メッシュに関する推奨

ここでは、衝突解析と陰解法解析において推奨するメッシュに関するいくつかの点を紹介します。

推奨される要素数

構造の作業方向の長さには少なくとも5から10要素を設定することが推奨されます。座屈を考慮する場合は座屈波形の方向に5 から10要素を設定することを推奨します(図 1)。


図 1. 座屈波形方向の要素の数
これに対して、メッシュの最小要素サイズと時間ステップとの間の直接の関係から、形状の詳細を省略することは、それが平均要素サイズよりも小さい場合には意味を持ちます(図 2)。一様なメッシュで、時間ステップを最適化し、衝撃波が伝播する際の運動量の伝達の一貫性を保証して、付随して起きる反射を避けることができます。より良い弾塑性挙動のためには幅方向に少なくとも3要素は必要です。


図 2. 穴のあるパートのためのサーフェスメッシュ生成
機械的な挙動を考慮できる最小要素数を考察してみます。幅方向の最小要素数は:
  • パートにほぼ一様な応力が圧力またはせん断として作用し、曲げのない場合は1
  • 弾性挙動で曲げを含む場合は2
  • 弾塑性挙動で低い精度の場合は3
  • 弾塑性挙動で良い精度の場合は5
  • 弾疎塑性挙動で良い精度で、局所的な荷重または局所的な不連続を含む場合には10


図 3. 最小要素数

メッシュの遷移

与えられた物理パートに異なるシェルの定式化を用いることは推奨されません。完全積分と低減積分要素は同じ剛性マトリックスではありませんが、質量マトリックスは同じです。これらの2種類の要素の間の運動量の伝達には乱れが起こるかも知れません。

三角形の数を減らして、メッシュの一貫性を改良する図 4に示されたメッシュの遷移を用いることができます。


図 4. メッシュの遷移の例

メッシュパターン

1点積分では、要素の定式化が完全に悪くなる要素形状はありません (要素の角度が180度より大きくなってもなお働き、精度は悪化しますが、数値的な問題は起こりません)。要素はできるだけ規則的で、その角度は一般的に45と120度の間にすることが推奨されます。最小と最大エッジの比は陽的定式化においては重大ではありません。質量を構造上に均一に分布させるため、均一なメッシュを推奨します。三角形の生成は、円や三角形形状でも避けることは可能です(図 5)。


図 5. メッシュの遷移の例

Radiossでは、どのような種類のメッシュ品質が与えられるかは、要素のロバスト性に依存することがあります。陽解法での実行は、陰解法の場合と異なる点に注目する必要性が出てきます。例えば、均一なメッシュは陽解法で陰解法よりも重要で(時間ステップのため)、正のヤコビアン、反り、ゆがみ、アスペクト比は陰解法で陽解法よりも重要となります(収束性のため)。初期のメッシュ品質をが良いということは、良いシミュレーション結果を得るために必要です。