静解析と擬似静解析

CABLEとBEAMのどちらのNLFEコンポーネントも、静解析と擬似静解析でサポートされています。これらの解析でBEAMまたはCABLEコンポーネントを定義する際は、任意の使用可能な材料モデルを選択できます。

静解析または擬似静解析によりNLFEコンポーネントが含まれたモデルをシミュレートする際は、いくつかの重要な点に留意する必要があります。

モーションの適用

正常に解析を実行するには、適用されるすべてのモーションはゆっくりと適用される必要があり、可能であればSTEP関数を使用します。これは、静解析 / 擬似静解析では、慣性の影響がなく、2つの連続する静的ステップ間のNLFE節点の変位は、慣性や材料のプロパティによって制限されないためです。これは、モーションが急にかつ一気に適用された場合は、間違った結果が得られたり、解析が完全に失敗したりする可能性があることを意味します。このモデリング手法は、NLFEボディだけでなく、静解析 / 擬似静解析の対象となるほとんどのMotionSolveモデルについても推奨されます。

さらに、モデルの静的シミュレーションが正常に実行されない場合は、擬似静解析への切り替えを試み、可能であればSTEP関数を使用して任意の作動モーションを適用できます。

参照長さ

推奨されるモデリング手法は、それぞれの静的反復処理においてすべてのNLFE節点の最大変位が参照長さ以下になるようにモデルを静解析向けに設定することです。NLFEコンポーネントの推奨される参照長さは、例えばビーム要素の最小長さまたは最小スパンなどです。この参照長さの選択は、シミュレーション対象のモデルに依存します。

上記の条件は以下の方法によって適用できます。

  • 大きな変位が回避されるように、NLFEコンポーネントを適切に拘束します。
  • 大きな変位が予想される場合は、擬似静解析に切り替えます。これによりステップサイズを指定することが可能になり、これにより静解析時に変位を制御することが可能になります。