サードパーティーソフトウエアのための出力生成
サードパーティープログラム用にOptiStructから出力をどのように作成するか。
このセクションでは、疲労解析(FEMFAT、Design Life、FE-FatigueおよびFE-SAFE)、マルチボディ解析(AVL EXCITE、SIMPACK、ROMAX、ADAMS、RecurDyn、RICARDO、Virtual Lab、GT-SUITE、MASTA)、および流体-構造相互作用解析(AcuSolve)についてサードパーティープログラム用にOptiStructから出力を作成する方法を説明します。また、KissSoftのスーパーエレメント出力とSTRENGTH2000のOP2ファイル出力が使用可能です。
疲労解析
OptiStructからの.op2ファイルは、サードパーティー疲労解析ソフトウエアプログラムFEMFAT、Design Life、FE-Fatigue、およびFE-SAFEで直接用いることができます。
STRESS(OP2) = SET or ALL
.h3dファイルも、Design LifeとFEMFATに使用できます。
マルチボディダイナミクス解析
AVL EXCITE
AVL EXCITEのための縮退されたCMSスーパーエレメントの情報を生成するには、CMSMETH CBN法を、結合自由度のASETまたはCSETデータと共に用います。CSETを伴うCBN法(CC法またはCraig-Chang縮退と同等)を使うことも可能です(その手法が優先される場合)。
AVL/EXCITEで節点応力が計算される節点セットの指定にはGPSTRESS を用います。
PARAM,EXCEXBデータは、OptiStructから直接AVL/EXCITE .exbファイルの出力をコントロールします。_AVL.op2ファイルの生成は、PARAM,EXCOP2によってコントロールされます。パラメータデータ上のTYPE引数は、書き出されるボディのタイプを定義するために用いられます。選択肢としては、SMOT、GMOT、およびGMOTRです。SMOTは、エンジンブロックのような回転しないボディ用です。GMOTはクランクシャフトのような回転するボディ用です。これらのボディは慣性不変量を含んでいるため、計算に時間がかかります。GMOTRは、慣性不変量の単純化されたセットを含みます。PARAM,EXCEXB上のRECOV引数は、変位のリカバリーマトリックスがメインの.exbファイル、別個のリカバリーオンリーの.exbファイル、両方のファイルのいずれに書き出されるか、もしくはどちらにも書き出されないかをコントロールします。
_AVL.op2ファイルの生成は、PARAM,EXCOP2によってコントロールされます。
AVL/Exciteの結果リカバリー
- 縮退H3Dスーパーエレメントにより、OptiStructでAVL ExciteからのINP4ファイルを使用して結果をリカバリーします。
- AVL Exciteでリカバリーマトリックス(またはseparate _recover.exb)を含む縮退.exbスーパーエレメントを使用してリカバリーします。これは、変位結果リカバリーのみをサポートします。
- AVL Exciteでリカバリーマトリックスを含む縮退_AVL.op2ファイルを使用して、結果をリカバリーします。これは、.exbファイルを直接使用したリカバリーより多くの出力をサポートします。
MODEL=Element Set, Grid Set, RIGID/NORIGID
要素セット内の要素とRIGIDが指定された場合の剛体要素に関連する全ての節点は、節点セット内の節点と結合され、弾性体に出力されます。加えて、モデル内の全てのPLOTELデータに関連する全ての節点を指定する要素セットIDの代わりにPLOTELキーワードを用いることができます。
- リカバリー方法1:H3Dスーパーエレメントリカバリー
リカバリーデータは、MODELデータおよび入出力リクエスト(DISP、GPSTRESS、...)の両方で指定されている節点にのみ与えられます。これは、MODEL要素セットおよび要素結果(STRESSおよびSTRAIN)についても同じです。
AVL EXCITE実行後、レジデュアルランをAVL EXCITEからのモード寄与結果に基づいたCMSスーパーエレメントでの変位、速度、加速度、応力、ひずみ、節点応力、ひずみエネルギーおよびERP結果のリカバーのために行うことができます。結果はCMSスーパーエレメント生成実行でのMODELデータによって指定された節点と要素に対してのみ計算されます。したがって、唯一の出力は、出力データのスペックの出力データセット(DISP、STRESS、GPSTRESSなど)を含むMODELデータ上の節点と要素の交点です。注: 結果データエントリも、Super Element作成ランで指定する必要があります。レジデュアルランでの出力(H3D SEを使用したリカバリー) CMS生成ランで必要とされる出力リクエスト DISP/VELO/ACCE DISP 応力 応力 ひずみ ひずみ 節点応力応答(GPSTRESS) 節点応力(GPSTRES) ひずみエネルギー(ESE) 応力とひずみ ERP DISP レジデュアルランでは、周波数応答解析と過渡解析のサブケースの任意の組み合わせが可能です。AVL/EXCITEを実行した後、結果のfilename.INP4ファイルが生成され、それぞれの加振周波数または過渡解析時間ステップに対するCMSスーパーエレメントのためのモード寄与係数が含まれます。レジデュアルランでは、CMSスーパーエレメント.h3dファイルとAVL/EXCITEモード結果ファイルがASSIGN
データを用いて指定されます:ASSIGN,H3DDMIG,AX,'Crank_split2h_all.h3d' ASSIGN,EXCINP,10,'Crankshaft_SOL109_time.INP4'
ここで、ASSIGN,EXCINPデータ内の10は、モード寄与結果が使用されるSUBCASE
に対応します。SUBCASE 10
では、周波数応答解析または過渡応答解析が実行される代わりに、OptiStructはAVL EXCITEからのモード寄与結果を使用するだけです。注: 解析はスキップされるため、レジデュアルランがモーダル法と直接法いずれの周波数応答 / 過渡応答解析かは関係ありません。過渡応答解析では、過渡応答解析レジデュアルランでの時間ステップの数と、 AVL EXCITE解析で用いられた時間ステップの数が一致する必要があります。周波数応答解析では、周波数応答解析レジデュアルランでの加振周波数の数と、 AVL EXCITE解析で用いられた加振周波数数が一致する必要があります。古いバージョンでは一部のダミー荷重データ(TSTEP/FREQ、TLOAD/RLOAD、DAREAおよびTABLEDデータ)が必要とされていましたが、OptiStructバージョン2018以降は不要となっています。過渡応答解析レジデュアルランのサンプル入力データを以下に示します:注: inp4ファイルがAVL Excite v2019 R1またはそれ以降からである場合、TSTEPまたはFREQはサブケース内でリカバリーランに必要ではありません。リカバリーランで複数の.INP4ファイルを擁し、各EXCINPが異なるサブケースを指すことが可能です。
ASSIGN,H3DDMIG,AX,'Crank_split2h_all.h3d' ASSIGN,EXCINP,10,'Crankshaft_SOL109_time.INP4' $ DISPLACEMENT = ALL STRESS = ALL $ SUBCASE 10 ANALYSIS=DTRAN TSTEP = 10133 $ BEGIN BULK $ TSTEP,10133,143,2.7778-4 ENDDATA
- リカバリー方法2:AVL/Exciteでの.exbスーパーエレメントリカバリーリカバリーマトリックスを含む.exbファイルまたは_recover.exbファイル(MODEL=ALL/<SetID>とDISP=ALL/<SetID>を指定することによって生成される)を直接AVL/Exciteで使用して、変位結果をリカバリーできます。その他の結果タイプは、AVL/Exciteでの直接の.exbファイルベースリカバリーではサポートされません。
レジデュアルランでの出力(EXB SEを使用したリカバリー) CMS生成ランで必要とされる出力リクエスト(PARAM,EXCEXB,YESを使用) 変位 DISP - リカバリー方法3:AVL/Exciteでの_AVL.op2スーパーエレメントリカバリーリカバリーマトリックスを含む_AVL.op2ファイル(MODEL=ALL/<SetID>, PARAM,EXCOP2,YESと対応する出力リクエストを指定することによって生成される)をAVL/Exciteで使用して、変位や応力などのさまざまな結果をリカバリーできます。
表 1. OP2ファイルを使用してサポートされるリカバリー結果 レジデュアルランでの出力(_AVL.OP2ファイルを使用したリカバリー) CMS生成ランで必要とされる出力リクエスト(PARAM,EXCOP2,YESを使用) DISP/VELO/ACCE DISP 応力 応力 ひずみ ひずみ 節点応力応答(GPSTRESS) 節点応力(GPSTRES) ひずみエネルギー(ESE) 応力とひずみ ERP DISP
SIMPACK
SIMPACKのための縮退されたCMSスーパーエレメントの情報を生成するにはCMSMETHCBN法を、結合自由度のASETまたはCSETデータと共に用います。CSET結合自由度が用いられた場合、CMSMETHデータでAMSESソルバーが指定される必要があります。質量、剛性、構造減衰、および粘性減衰マトリックスが出力されます。
SIMPACK用のデータが出力のための指定にPARAM,SIMPACKデータが用いられます。PARAM,SIMPACKの設定次第で、データにはスーパーエレメント固有値および固有ベクトル、剛性、質量、構造減衰、粘性減衰マトリックスに加え、モデル情報(節点と要素)、変位リカバリー情報、回転荷重、縮退荷重、構造全体の対角質量マトリックスが含まれます。応力リカバリー情報が必要な場合は、STRESS出力リクエストで制御されます。詳細については、PARAM,SIMPACKをご参照ください。
MODEL=Element Set, Grid Set, RIGID/NORIGID
要素セット内の要素とRIGIDが指定された場合の剛体要素に関連する全ての節点は、節点セット内の節点と結合され、弾性体として出力されます。加えて、要素セット引数をPLOTELにセットし、モデル内の全てのPLOTELデータに関連する全ての節点を指定することができます。
リカバリー出力は、DISP、VELO、ACCE、STRESS、およびSTRAINについて用意されます。結果はCMSスーパーエレメント生成実行でのMODELデータによって指定された節点と要素に対してのみ計算されます。したがって、唯一の出力は、出力データスペックの出力データセット(DISP、STRESSなど)を含むMODELデータ上の節点と要素です。
DISPLACEMENT量は、PARAM,SIMPACKが3以上に設定されている場合にのみ書き出されます。STRESSおよびSTRAINリカバリー情報は、使用されるSIMPACKのバージョンが出力リクエストPARAM,SIMVERで指定されている際は常に書き出されます。デフォルトの値は9.0です。
ASSIGN, SIMPINP, Subcase ID, Filename
Subcase IDはモード寄与度係数が用いられるサブケースを指定するために使用します。
ASSIGN,H3DDMIG,AX,'Crank_split2h_all.h3d'
ASSIGN,SIMPINP,10,'Crankshaft_SOL109_time.unv'
ASSIGN,H3DDMIG,AX,'Crank_split2h_all.h3d'
ASSIGN,SIMPINP,10,'Crankshaft_SOL109_time.unv’
$
DISPLACEMENT = ALL
STRESS = ALL
$
SUBCASE 10
DLOAD = 10201
FREQ = 10133
$
BEGIN BULK
$
GRID,80001,,0.,-62.,0.
$
RLOAD1,10201,10202,,,10301
DAREA,10202,80001,1,1.0
TABLED1,10301,
,0.0,1.0,0.1,1.0,0.2,1.0,0.3,1.0
,ENDT
FREQ,10133,0.0,1.0,100
ENDDATA
RecurDyn
RecurDynのためのモーダルCMSスーパーエレメントの情報を生成するには、CMSMETH CBN法を、結合自由度のASETデータと共に用います。入出力オプションによりリクエストされると、DISPLACEMENT、GPSTRESSおよびGPSTRAINのためのリカバリーマトリックスが出力されます。
PARAM,RFIOUT,YESデータは、.rfiファイルの生成をオンにするために使用されます。このファイルには、RecurDynで使用されるモーダルスーパーエレメントが含まれています。剛性および質量マトリックスは常に書き出されます。DISPLACEMENT、GPSTRESS、およびGPSTRAINリカバリーマトリックスは、リクエストされた場合に書き出されます。MODELデータ上のGRID SETと出力リクエストの共通部分のみが書き出されます。
MODEL=Element Set, Grid Set, RIGID/NORIGID
ROMAX
ROMAXのための縮退されたCMS動的スーパーエレメントの情報を生成するには、CMSMETH CBN法でPARAM,ROMAX,YESを、結合自由度のASETデータと共に用います。縮退された剛性、質量および変位リカバリーマトリックスは、バイナリ.op4ファイルに書き出されます。MODELデータ上のGRID SETとDISPLACEMENT出力リクエストの共通部分のみが書き出されます。
MODEL=Element Set, Grid Set, RIGID/NORIGID
要素セット内の要素とRIGIDが指定された場合の剛体要素に関連する全ての節点は、節点セット内の節点と結合され、弾性体に出力されます。加えて、モデル内の全てのPLOTELデータに関連する全ての節点を指定する要素セットIDの代わりにPLOTELキーワードを用いることができます。
ROMAXのための縮退されたCMS静的スーパーエレメントの情報を生成するには、PARAM,EXTOUT,DMIGPCHを、結合自由度のASETデータと共に用います縮退された剛性マトリックスは、DMIGフォーマットの.pchファイルに書き出されます。このデータは、リリースR12.6.2.以降のすべてのバージョンのROMAXを読むことができます。静的スーパーエレメントについては、縮退された剛性マトリックスのみが書き出されます。
ADAMS
ADAMSための圧縮された弾性体情報を生成するには、CMSMETH CCまたはCB法を用います。
MODEL = Element Set, Grid Set, RIGID/NORIGID
要素セット内の要素とRIGIDが指定された場合の剛体要素に関連する全ての節点は、節点セット内の節点と結合され、 ADAMSに出力されます。加えて、モデル内の全てのPLOTELデータに関連する全ての節点を指定する要素セットIDの代わりにPLOTELキーワードを用いることができます。
変位GPSTRESS やGPSTRAINなどの出力要求は、.mnfファイルでサポートされています。
OUTPUT = ADAMSMNF
RICARDO
Ricardoのための圧縮された弾性体モードと完全な対角質量行列の.op2ファイルを生成するには、CMSMETH CBN法およびPARAM,RICARDO,YESを用います。
MODEL=Element Set, Grid Set, RIGID/NORIGID
要素セット内の要素とRIGIDが指定された場合の剛体要素に関連する全ての節点は、節点セット内の節点と結合され、弾性体に出力されます。加えて、モデル内の全てのPLOTELデータに関連する全ての節点を指定する要素セットIDの代わりにPLOTELキーワードを用いることができます。
GT-SUITE
GT-SUITEのための縮退されたCMSスーパーエレメントの情報(剛性、質量、構造減衰、粘性減衰、縮退された荷重)を作成するには、CMSMETH CBN法を結合自由度のASETデータと共に使用します。
GT-SUITE実行後、レジデュアルランをGT-SUITEからのモード寄与結果に基づいたCMSスーパーエレメントでの変位、加速度、応力、ひずみおよび節点ひずみのリカバーのために行うことができます。結果はCMSスーパーエレメント生成実行でのMODELデータによって指定された節点と要素に対してのみ計算されます。したがって、唯一の出力は、出力データスペックの出力データセット(DISP、STRESS、GPSTRESSなど)を含むMODELデータ上の節点と要素の交点です。結果データエントリも、Super Element作成ランで指定する必要があります。
ASSIGN,H3DDMIG,AX,'Crank_split2h_all.h3d'
ASSIGN,EXCINP,10,'Crankshaft_SOL109_time.INP4'
10
は、結果が使用されるSUBCASEに対応します。
サブケース10では、過渡応答解析が実行される代わりに、OptiStructはGT-SUITEからのモード寄与結果だけを用います。解析はスキップされるため、レジデュアルランがモーダル法と直接法いずれの過渡応答解析かは関係ありません。MASTA
MASTAのための縮退されたCMSスーパーエレメントの情報(剛性、質量、構造減衰、粘性減衰、縮退された荷重)を作成するには、動解析にはCMSMETH CBN法を、静解析にはGUYANを使用します。インターフェースはASETで定義できます。
MASTAでの解析が完了すると、対応する荷重またはSPCDが、弾性体のインターフェース自由度で結果リカバリー用に適用されます。
Virtual Lab
Virtual Labのための圧縮された弾性体モードと完全な対角質量行列の.op2ファイルを生成するには、CMSMETH CBまたはCC法を用います。
PARAM,LMSOUTデータで、圧縮された弾性体モードと完全な対角質量行列が.op2ファイルに出力されます。PARAM,POSTは必要ありません。OUTPUT=OP2は必要ありません。
スーパーエレメント出力
KissSoft用に圧縮された剛性マトリックスをASCIIファイルに生成します。
KissSoft
KissSoft用にASCIIファイル内に圧縮された剛性マトリックスを生成するには、CMSMETH法GUYANを使用し、PARAM,KISSSOFT,YESを指定します。
流体-構造相互作用解析
OptiStructからの.op2ファイルをAcuSolve CFDコードで直接用いることができます。
.op2
ファイルへの固有ベクトル出力を要求します:DISP(OP2) = ALL
acuNASTRAN2pev.py
が実行されます:python acuNastran2Pev.py problem.op2
これでnodes.dat、elems.dat、およびmodeXX.datファイルが生成されます。ACUSIMからのacuNASTRAN2pev.py
の最新バージョンを用いていることを確認してください。
一般
STRENGTH2000
必要なCSTM68データブロックをSTRENGTH2000のためにOP2ファイルに出力するには、PARAM,S2K,YESを使用します。