ボリューム等価原理(VEP)

ボリューム等価原理VEP)は、ボリュームメッシュ(四面体要素と立方体1要素)のモーメント法MoM)の拡張です。

ボリューム等価原理VEP)はデフォルトでは使用されず、デフォルトのサーフェス等価原理SEP)に代わる手法を使用した解析が必要な場合にのみ使用されます。サーフェス等価原理SEP)より多くの基底関数が必要になることが普通ですが、隣接する立方体や四面体どうしで電気特性と磁気特性が異なっていてもかまいません。

VEPはボリュームメッシュに関連付けられているため、未知数の数Nに応じたO(N2..3)のオーダーでメモリ使用量とCPU時間が必要になり、一般的な有用性が低下します。ただし、次のような条件下では、SEPFEMMoMの複合よりもVEPの方が有利です:
  • 低周波数域であれば定式化は安定しています。
  • 誘電率がきわめて高い(誘電定数が大きい)誘電体のモデリングであれば定式化は安定しています。
  • MLFMMを使用した反復解析では優れた安定性と収束特性を発揮します。
  • 不均質な薄肉誘電体に適しています。
Note: 四面体では、VEPを他の誘電体モデリング手法(SEPFEM、立方体でのVEP、特殊なグリーン関数)や周期的境界条件(PBC)と組み合わせて使用することはできません。
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