体積内で一定圧力が仮定されます。完全気体則と断熱条件が仮定されます。流入質量(または流入質量比率)と温度は、インジェクタープロパティを使用して時間の関数として定義されます。インフレータの開始時間にセンサを定義することができます。
ある圧力(
)または時間(
)基準に達した後のベントホールのガス抜きの定義が可能です。
数値減衰
粘性
を、数値的振動を減少させるために用いることができます。
=1の場合、臨界減衰(シェルの質量と、体積の剛性)が用いられます。粘性圧力
は次のように計算されます:
次の場合;
次の場合;
ここで、
-
- 布の厚さ
-
- 布の密度
-
- バッグの表面積
作用する圧力は:
(1)
初期条件
ゼロ質量やゼロ体積の初期非つり合いと数学的非連続性を避けるため、以下の初期条件が時間0(Iequil =0)またはジェット開始(Iequil =1の場合)時に設定されます。
-
外部圧力
-
初期温度(デフォルトで295K)
- 初期体積が
より小さい場合、一定の小さい体積が初期体積を得るために加えられます:
- 初期質量、エネルギーと密度は上の値から定義されます。
時刻0の注入質量を定義する必要はありません。
ガス定義
- 初期気体と注入気体は/MAT/GASで定義します。4タイプの気体として、MASS、MOLE、PREDEF、またはCSTAを定義できます。一定圧力下における単位質量あたりの比容量は次のとおりです:
- MASSタイプ(2)
- MOLEタイプ(3)
ここで、
は気体の分子量です。
- CSTAタイプ
ユーザー入力
および
(単位は
)。
- PREDEFタイプ
Radiossで事前定義されている約14種類の広く使用されている気体(窒素、酸素、空気など)。
- 注入ガス
Njetは、モニター体積別のインジェクター数を指定します。注入気体の材料は、/MAT/GASで指定します。fct_IDMで指定した注入質量曲線とfct_IDTで指定した注入温度曲線を、インジェクターのプロパティ(/PROP/INJECT1または/PROP/INJECT2)で定義します。
注入される質量と注入温度は次のようにして得られます:
sens_IDは、注入を開始するセンサー番号です。
- ジェッティング効果Ijetは、/MONVOL/AIRBAG1または/MONVOL/COMMU1でのみ使用します。
Ijet ≠ 0の場合は、バッグの要素に作用する圧力の過剰分
としてジェッティング効果をモデル化します。
(4)
N1、N2、N3はインジェクターの形状に基づいて設定します(Radioss Starter Input Manualを参照)。
は、
、
、★によってユーザーが指定する経験的関数です。
ベントホール定義
Nventは用いられるベントホールの数を定義
はベントホールを定義するサーフェス識別子
Aventはベントの面積(
の場合)またはスケールファクター(
が0ではない場合)
Bvent = 0(
の場合)または衝撃を受けるサーフェスに対するスケールファクター(
が0ではない場合)
Tstopは排気の終了時間
Tstartは漏れの開始時間
は相対ベント空気抜き圧力
は右記が真となる期間;
は、Chemkinモデル(
Iform=2)の場合の関数識別子
(5)
の場合、流出速度
はChemkinにより次のように定義されます:
(6)
ここで、
は関数
のスケールファクターです。
流出質量は次のように計算されます:
(7)
または、エアバッグとベントホール間のエンタルピー保存、断熱条件、非衝撃流れにより、ベントホールを通過する流出質量流量を
、
、
、
、
の関数として表現できます。
(8)
超音速流れの場合、非衝撃流れであれば、ベント圧力
は外部圧力
と等しくなります。衝撃流れでは、
は限界圧力
と等しくなり、速度
は限界音速が限界となります:
(9)
および
(10)
(11)
ガス
の流出質量流れは:
(12)
ここで、
はガス
で占められた体積で、以下を満足します:
(13)
および
から次のようになります。
したがって:
(14)
気孔率
等エンタルピーモデルが空隙率に対しても用いられます。この場合、流出流れの面積は次の式で定義できます:
(15)
または
(16)
ここで、
-
- fct_IDの関数cps
-
- fct_IDの関数aps
インターフェースオプションIbag=1を設定することで、接触発生時の多孔サーフェスの閉鎖を定義することもできます。