トラブルシューティング
ICエンジンパワートレインがより良好に機能するための推奨事項および提案:
状況
動的フェーズが始まると直ちにシミュレーションが失敗する
- エンジンとクラッチの初期条件が正しく設定されていない
- CSEの接続が、モデルのそれ以外の部分との整合がとれていない
状況
エンジントルクが期待していたより大幅に高い、または低い
- スロットルスケーリングが正しく設定されていない
- トルクマップの単位が正しくない
- エンジンマップが正しくない.pwrファイルを指している
状況
クラッチトルクにノイズが非常に多く、信号に急上昇が見られる
- クラッチの剛性が高過ぎる: 単位が正しくない可能性がある
- クラッチの減衰が小さ過ぎる: より大きい減衰がカーブをスムーズにする
状況
動的シミュレーションが始まると直ちにエンジンストールする
- エンジンスピードの初期条件が、失速速度を下回っている
- エンジンの慣性が低い量に設定されており、エンジンの急な減速を招いている
- ギア要求信号の初期条件が正しくない
- 車両により要求されるトルクが高過ぎ、エンジンがそれをサポートできない
- 失速速度がアイドリング速度に等しいか、それに近い
- 適用される出力トルクの方向の符号変換が正しくない可能性がある
- トランスミッション速度入力の符号変換が正しくない
初期条件で車両がニュートラルになっている、またはクラッチが開放されている場合は、アンチストールシステムを稼動させてみてください。
状況
アンチストールフラグが1に設定されているにかかわらず、エンジンがストールする
- エンジンの慣性が、非現実的なほどに低い
- エンジンによって生まれる負のトルクが異常に高い
- 失速速度がアイドリング速度に等しいか、それに近い(エンジンが過渡中に失速している可能性がある)
- ギアが入っている際にクラッチが繋がっている(アンチストールシステムは、アイドリングエンジンがストールするのを防ぐことのみを目的に設計されている)
エンジンスピード状態の導関数(Engine Parameter 8)に制限を設定することで、原因究明を試みてください。
状況
ギアシフトの際にエンジンがストールする
- エンジンの慣性が、非現実的なほどに低い
- エンジンによって生まれる負のトルクが異常に高い
アンチストールシステムを稼動させてみてください(未使用の場合)。
状況
シミュレーションの動的ステージの最初に、過渡状態がみられる
- 初期条件が正しく設定されていない。エンジン速度の初期条件について特に確認が必要
- スロットル信号またはトランスミッション速度信号が正しくフックされていない
状況
ギアシフトの最後に突発的な急上昇がある
- クラッチの剛性が高過ぎる、または、減衰が小さ過ぎる
- クラッチ時間定数が大き過ぎる
クラッチの繋ぎ初めにクラッチスリップが0でない場合、クラッチ時間定数を小さくします。