エアバッグ内部接触

ベントに用いられるチャンバー間のボイドおよびボイドコンポーネントを含んだ外部および内部エアバッグコンポーネントは、形状的に交差があってはなりません。

内部エアバッグ接触を表すには、/INTER/TYPE7接触と/INTER/TYPE11接触の組み合わせを使用します。

一般的な/INTER/TYPE7エアバッグ接触(kg、mm、ms):
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
/INTER/TYPE7/666700001
Airbag Selfcontact - 666700001
#  Slav_id   Mast_id      Istf      Ithe      Igap                Ibag      Idel     Icurv      Iadm
 666100103 666100101         4         0         0                   1         0         0         0
#          GAP_SCALE             GAP_MAX             Fpenmax
                   0                   0                   0
#              STMIN               STMAX          %MESH_SIZE               dtmin
                   1                1E30                   0                   0
#              STFAC                FRIC             GAP_MIN              Tstart               Tstop
                   1                   0                   1                   0                   0
#     I_BC                        INACTI               VIS_S               VIS_F              BUMULT
       000                             6                   0                   0                   0
#    Ifric    Ifiltr               Xfreq     Iform
         0         0                   0         2
/SURF/PART/666100101
Airbag External Surface by Part - 666100101
 666000001 666000002 666000003 666000004 666000005 666000006 666000007 666000008 666000009 666000013
 666000014 666000015 666000016 666000017 666000018 666000201 666000202 666000203
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
/INTER/TYPE7接触の場合:
  • ベントに用いられるチャンバー間のボイドおよびボイドコンポーネントを含んだ外部および内部繊維コンポーネントは、コンポーネントがセカンダリ節点およいメインサーフェスとしてリストされている自己接触で定義されなければなりません。
  • Istf=4にすることで、正しい接触剛性を提供します
  • Ibag=1にすることで、接触によってベントが閉鎖します
  • Stmin=1KN/mmにすることで、最小接触剛性を制限します
  • Gapmin=1mmにすることで、セカンダリ節点がメインセグメントに接近するにつれ、接触力がスムーズに増加します
  • 摩擦は0に設定されます
  • Inacti=6にすることで、初期貫通を非アクティブにします

初期貫通は、HyperCrashの貫通チェッカーによってチェックできます。このエアバッグモデルは、エアバッグ繊維の物理的な厚みまで貫通しないようにする必要があります。例えば、エアバッグ繊維の厚みが0.3mmの場合は、エアバッグをGapmin = 1の値の30%までで貫通を止める必要があります。

一般的な/INTER/TYPE11エアバッグ接触(kg、mm、ms)
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
/INTER/TYPE11/666800001
Airbag Selfcontact Edge - 666800001
#  Slav_id   Mast_id     I_stf               I_gap   Multimp                Idel
 666100102 666100102         4                   0         0                   0
#              STmin               STmax           MESH_SIZE               dtmin     Iform   Sens_Id
                   1                   0                   0                   0         2         0
#              STFAC                FRIC                 GAP              Tstart               Tstop
                   1                   0                 0.9                   0                   0
#     I_BC                        INACTI               VIS_S               VIS_F              BUMULT
       000                             6                   0                   0                   0
/LINE/SURF/666100102
Airbag Line by Surface - 666100102
 666100101
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
/INTER/TYPE11接触の場合:
  • チャンバー間の隙間、およびベントのための隙間コンポーネントなど、すべての外部および内部繊維コンポーネントをセカンダリ側とメイン側の両方にリストする必要があります
  • Istf=4にすることで、正しい接触剛性を提供します
  • Stmin=1KN/mmにすることで、最小接触剛性を制限します
  • Gapmin=0.9mmにすることで、セカンダリ節点がメインセグメントに接近するにつれ、接触力がスムーズに増加しますこの接触ギャップは、/INTER/TYPE7接触ギャップの90%です
  • 摩擦は0に設定されます
  • Inacti=6にすることで、初期貫通を非アクティブにします

初期貫通は、HyperCrashの貫通チェッカーによってチェックできます。エアバッグモデルはGapmin値の90%まで貫通解除され、その結果、最大貫通はGapmin値の10%となります。

このモデルに初期交差がないと仮定すると、TYPE7とTYPE11接触の定義によって、エアバッグシミュレーションの際に節点とサーフェスおよびエッジとエッジが交差することがなくなります。モデルに初期貫通が存在する場合、節点がメインサーフェスの正しくない側でスタックする可能性があるため、モデルは不安定になることがあります。これに加え、エアバッグコンポーネントに交差がある場合は有限体積メッシュを作成できません。そのため、すべての初期交差を除去することが重要となります。

Engineファイルで/DT/INTER/DELオプションが使用されていると、エアバッグのセカンダリ節点を内部接触から除去でき、エアバッグ繊維が局所的に交差し、エアバッグシミュレーションの精度が低下します。このオプションが使用されている際は、/INTER/TYPE7および/INTER/TYPE11内部接触定義で局所dtmin=1e-5msを定義します。これは、全体/DT/INTER/DELdtmin値を無効にします。
注: モデルの時間ステップを、接触の運動時間ステップによって制限しないようにしてください。