エアバッグハウジング
エアバッグハウジングは、CADデータで使用可能なすべての詳細を表している必要があります。
フルビークルシミュレーションにエアバッグが含まれている際、メッシュサイズと品質はフルビークルと同様でなければなりません。弾塑性材料のモデル化には、材料則LAW2およびLAW36を使用することができます。エアバッグカバーの開口部を再現するために、破断を伴う材料を使用する必要があります。
ソリッドフォームコンポーネントはLAW38またはLAW70を使用してモデル化する必要がありますが、超弾性コンポーネントはLAW42を使用してモデル化します。
シェルの要素プロパティ/PROP/TYPE1では、アワグラス効果を避けるためにIshell=24を使用する必要があります。ソリッドフォームコンポーネントまたは超弾性コンポーネントの場合は、/PROP/TYPE14を使用し、Isolid=24およびIsmstr=10を指定します。
エアバッグと周辺の間の接触
- エアバッグとインフレータ
- エアバッグとハウジング
- エアバッグとダミー
- エアバッグとシート構造
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
/INTER/TYPE7/666710001
Airbag vs. Housing
# Slav_id Mast_id Istf Ithe Igap Ibag Idel Icurv Iadm
666100103 666200201 4 0 0 1 2 0 0
# Fscale_GAP GAP_MAX Fpenmax
0 0 0
# STMIN STMAX %MESH_SIZE dtmin
1 1E30 0 0
# STFAC FRIC GAP_MIN Tstart Tstop
1 .1 1 0 0
# I_BC INACTI VIS_S VIS_F BUMULT
000 6 0 0 0
# Ifric Ifiltr Xfreq Iform
0 0 0 2
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
/INTER/TYPE7/666710002
Housing vs. Airbag
# Slav_id Mast_id Istf Ithe Igap Ibag Idel Icurv Iadm
666100104 666200202 4 0 0 1 2 0 0
# Fscale_GAP GAP_MAX Fpenmax
0 0 0
# STMIN STMAX %MESH_SIZE dtmin
1 1E30 0 0
# STFAC FRIC GAP_MIN Tstart Tstop
1 .1 1 0 0
# I_BC INACTI VIS_S VIS_F BUMULT
000 6 0 0 0
# Ifric Ifiltr Xfreq Iform
0 0 0 2
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
/INTER/TYPE11/666810001
Airbag vs. Housing
# Slav_id Mast_id I_stf I_gap Multimp Idel
666100102 666200203 4 0 0 2
# STmin STmax MESH_SIZE dtmin Iform Sens_Id
1 0 0 0 2 0
# STFAC FRIC GAP Tstart Tstop
1 0 0.9 0 0
# I_BC INACTI VIS_S VIS_F BUMULT
000 6 0 0 0
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
- Istf=4、適切な接触剛性を提供
- Ibag=1、ベントを閉鎖
- Idel=2、削除された要素を接触から除去
- Stmin=1KN/mm
- Iform=2
時刻歴およびアニメーション出力
- グローバルな気体の動的パラメータ: 気体の質量、エアバッグの体積、エアバッグの面積、圧力(平均)、温度(平均)、および熱容量係数(平均)
- 各ベントホールについて: ベント面積、流出速度、および流出質量(2017.2.3で始まったデフォルト)
- 有限体積パラメータ: 有限体積の数(NFV)、および最小の有限体積時間ステップ(DTBAG)2017.2.4以前のバージョンでは、NFVオプションとDTBAGオプションはデフォルト出力に含まれていなかったため、古いバージョンを使用する際には定義する必要があります。
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
/TH/MONV/666000001
Airbag MonVol Time History - 666
# var1 var2 var3 var4 var5 var6 var7 var8 var9 var10
DEF NFV DTBAG
# Obj1 Obj2 Obj3 Obj4 Obj5 Obj6 Obj7 Obj8 Obj9 Obj10
666000001
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
局所圧力は、試験内で圧力がインジェクターを近傍で計測されるエアバッグ繊維の節点を用いて圧力/GAUGEを生成することにより、モデル内で計測されなければなりません。
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
/GAUGE/1
FWD
# node_ID shell_ID DIST
50050421
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
/TH/GAUGE/1
TH GAUGE
# var1 var2 var3 var4 var5 var6 var7 var8 var9 var10
DEF
# Obj1 Obj2 Obj3 Obj4 Obj5 Obj6 Obj7 Obj8 Obj9 Obj10
1
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
浸透性のある内部エアバッグサーフェスを介した質量流量は、/TH/SURFカードを使って出力できます。
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
/TH/SURF/666000002
Airbag MonVol Time History - 666
# var1 var2 var3 var4 var5 var6 var7 var8 var9 var10
AREA MASSFLOW
# Obj1 Obj2 Obj3 Obj4 Obj5 Obj6 Obj7 Obj8 Obj9 Obj10
666000001
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
カードは、/SURFで定義されたサーフェスを参照する必要があります。
- /ANIM/NODA/Pまたは/H3D/NODA/P
- /ANIM/NODA/DENSまたは/H3D/NODA/DENS
- /ANIM/NODA/TEMPまたは/H3D/NODA/TEMP
- /ANIM/VECT/FVELまたは/H3D/NODA/FVEL
時間ステップと結合制御
有限体積の時間ステップと数は、エアバッグシミュレーションモデルの実行時間に影響を与えます。本セクションでは、有限体積の時間ステップと数の影響のために用意されているオプションについて説明します。
- /DT/FVMBAG/1、/MONVOL/FVMBAG1、または/MONVOL/FVMBAG2で入力される時間ステップスケールファクター
- 初期有限体積テトラメッシュの最小エッジ長である特性長
- 最大気体速度
- 最大音速
NUMBER OF ADDITIONAL BRICKS
”の後ろにリストされている最小長情報は自動メッシュ生成Kmesh=14、もしくは有限体積がHyperMeshで手動により生成されている際のためのものです。FVMBAG: FINITE VOLUME MINIMUM LENGTH
-------------------------------------
VOLUME NUMBER 666000001
TOTAL NUMBER OF FINITE VOLUMES.. . . . . . .= 30610
NUMBER OF POLYHEDRA . . . . .. . . . . . . .= 0
MINIMUM LENGTH USED FOR TIME STEP. . . .= 0.000000000000
MINIMUM LENGTH BASED ON VOLUME . . . . .= 10000000000.00
MINIMUM LENGTH BASED ON NODAL DISTANCE .= 1.0000000000000E+15
NUMBER OF ADDITIONAL BRICKS. . . . . . . . .= 30610
MINIMUM LENGTH BASED ON VOLUME . . . . .= 0.7039415515349
MINIMUM LENGTH BASED ON NODAL DISTANCE .= 0.5268862297298
MINIMUM LENGTH BASED ON VOLUME/AREA. . .= 4.9347603553545E-02
気体の動きはないため、初期時間ステップは、特性長を室温における空気の音速で割ったものとなります。注入が始まると、気体速度と気体の音速は増大し、時間ステップは通常、エアバッグの始動時間後の短かい期間の間、減少します。この期間、時間ステップは構造の目標時間ステップより少なくなる可能性があり、これにより、実行の時間ステップを制御します。しかしながら、ある時間(通常5-10ms)以降は気体速度は低下し、時間ステップは構造の時間ステップより大きくなります。エアバッグの時間ステップがシミュレーション内で一番小さい時間ステップとなるよう、時間の長さを最小にすることが重要です。
特性長は、折り畳まれたエアバッグの最小エッジ長に基づくため、シミュレーションでは低く見積もられます。したがって、時間ステップは/DT/FVMBAG/1内で の値を1以上にすることによって大きくできます。
- 安定性結合: デフォルトの結合手法。体積が負になると、有限体積は常に結合されます。
- グローバル結合: 有限体積は、全有限体積の平均体積(エアバッグの体積を有限体積の数で割ったもの)を係数Cgmergに掛けたものより小さい場合に結合されます。パラメータは、/FVMBAG/MODIF、または/MONVOL/FVMBAG1, /MONVOL/FVMBAG2で指定されます (2019.1以降)。
- 近傍結合: 有限体積は、その体積が近傍の有限体積の平均体積にCnmergを掛けた値より小さくなった場合に結合されます。パラメータは通常/FVMBAG/MODIFカードで指定されます。この種の結合は制御が難しいため、推奨されません。
- 時間ステップ結合: 有限体積は、/DT/FVMBAG/1または/MONVOL/FVMBAG1、/MONVOL/FVMBAG2カードで定義された時間ステップ < dtminの場合に結合されます(2019.1以降)。
有限体積の数は、シミュレーション中に素早く減少します。ただし、有限体積の数が順調に減少し、シミュレーションの最後で有限体積が十分な数(最初の数の1%から10%)になることが重要です。有限体積の結合を制御する最も簡単な方法は、Cgmergオプションの調整です。通常、値は0.01から0.1まででなければなりません。
** FINITE VOLUME 24 MERGE STATISTICS **
NUMBER OF REMAINING FINITE VOLUMES .....: 6999
GLOBAL MERGE ...........................: 22730
NEIGHBORHOOD MERGE .....................: 0
STABILITY MERGE ........................: 885
TIME STEP MERGE ........................: 2
FVMから均等圧力(UP)アプローチへの切り替え
/MONVOL/FVMBAG1および/MONVOL/FVMBAG2Tswitchパラメータは、FVMからUP計算に切り替えるために使用できます。UP計算はコストが少なく済むため、シミュレーション時間を節約します。この切り替えは、エアバッグの内側の圧力が安定する(局所的に計測された圧力が平均圧力と等しくなる)時点で行われるべきです。