/PROP/TYPE20 (TSHELL)
ブロックフォーマットのキーワード このプロパティは、一般的な厚肉シェルプロパティセットの定義に使用されます。
フォーマット
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/PROP/TYPE20/prop_ID/unit_IDまたは/PROP/TSHELL/prop_ID/unit_ID | |||||||||
prop_title | |||||||||
Isolid | Ismstr | Icstr | Inpts | Iint | dn | ||||
qa | qb | h | |||||||
定義
フィールド | 内容 | SI単位の例 |
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prop_ID | プロパティの識別子 (整数、最大10桁) |
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unit_ID | 単位識別子。 (整数、最大10桁) |
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prop_title | プロパティのタイトル (文字、最大100文字) |
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Isolid | ソリッド要素定式化フラグ。
(整数) |
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Ismstr | ひずみ定式化フラグ 4
(整数) |
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Icstr | 板厚方向を示す一定応力定式化フラグIsolid =14に対してのみ有効 2
(整数) |
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Inpts | 積分点の数
(整数) ここで:
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Iint | 板厚積分定式化Isolid =16に対してのみ有効
(整数) |
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dn | 安定化のための数値減衰Isolid =15に対してのみ有効 デフォルト = 0.1(実数) |
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qa | 2次体積粘性。 デフォルト = 1.10(実数) 右記についてのデフォルト = 0.0 /MAT/LAW70 (FOAM_TAB) |
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qb | 線形体積粘性。 デフォルト = 0.05(実数) デフォルト = 0.0(/MAT/LAW70の場合) |
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h | アワグラス粘性係数。 デフォルト = 0.10(実数) |
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最小時間ステップ デフォルト = 106(実数) |
コメント
- 板厚方向:
- デフォルトでは、要素は厚肉シェルが要素の“s”方向を向くよう方向付けされていなくてはなりません。
- ただし、Isolid=14(HA8)の使用時は、一定応力フラグIcstrを用いて異なる板厚方向を指定することが可能です。 注: プリプロセッサを用いて要素の局所座標系の向きをチェックします。
- r、s、t
- アイソパラメトリックフレーム
- r
- (1、2、6、5)の中心から(4、3、7、8)の中心まで
- s
- (1、2、3、4)の中心から(5、6、7、8)の中心まで
- t
- (1、4、8、5)の中心から(2、3、7、6)の中心まで
- Icstr - 非低減応力積分Isolid=14(HA8)の場合、低減積分方向、シェルの板厚方向はパラメータIcstrによって設定できます。このパラメータは、ソリッド要素について標準のr-s-t 要素座標系に対応した“0”と“1”の3桁のシーケンスを表します。
- 0
- 対応する方向において低減応力積分は行われない
- 1
- 低減積分はこの方向で使用される
例:
“010”は、低減積分が使用され、板厚方向は軸“s”に対応することを意味します。
- 自動設定オプションIsmstr = Icpre = Iframe=-1を使用すると、これらのオプションの値は、要素の定式化、要素タイプ、および材料に基づく最適なオプションが使用されます。または、Ismstr = Icpre = Iframe=-2を指定すると、このプロパティで定義されたこれらのオプションの値は、要素タイプおよび材料則に基づく最適な値 (/DEF_SOLID) で上書きされます。Radiossで指定された値を確認する場合、Starter出力ファイルの“PART ELEMENT/MATERIAL PARAMETER REVIEW” セクションを確認します。
- Isolid - ソリッド要素定式化フラグ
- Isolid=15の場合、パラメータIcstrによる影響はありません。要素方向“s”は低減積分を使用し、板厚方向であることが常に仮定されます。
- Isolid = 15とし、1以外の積分点の数を指定して/MAT/LAW1 (ELAST)に対してプロパティを使用した場合、積分点の数は2に設定されます(曲げを正しく計算するには十分です)。
- Isolid=15で5面体要素を使用する場合、/PENTA6要素が推奨されますが、生成された/BRICK要素が使用されることも可能です。
- Ismstr - 微小ひずみ定式化フラグ。
- 微小ひずみオプションを設定した場合(Ismstr =1、3)、材料則で使用されるひずみと応力が工学ひずみと工学応力になります。それ以外の場合は、真ひずみと真応力になります。
- 微小ひずみオプションは、Isolid =14(HA8)およびIsolid =15(HSEPH)に対して使用できます。
- Radioss Engineオプション/DT/BRICK/CSTは、Ismstr = 2の3次元ソリッドプロパティセットでのみ有効です。
- バージョン2017より、シミュレーション中に体積が負になるLagrange要素は、シミュレーションを継続できるよう、自動的にひずみ定式化を切り替えます。これが発生すると、WARNINGメッセージがEngine出力ファイルに出力されます。以下のオプションがサポートされています。
要素タイプ 要素定式化 ひずみ定式化 負の体積の処理方法 /BRICK Isolid = 14、15 完全に幾何学的非線形 Ismstr = 2、4
負の体積になる前のサイクルの要素形状を使用した微小ひずみに切り替え
- 数値減衰dnは、HSEPH(Isolid = 15)のアワグラス応力計算でのみ使用されます。
- アワグラス粘性係数hは0から0.15の間の値を持つ必要があり、8積分点ソリッドではアクティブではありません。
- ポスト処理用出力
- ソリッド要素応力のポスト処理について、アニメーションは/ANIM/BRICK/TENS/STRESSと/H3D/SOLID/TENS/STRESSを、プロットファイルは/TH/BRICKをご参照ください。