超弾性材料

超弾性材料は、非常に大きいひずみ下で弾性的に応答する材料をモデル化するために使用されます。これらの材料は通常、除荷されるとその初期状態に戻る、非線形弾性、非圧縮性応力ひずみ応答を示します。



図 1.

超弾性材料は、応力が現在の変形にのみ依存するCauchy材料の特定なケースです。Meyerの運動論は、これらの材料が、変形時に回転し真っ直ぐになるフレキシブルなチェーン状の構造でどのように構成されているかを示しています。これは、ひずみエネルギー密度関数は変形の関数として書くことができるという理論を導いています。1 そこでは、ひずみエネルギー密度は微分され、その材料の応力ひずみ挙動が得られます。

最も一般的な超弾性材料は、エラストマーとゴムです。エラストマーの特徴には以下のものがあります: 2
  • 材料はほぼ理想的に弾性で、変形は可逆、応力はその時点でのひずみの唯一の関数で、一定温度で変形または断熱状態である場合、履歴や荷重速度とは無関係です。
  • この材料は非圧縮性で、体積の変化に対して強く抵抗します。応力の静水成分に対する体積変化の割合である体積弾性率は、金属のそれに相当します。
  • この材料はせん断に非常に弱く、せん断弾性係数はほとんどの金属の10-5倍の小ささです。
  • この材料は等方性で、応力-ひずみ応答は材料の向きとは無関係です。

要素プロパティの推奨事項

超弾性材料則を使用する際、推奨される要素プロパティの設定があります。ソリッド要素を使用する際は常に、可能であれば8節点/BRICK要素でメッシュすることがより適しています。可能でない場合は、/TETRA4または/TETRA10要素を使用します。8節点ソリッド要素に推奨される/PROP/SOLIDIsmstr=10、Icpre=1、Isolid=24で、アワグラスが出現する場合は、Isolid=17とIframe=2を使用します。

参考文献

1 Treloar, L. R. G. "The elasticity and related properties of rubbers." Reports on progress in physics 36, no. 7 (1973): 755
2 Bower, Allan F. Applied mechanics of solids. CRC press, 2009