Advanced平均化

Advanced平均化(advanced averaging)とは、テンソル(またはベクトル)結果が1つの一貫した座標系に変換され、そのうえで、平均テンソル(またはベクトル)を得るよう各成分が別々に平均化されることを意味します。

インバリアント(不変量)は、この平均化されたテンソルから計算されます。一貫した座標系とは、ソリッド要素についてユーザー定義の座標系または全体座標系です。シェル要素については、一貫した座標系は、節点投影面上に投影された全体またはユーザー定義の座標系である節点投影座標系です(投影のルールの項を参照のこと)。
要素結果の節点平均化トピックで示された例では、節点400における平均化されたテンソルは:


ここで、は、それぞれコーナーA2、B1、C3、およびD4について参照座標系に変換されたテンソルです。

成分が抽出され、インバリアントはこの平均化されたテンソルまたはベクトルから計算されます。

ソリッド要素の平均化手法とシェル要素の平均化手法は異なります。
要素タイプ 参照座標系 投影ルール 詳細
ソリッド Global なし 対応するすべてのテンソルおよびベクトルは全体座標系に変換され、平均テンソル/ベクトルが計算されます。成分およびインバリアントは、上で説明したとおり、この平均テンソル/ベクトルから得られます。
  User-defined なし VariationがONの場合

対応するすべてのテンソルおよびベクトルはユーザー定義座標系に変換され、平均テンソル/ベクトルが計算されます。成分およびインバリアントは、この平均テンソル/ベクトルから得られます。

VariationがOFFの場合

対応するすべてのテンソルおよびベクトルは全体座標系に変換され、平均テンソル/ベクトルが計算されます。続いて、この平均テンソル/ベクトルが、成分抽出およびインバリアント計算のために、ユーザー定義の座標系に変換されます。

シェル Global オン 全体座標系は節点投影面に投影され、節点投影座標系が得られます。対応するすべてのテンソルおよびベクトルは節点投影座標系に変換され、平均テンソル/ベクトルが計算されます。成分およびインバリアントは、この平均テンソル/ベクトルから得られます。

その結果、参照座標系が同じであっても、関与する要素内の投影された座標系は異なる場合があります。成分についてのSimple平均化は、座標系内のインバリアントを無視します。

    OFF 対応するすべてのテンソルおよびベクトルは全体座標系に変換され、平均テンソル/ベクトルが計算されます。成分およびインバリアントは、この平均テンソル/ベクトルから得られます。
  User-defined ON ユーザー定義座標系は節点投影面に投影され、節点投影座標系が得られます。

VariationがONの場合

対応するすべてのテンソルおよびベクトルは節点投影座標系に変換され、平均テンソル/ベクトルが計算されます。成分およびインバリアントは、この平均テンソル/ベクトルから得られます。

VariationがOFFの場合

対応するすべてのテンソルおよびベクトルは全体座標系に変換され、平均テンソル/ベクトルが計算されます。続いて、この平均テンソル/ベクトルが、成分抽出およびインバリアント計算のために、節点投影座標系に変換されます。

    OFF VariationがONの場合

対応するすべてのテンソルおよびベクトルはユーザー定義座標系に変換され、平均テンソル/ベクトルが計算されます。成分およびインバリアントは、この平均テンソル/ベクトルから得られます。

VariationがOFFの場合

対応するすべてのテンソルおよびベクトルは全体座標系に変換され、平均テンソル/ベクトルが計算されます。続いて、この平均テンソル/ベクトルが、成分抽出およびインバリアント計算のために、ユーザー定義の座標系に変換されます。

有効な参照座標系を指定: グローバルおよびユーザー定義。