CNTNLSUB

サブケース情報エントリ CNTNLSUBコマンドを使用すると、非線形解析を前の非線形サブケースから継続処理して、複雑な荷重順序を作成できます。

フォーマット

CNTNLSUB=option

定義

引数 オプション 説明
option <YESNOSID>

デフォルト:

CNTNLSUBが入力ファイル内に存在しない場合、デフォルトはNOです。

CNTNLSUBが入力ファイルに存在するが、値が指定されていない場合、デフォルトはYESです。

YES
この非線形サブケースで、直前の非線形サブケースの非線形解析を継続処理します。
“直前の”とは、サブケースの番号付けではなく、デック内でのサブケースの順序を指します。サブケース内でCNTNLSUB, YESを使用する場合、直前のサブケースは同じタイプの非線形サブケースである必要があります。CNTNLSUB,YESを最初のサブケースより先に使用する場合、同じタイプの連続する非線形サブケースは継続処理されます(ただし、非線形サブケース間に他のタイプのサブケースが混ざっていると、継続シーケンスは“切断”されます)。
NO
この非線形サブケースは、モデルの初期の応力が存在しない状態から新しい解析タイプを実行します。 1
SIDサブケースID
この非線形サブケースで、SUBCASE SIDの非線形解析を継続処理します。SUBCASE SIDには、デック内で現在のサブケースより前にある、同じタイプの非線形サブケースを指定する必要があります。 1

コメント

  1. このコマンドは、非線形サブケースにのみ適用されます。

    非線形サブケースは、同じ解析タイプの他の非線形サブケースからのみ継続できます。つまり、微小変位非線形解析サブケース(ANALYSIS=NLSTAT)は他の微小変位非線形解析サブケースからのみ継続でき、非線形過渡ダイナミクスサブケース(ANALYSIS=EXPDYN)は他の非線形過渡ダイナミクスサブケースからのみ継続でき、大変位非線形解析サブケース(PARAM, LGDISP, 1)は他の大変位非線形解析サブケースからのみ継続できます。

  2. 1つのサブケースで定義できるCNTNLSUBエントリは1つだけです。
  3. CNTNLSUB = optionを最初のサブケースより前に指定した場合、すべての非線形サブケースに適用されます(CNTNLSUB = SIDはサブケース内でのみ使用できます)。
  4. CNTNLSUBは主に、摩擦/固着を伴う塑性解析やギャップ/接触解析等の経路依存の問題に関係します。これらの問題では、サブケースの継続処理機能を使用して複雑な荷重経路を作成できます。複雑な荷重経路とは、一般的に、単一サブケースの単純な比例的荷重とは非常に異なる結果が生成される経路です。CNTNLSUBは、収束履歴にも影響するほか、通常は経路依存ではない問題(摩擦を伴わないギャップ / 接触解析など)の結果にもある程度影響します。
  5. 前のサブケース(サブケース1)に適用された変位境界条件(ゼロまたはゼロ以外、SPCまたはSPCD)または力が、後続の非線形サブケース(サブケース2)で削除される場合、これらの変位境界条件は、後続継続サブケース(サブケース2)の開始時に等価の内力に変換され徐々に減少します。この効果は、SPCFORCETOTALFORCEOLOAD、およびGPFORCE出力要求で確認することができます。
  6. 前のサブケースによって生じた変形形状を後続のサブケースで変更しないようにする必要がある場合は、SPCまたはSPCDエントリで、DフィールドをFに設定します。解析と最適化の両方で、SPC/SPCDエントリのDフィールドをFに設定することで、この変形形状を保持できます。