスプラインデータを追加および編集できます。

3Dスプラインの作成

3Dスプラインエンティティを使用して、フォース、ブッシュ、またはモーションの非線形特性を表現できます。カーブエンティティを使用すると、1つの独立変数に対して変化する非線形な挙動を定義できます。一方、3Dスプラインを使用すると、2つの独立変数に対して変化する非線形な挙動を定義できます。この応用の例として、レシプロエンジンのピストンに作用する燃焼力があります。燃焼圧およびそれに起因する力は、クランクの回転角とクランクの回転数に依存します。

  1. Projectブラウザから、スプラインの追加先とするシステムを選択します。
  2. Projectブラウザでシステムを右クリックして、コンテキストメニューでAdd > Reference Entity > Spline3Dの順に選択します。
    または
    ProjectブラウザでSpline3Dsフォルダーを右クリックして、コンテキストメニューからAdd Spline3Dを選択します。
    または
    モデルリボンのSplinesツールグループから、Spline3Dsアイコンをクリックします。
    Add Spline3Dダイアログが表示されます。
  3. 3Dスプラインのラベルを指定します。
    スプラインラベルはいつでも変更が可能です。
  4. 3Dスプラインの変数名を指定します。
    デフォルトで、MotionView内のエンティティの変数名は特定の規則に従います。例えば、すべての3Dスプラインエンティティの変数名は“spl3d_”で始まります。これは、MotionViewでモデルを構築する場合に従う推奨規則であり、モデル編集やモデル操作において様々なメリットが得られます。
  5. OKをクリックしてウィンドウを閉じるか、Applyをクリックしてエンティティの作成を継続します。
    3Dスプラインエンティティをモデルに追加すると、パネル領域にそのスプラインのパネルが自動的に表示されます。

3Dスプラインの編集

3Dスプラインは、xベクトル(列)と1つ以上のyベクトルで構成されます。各yベクトルは特定のz平面上で定義されます。

3Dスプラインのプロパティの定義

Propertiesタブでスプラインデータを定義できます。

  1. 現時点でSpline3Dパネルが表示されていない場合は、Projectブラウザまたはモデリングウィンドウで目的のスプラインをクリックして選択します。
    対応するSpline3Dパネルが自動的に表示されます。
  2. Typeドロップダウンメニューからプロパティのタイプを選択します。
  3. 3Dスプラインデータを定義します。
    Fileが選択された場合:
    1. ファイル選択アイコンをクリックして、スプラインデータを格納した.csvファイルを参照します。この場合、モデルは.csvファイルを(外部ファイルとして)参照することになります。
      .csvファイルのデータの正しい形式を以下に示します。
      図 1.
    2. View Dataボタンをクリックすると、データが表形式で表示されます。
      注: Attributesタブでオフセットとスケールを指定している場合は、それらが適用されたデータが表示されます。詳細については、3Dスプラインの属性の定義のトピックをご参照ください。
    3. Show Splineボタンをクリックすると、スプラインがグラフィック形式で表示されます。
    Valuesが選択された場合:
    1. スプラインデータの値を手動で入力することにより、そのスプラインを定義します。
    2. 行データまたは列(Yベクトル)を挿入、削除、または追加するには、それぞれの行または列のヘッダーを右クリックします。
      • Insertを選択すると、選択した行または列の前に行または列が追加されます。
      • Deleteを選択すると、選択した行または列が削除されます。
      • Appendを選択すると、最後の行または列の後に行または列が追加されます。
        注: このオプションは、最後の行または列を右クリックした場合にのみ使用できます。
    3. 上記の形式で記述した.csvファイルのデータがある場合は、代わりの手順として、Importボタンをクリックし、インポートする.csvファイルを参照してOKをクリックします。
      .csvファイル内のデータが値としてインポートされます。
    注: TypeをFileに設定し、.csvファイルを参照している場合でも、Valueに切り替えると値は自動的にはインポートされません。
ヒント: シミュレーション中に、yベクトルの端点ごとにスプラインデータを線形で外挿する必要がある場合は、Linear extrapolationチェックボックスをオンにします。

3Dスプラインの属性の定義

Attributesタブを使用して、XおよびYベクトルのスケールとオフセット、およびZ値を定義できます。データベクトルがスケールされる際、指定した値をベクトルに乗じます。ただし、元のデータ値が実際に変更されるわけではありません。データベクトルをオフセットすると、データは、対応する軸に沿って平行移動します。

また、ScaleおよびOffset欄に数式を入力することもできます。

  1. Attributesタブをクリックします。
  2. Z Scale欄にスケーリング値を入力します。
  3. Z Offset欄にオフセット値を入力します。
  4. XベクトルとYベクトルのスケーリング値とオフセット値を、それぞれ該当する欄に入力します。
    注: Y ScaleおよびY Offsetの下にある行の数は、スプラインデータに存在するYベクトルの数に等しくなります。

3Dスプラインのユーザー定義プロパティ

必要に応じ、User-Definedタブを使用して3Dスプラインを定義します。これにより、ユーザーサブルーチンを使用してそのスプラインのプロパティを指定できます。

  1. PropertiesタブでUser-defined propertiesチェックボックスをクリックします。
    Attributesタブはこのスプラインタイプには適用できないため、非表示になります。
  2. 新たに追加されたUser-Definedタブをクリックします。
  3. ユーザーサブルーチンを定義します。
    1. ユーザーサブルーチンに渡されるパラメータを含むUSERソルバー関数を用いた式を与えます。
    2. または、Use local file and function nameチェックボックスを有効にして、ソルバーがサブルーチンコードにアクセスできるローカルファイルを指定します。
      このオプションを指定していない場合、MotionSolveでは、そのユーザーサブルーチン読み込みルールに従ってサブルーチンが検索されます。
    3. ドロップダウンメニューから関数タイプを選択します。
    4. サブルーチンについてのローカルファイルを選択します。
      指定するファイルのタイプは、選択した関数タイプによって異なります。例えば、DLL/SOを選択した場合は、.dll拡張子(Windowsの場合)または.so拡張子(Linuxの場合)を持つファイルを指定できます。
    5. エンティティを定義するサブルーチンで関数名を指定するか、HyperWorksで指定されたデフォルト名をそのまま使用します。