非対称インターフェース(/INTER/TYPE5)

このインターフェースは、メインサーフェスと、セカンダリ節点のリストとの間の衝撃をシミュレーションするために使用されます。

インターフェースには向きがあり、メインセグメントの1つの側からの接触のみが可能です。したがって、メインセグメントはセカンダリ節点の側を向いていることが必要です。


図 1. インターフェースTYPE5

メインサーフェスは規則的で良好なアスペクト比である必要があります。セカンダリ節点をメインサーフェスに入れることはできません。ソリッドに結合されたセグメントまたはシェル要素のみに働きます。このインターフェースの利用法の1つは剛壁の置き換えです。剛壁をインターフェースタイプ5に置き換えることにより、剛体の衝突をシミュレートすることが可能になります。

インターフェースタイプ 5で、ギャップを節点とサーフェスの間の接触の判定に用いることができます。ギャップはユーザー定義で、サーフェースの面の法線方向に位置します。小さいか0ギャップの使用を推奨します。

接触が検知されると、弾性スプリングが追加され、スプリングの剛性は、メインセグメントのみの材料および幾何プロパティを用いて計算されます。安定性の理由から、剛性のスケールファクターとして0.2がメイン側の剛性に与えられます。この係数はメイン側がセカンダリ側に比べて非常に柔らかい場合を除いて修正しないことが強く推奨されます。このケースでは、弾性係数の小さいものに対して大きい弾性係数比をスケールファクタとして用いることが推奨されます。

上に述べたように、剛性は幾何学的特性と材料特性に加え、要素のタイプにも依存します。 図 2 には、セグメントにつながる要素のタイプによる剛性計算の方法を記述しています。セグメントがソリッドとシェルで共通(例えば: 3Dパートが表皮で覆われている)の場合、剛性にはシェル要素に関係するものが用いられます。


図 2. インターフェースタイプ5の剛性

インターフェースタイプ5 の主な欠点は接触をメインセグメントの両側では起こせないことです。大回転のある問題(通常、衝突解析の場合)では、接触がサーフェスの間違った側で起こることがあり、そのため貫通が検知されないことになります。その結果として、複雑な接触問題では、サーフェスの法線を正しく定義するためには衝突への深い理解が必要になります。

もうひとつの重大な欠点は、節点がセカンダリ節点とメインセグメントの両方になることはできないことです。つまり、インターフェースタイプ5を通して、自動接触をシミュレートすることはできません。