RD-E:2202 SPHを用いた着水
試験体の水のプールへの着水を検討します。
シミュレーション結果は実験結果と解析的結果と比較されます。着水オブジェクトは、三角柱の剛体としてモデル化します。水は、SPH要素を用い、サイレント境界条件を可能にするために流出条件を指定してモデル化します。
使用されるオプションとキーワード
- SPHモデリング
- 粘性流体則(/MAT/LAW6 (HYDROまたはHYD_VISC))と水への衝突のモデル化
- インターフェース /INTER/TYPE7
- 剛体(/RBODY)
- 初速度(/INIVEL)
- 加速度計(/ACCEL)
- 重力(/GRAV)
- SPH流出(/SPH/INOUT)
- パラメータ入力(/PARAMETER)
入力ファイル
必要なモデルファイルのダウンロードについては、モデルファイルへのアクセスを参照してください。
モデル概要
問題は単純な試験体の水の中への落下から成り、ヘリコプターの着水をシミュレートします。
単位: mm, ms, KN, GPa, kg
- 材料特性
- 値
- 初期密度
- 7.8 x 10-6 kg.mm-3
- ヤング率
- 206.9 GPa
- ポアソン比
- 0.3
- 材料特性
- 値
- 初期密度
- 1 x 10-6 kg.mm-3
- 運動粘性
- 0 GPa
- ガンマ
- 6.1
- P0
- 1e-4 GPa
- Psh
- 0 GPa
- p*
- 0.36885 GPa
衝突三角柱は、平均メッシュサイズが15mm x 15mmのシェル要素を使用してモデル化されています。計算を短縮するために、剛体化されており剛体のメイン節点に加速度計があります。剛体のメイン節点に質量が追加されるため、三角柱の総質量は27kgになります。
水は、面心立方メッシュと21mmの平滑化長さ「ho」を持つSPH粒子を使用してモデル化されます。各SPHの重量はm=2.61gです。SPH粒子メッシュは、HyperWorksで、面心立方ピッチ= 15、材料密度1.0e-6 のSPHパネルを使用して生成できます。HyperWorksは、SPHプロパティ/PROP/SPHを自動的に作成します。これにより、222005個のSPH要素が生成されます。水の大きさは、モデルのサイズとシミュレーションのCPU時間を減らすために試験体の形状に合わせられます。SPH解析の場合、通常、空気はモデル化されません。
境界の設定
Z方向の初速度11m/sは、三角柱の剛体のメイン節点で定義されます。三角柱にも重力がかかります。
衝突三角柱とSPH水の間の流体-構造接触は、/INTER/TYPE7スライディングペナルティ接触インターフェースを使用してモデル化されます。衝突三角柱がメインサーフェスで、SPH要素がセカンダリ節点です。接触板厚ギャップは、Gapmin=3として定義されます。SPH粒子がタンク内にある場合など、接触板厚ギャップが重要な状況では、Gapmin=1/2 *(シェルの板厚 + SPH直径)を定義するか、ソリッド要素の場合はGapmin=1/2 *(SPH直径)を定義します。
結果
SPH粒子は、HyperViewのMASS要素としてサポートされています。それらの表示タイプとサイズは、HyperViewの を使用して設定することができます。この例では、/H3Dオプションを使用して、アニメーションの結果を直接h3dファイルに出力しています。水中の圧力をプロットすることができます。
加速度出力
SPHの結果は実験結果とも解析解とも非常に近くなっています。シミュレーションは、OUTLETオプション/SPH/INOUTを用いたSPHアプローチが、数値的な問題なく垂直方向の着水イベントを正しくモデル化できることを示しています。