/MAT/LAW42 (OGDEN)

この法則は、通常、非圧縮性のゴム、ポリマー、フォーム、およびエラストマーのモデル化に使用されます。この材料は、シェル要素とソリッド要素に使用できます。

フォーマット

定義

例（ゴム材）

#RADIOSS STARTER
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
/UNIT/1
unit for mat
                  kg                  mm                  ms
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
#-  2. MATERIALS:
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
/MAT/OGDEN/1/1
rubber
#              RHO_I
                1E-6
#                 Nu           sigma_cut           funIDbulk         Fscale_bulk         M     Iform
                .495                   0                   0                   0         0         0
#               Mu_1                Mu_2                Mu_3                Mu_4                Mu_5
                2e-3               -1e-3                   0                   0                   0
# blank card

#            alpha_1             alpha_2             alpha_3             alpha_4             alpha_5
                   2                  -2                   0                   0                   0
# blank card

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#enddata
/END
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コメント

1. この材料モデルは、Ogden、Neo-Hookean、またはMooney-Rivlin材料モデルを使用して指定された超弾性、粘性、および非圧縮性の材料を定義します。この法則は、通常、非圧縮性のゴム、ポリマー、フォーム、およびエラストマーのモデル化に使用されます。この材料は、シェル要素とソリッド要素に使用できます。
   LAW42は、以下のOgden材料モデルのひずみエネルギー密度表現を使用します。(1)

   $$W\left({\lambda }_1,{\lambda }_2,{\lambda }_3\right)={\displaystyle \sum _{p=1}^5\frac{{\mu }_p}{{\alpha }_p}\left({\overline{\lambda }}_1{}^{{\alpha }_p}+{\overline{\lambda }}_2{}^{{\alpha }_p}+{\overline{\lambda }}_3{}^{{\alpha }_p}-3\right)}+\frac{K}{2}{\left(J-1\right)}^2$$
   ここで、

   $W$

   ひずみエネルギー密度

   ${\lambda }_i$

   ith主工学ストレッチ

   $J$

   相対体積は次のように定義されます： $J={\lambda }_1\cdot {\lambda }_2\cdot {\lambda }_3=\frac{{\rho }_0}{\rho }$

   ${\overline{\lambda }}_i=J^{-\frac{1}{3}}{\lambda }_i$

   偏差ストレッチ

   ${\alpha }_p$ および ${\mu }_p$

   材料定数係数ペア。

   ５つまでの材料定数ペアを定義できます。

   初期せん断弾性率 $\mu$ および体積弾性率（ $K$ ）は、次のように与えられます：(2)

   $$\mu =\frac{{\displaystyle \sum _{p=1}^5{\mu }_p\cdot {\alpha }_p}}{2}$$
   および(3)

   $$K=\mu \cdot \frac{2\left(1+\nu \right)}{3\left(1-2\nu \right)}$$

   ここで、 $\nu$ はポアソン比で、体積弾性率の計算のみに使用されます。

2. パラメータ ${\alpha }_p$ および ${\mu }_p$ は、初期せん断弾性率 $\mu >0$ となるように選択されなくてはなりません。

   材料の安定性のためには、各材料定数ペアが ${\mu }_p\cdot {\alpha }_p>0$ である必要があります。

3. ポアソン比 $\nu$ は、体積弾性率の計算のみに使用されます式 3。

   純粋な非圧縮性材料の場合は、 $\nu =0.5$ です。この値は、体積弾性率（ $K$ ）の無限大値を意味します。そのため、非圧縮性材料に推奨される最大ポアソン比は、 $\nu =0.495$ です。

   陰解法および陽解法シミュレーションの場合は、ポアソン比を高くすると、時間ステップ値の減少や発散につながる可能性があります。

4. Ogden材料モデルの特殊なケースが、ひずみエネルギー密度関数の次の式を使用して表現可能な非圧縮性Mooney-Rivlinモデルです：(4)
   $$W=C_{10}\left(I_1-3\right)+C_{01}\left(I_2-3\right)$$

   ここで、 $I_1$ と $I_2$ は、右Cauchy-Greenテンソルの第1不変量と第2不変量です。

   この表現は、次の場合に、Ogdenひずみエネルギー密度関数から求められます：(5)

   $${\mu }_1=2\cdot C_{10}$$

   (6)

   $${\mu }_2=-2\cdot C_{01}$$

   (7)

   $${\alpha }_1=2$$

   (8)

   $${\alpha }_2=-2$$
5. Ogden材料モデルのシンプルなケースが、ひずみエネルギー密度関数の次の式を使用して表現可能なNeo-Hookeanモデルです：(9)
   $$W=C_{10}\left(I_1-3\right)$$
   ここで、

   $I_1$

   右Cauchy-Greenテンソルの第1不変量

   $C_{10}$

   材料の定数

   この表現は、次の場合に、LAW42 Ogdenひずみエネルギー密度関数から求められます：(10)

   $${\mu }_1=2\cdot C_{10}$$

   (11)

   $${\alpha }_1=2$$
   および(12)

   $${\mu }_2={\alpha }_2=0$$
6. 材料の体積弾性率が圧縮を防ぐのに十分大きくない場合、LAW42では関数（fct_ID_blk）の入力が可能で、それにより体積弾性率を大きくして非圧縮性を保持できるよう、体積弾性率を相対体積の関数としてスケーリングします。
7. LAW42ではMaxwellモデル（剛性 $G_i$ とダンパ ${\eta }_i$ を持つn個のスプリングの系として簡単に記述することができる）を使用した粘性（速度）効果がモデル化されます：

   
   
   図 1. Maxwellモデル

   Maxwellモデルは、Prony級数の入力（ $G_i,{\tau }_i$ ）を使って表現されます。超弾性初期せん断弾性率 $\mu$ は、Maxwellモデルの長期せん断弾性率 $G_{\infty }$ と同じであり、 ${\tau }_i$ は緩和時間です：(13)

   $${\tau }_i=\frac{{\eta }_i}{G_i}$$

   $G_i$ および ${\tau }_i$ の値は正の値である必要があります。

8. 粘性効果を含めるには、この材料則と共に/VISC/PRONYを使用する必要があります。