SYSSETTING
入出力オプションエントリシステム設定を変更するために使用します。このコマンドで定義した設定はすべて、コマンドライン引数から変更できます(実行時のオプション)。下記のほとんどのオプションは、コンフィギュレーションファイルの1つで指定することもできます(コンフィギュレーションファイル)。
フォーマット
SYSSETTING(setting=option_list,setting=option_list, ...)
例
SYSSETTING(RAMDISK=100)
SYSSETTING(SCRFMODE=buffered,stripe)
SYSSETTING(SPSYNTAX=mixed,RAMDISK=100,SCRFMODE=buffered,stripe,OS_RAM=1234)
定義
設定 | オプション | 説明 |
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ADDMIDSIDE | <YES、DUP、NO> |
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AXEGORD | <0、1> | 軸対称要素の節点の番号付け。
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BARPROP | <STRICT、MIXED> |
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BUFFSIZE | BUFFSIZE = 65537 | .op2ファイルに書き出されるデータのレコードの8 byteワードでの最大サイズ。
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CARDLENGTH | <整数> デフォルト = 80 |
入出力オプションセクションおよびサブケース情報エントリセクションに記述された1行から読み出す文字数を定義します。80~132文字の範囲で指定可能です。 バルクデータエントリセクションでは、CARDLENGTHはフリーフォーマット行とロングフリーフォーマット行のみに適用されます(固定フォーマット行とロングフォーマット行は常に72文字に制限されます)。 |
CORE | <IN, OUT, MIN> | これは-core 実行オプションと同じですが、入力ファイルからの制御が可能です。
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DUPGRTOL | <実数> デフォルト値はありません。 |
節点間の距離に基づいて、重複する可能性のあるGRIDエントリの消去を制御します。同一IDの複数のGRIDポイントが指定距離(DUPGRTOL)より近い場合、それらは等しいと見なされます。同一IDの複数のGRIDポイントが指定距離より遠い場合、OptiStructはエラーとなります。 |
DUPTOL | 整数 <0-5> | 重複している可能性のあるカードの消去の間に用いる精度を制御します。同じIDを持つカードは、両方のカードの整数値が厳密に同じで、全ての小数点値がこの設定で制御された精度で一致する場合、最初のものに置き換えられます。そうでない場合は、同じIDはエラーとしてフラグがつけられます。現時点では、GRID、CORDxx、および基本MAT/PROPエントリのみの重複が許されます(MATX、MATT、PROPXエントリは重複できません)。
指数を使用せずに表現するには値が大きすぎるまたは小さすぎる場合は、8文字形式に変換したときに両方の値が正確に一致する必要があります。また、負の値の場合は、精度が1桁低くなります。 |
ECHOFMT | <FIXED、LONG、FREE8、FREE12、FREE16、AUTO> | ECHOの結果のためのECHOフォーマッティングオプションを決定するために使用されます。ECHOエントリ上のフォーマッティングオプションは、OptiStruct 14.0以降は無効になっています。
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ELEMENTID | <UNIQUE, ALLOWFIX> | スカラー要素(CELASi、CMASSi、CDAMPi、PLOTELiバルクデータエントリ)およびPLOTEL要素の番号付け方式を制御します。
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ELMERRCMF | <YES, NO> | 品質チェックに失敗した要素のHM.elcheck.cmfファイルへの出力を制御します。
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FDOFLERR | <YES, NO> | フリー自由度に対する荷重をエラーにするかどうかを制御します。
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GPFMPC | <BOTH, FMPC, SEPAR> | .gpfファイル内のMPCと剛体要素(RBEx、RROD、RSPLINなど)からの節点力寄与の処理を制御します。
.gpfファイルに出力されるF-MPCは、.gpfファイル内のすべてのMPCおよび剛体要素の合計節点力の値です。これは、F-MPCがMPCと剛体要素の寄与の合計であることを意味します。 |
H3DVTAG | <YES, NO> デフォルト = NO |
OptiStructで出力された.h3dファイルに、用いられたH3Dフォーマットのバージョンを追加します。 従って結果は{filename}.h3d11または{filename}.h3d12となります。 注: 出力に用いられるH3Dフォーマットを選択することはできません。これは実行モジュールにビルトインされたものです。
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HOSTMEM | <YES、NO、空白> | この設定は、MPI実行で使用できます。
注:
-hostmem yes またはSYSSETING,HOSTMEM,YES は、OptiStruct 2021.1以降のデフォルトです(このリリースより前は、デフォルトの挙動は-hostmem no またはSYSSETTING,HOSTMEM,NO と一致していました)。 |
IR4MECH | <YES, NO> | SYSSETTING(IR4MECH = YES)とPARAM,INREL,-2を組み合わせると、EIGRLベースの慣性リリーフが、モデル内のSPCが指定されたすべての静的サブケースに対してアクティブになります。 注: SPCが指定されていないサブケースでは、自由度の数が6と等しい場合、拘束ベースの方法が使用されます。自由度の数が6より大きい場合、慣性リリーフは適用されません。
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M2ONLYFKM | <ALLOW、NO> デフォルト = NO |
SYSETTING(M2ONLYFKM)をALLOWに設定すると、MATFATエントリのMSS1フィールドの値は、FKM平均応力補正に使用するMSS2値であると解釈されます。 注: この設定にALLOWを指定した場合は、MSS2、MSS3、MSS4の各フィールドを空白にする必要があります。
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MAT9ORT | <NU31, NU13> |
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MAXLEN | <整数> | 使用されるメモリの最大割り当て量(MB単位)を定義するために使用されます。デフォルトはありません。 MUMPSソルバーの使用時( |
MAXRATIO | <値、オプション> 値:<実数> オプション:ERROR、WARN デフォルト = デフォルトの値はありませんが、値が指定されオプションフィールドが空白の場合はERRORがデフォルトになります。 |
剛性マトリックスの対角項の、分解時の三角係数マトリックスの対応する対角項に対する比の許容最大値を定義します。 比の値が値フィールドで指定された値を超えた場合、OptiStructは、Optionフィールドの値に応じて、エラー(ERROR)を発生して実行を終了するか、警告(WARN)を発行します。詳細については、PARAM,MAXRATIOのコメントをご参照ください。 |
MESHNLPTB | <0、1、2> | 非線形静(NLSTAT)初期荷重線形解析用のH3D出力フラグ。
MESHNLPTBの値が許容範囲を超えている(0、1、2以外)場合は、.outファイルとhwsolver.mesgファイルの両方にERRORが発行されます。 |
MINLEN | <整数> | 初期メモリ割り当て(MB単位)を定義するために使用されます。デフォルトはOS_RAM の10%です。これは古いコマンド、OS_RAM_INIT と同じです。 |
NPROC (古いコマンド:CPU) |
<整数> デフォルト = 1 |
-nproc および-cpu オプションと同じです(OptiStructの実行時のオプション)。マルチプロセッサ (SMP)実行でのプロセッサ数を設定します。 |
OS_RAM | <RAM(MB単位)> デフォルトは8 GBです。 |
MB単位でのメモリ制限。このメモリ上限に関係なく、最小限のコア解析は必ず実行されます。詳細については、ユーザーズガイド内のメモリ処理をご参照ください。 |
PBUSHFORM | <PEN、LAG> | PBUSHFORM設定は、RIGID CBUSH要素の定式化を制御します。
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RAM_SAFETY | <実数> デフォルト = 1.0 |
-rsf オプションと同じです(OptiStruct実行時のオプション)。 |
RAMDISK | <RAM(MB単位)> デフォルト = コメントをご参照ください。 5 |
情報を格納するために割り当てるRAM領域を指定します。指定しなかった場合、ハードドライブ上のスクラッチファイルに保存されます。 |
RESVEC6 | <ON、OFF> | 区分モード合成(CMSMETH)で使用する追加のグローバル残差ベクトルの生成を制御します。
注: AMLSまたはAMSES固有値ソルバーによる実行ではサポートされません。
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SAVEFILE | <OUT, NONE, ALL, ext> | プログラム開始時に既に出力ファイルと同じ名前がある時のソルバーの挙動を制御します。 |
SCRFMODE | 最初のオプション:BASIC、BUFFERED、UNBUFFER、STRIPE 2番目のオプション:MIXFCIO デフォルト =
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線形ソルバープロセス用にスクラッチファイル保管の異なるモードを選択できます(特にout-of-coreモードおよびminimum-coreモード)。
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SKIP10FIELD | <CHECK, WARN> デフォルト = CHECK |
拡張されている可能性があるフリーフォーマットは使用できません。このようなフリーフォーマットが不正に使用されていないかどうかを検出するため、フリーフォーマットのバルクデータカードに10個以上のデータフィールドが見つかった場合、エラーを生成します。このようなカードの読み出しを許可するには、SKIP10FIELD=WARNを使用します(追加のフィールドが存在してもエラーは発生せずに無視されます)。 |
SPSYNTAX | <STRICT, CHECK, MIXED> | GRIDとSPOINTが混在する環境をリーダー内でどの程度厳密にチェックするかを制御します。
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SRCHDCLR | <YES, NO> | CLEARANCEが存在する場合に接触定義でSRCHDISを考慮するかどうかを制御します。
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SYNTAX | <ALLOWINT, STRICT> | リーダー内でシンタックスチェッカーがどの程度厳密であるべきかを制御します。
注: この設定が結果を変えることは決してなく、制限に従っていない欄への入力を拒否するだけです。
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TABSTOPS | TABSTOPS = 8 | 入力のTAB文字の解釈の変更を可能にします。デフォルトでは、TABは8列のスペースで止まり、これはUnix/Linux端末の標準です。可能な値は4(Windowsでしばしば用いられます)と1(つまりそれぞれのTABは厳密に1つの空白に置き換えられます)です。 |
TLOADMAT | <0、1、2> 注: この設定のデフォルト値は、入力ファイルに含まれない場合は0です。
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構造線形静解析でのサブケース固有の温度依存材料の設定を制御します。TLOADMATは非線形静解析では無視されます。
注:
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UNDEFTEMP | <STRICT、ZERO> |
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UNKNDATA | <WARN、ERROR> |
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UNREFSID | <WARN、ERROR> | 欠落しているNSGE、NSM、MPC、SPCバルクデータエントリに対するOptiStructの挙動を制御します(対応するコントロールカードが存在する場合)。 注: この設定は、上記のバルクデータエントリのみで機能します。
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UPDATE | <quiet、verbose、strict、off、unique、permissive> デフォルト = quietおよびstrict |
ASSIGN,UPDATE,<filename>の挙動を制御します。
以下からオプションを1つ選択します: quietまたはverbose。 以下からオプションを1つ選択します:strict、off、unique、またはpermissive。 |
TLOADMAT | MATERIAL | THERMAL LOAD |
---|---|---|
0 | TEMP(MAT/INIT) | TEMP(LOAD/BOTH) |
1 | TEMP(LOAD/BOTH) | TEMP(LOAD/BOTH) |
2 | TEMP(LOAD/BOTH) | 熱荷重なし |
コメント
- このカードのフィールド数は10個に制限されているわけではなく、現在の行の長さによって制限されます(デフォルトは80)。
- 継続行は使用できませんが、複数のSYSSETTINGカードを使用できます。
- CPUとNPROCの設定は入れ替え可能であり、コマンドラインでも指定できます。
- SCRFMODEを除くすべてのオプションでは、必ず1つ引数を指定する必要があります。SCRFMODEの引数はコンマで区切る必要があります。
- RAMDISKの設定について:
- 物理ファイルではなく仮想ディスクを使用すると、物理ディスクドライブへのアクセスに伴う待機時間が短縮されるため、解析実行速度が向上します。RAMDISKを使用した場合、ソルバーが利用可能なメモリ量、およびオペレーティングシステム(LinuxやWindowsなど)がファイルをバッファーする際に利用可能なメモリ量が減るので注意してください。このため、解析実行時間はトータルでは必ずしも短縮されない可能性があります。最も高い効果を得られるのは、大容量の物理メモリを搭載しているマシン(20GB以上)を使用した場合、またはSCRFMODE設定を使用してこのオプションを指定することで、メインソルバーのスクラッチファイルへのアクセス速度を向上させている場合です。
- RAMDISKはオーバーフローが発生しないよう自動的に保護されます。したがって、200MBをRAMDISK用に指定している場合はスクラッチファイルの合計容量がそれを上回っても問題ありません。
- RAMDISKは、ジョブが非常に小さい場合(GRID数が10,000未満の場合)、自動的に指定されます。この機能は、RAMDISK=0を指定することによって無効にできます。固定RAMジョブの場合、RAMDISKは自動的には割り当てられません(
-fixlen
コマンドラインオプションを使用します。OptiStructの実行オプションをご参照ください)。
- SPSYNTAXの設定について:
- グリッド / 成分のペアの中の成分、またはグリッドのリストの成分(代替フォーマットのASET1バルクデータエントリおよびUSET1バルクデータエントリにあるもの)が1よりも大きい場合、グリッド参照は常に構造グリッド(GRID)である必要があります。
- このコントロールはOptiStructコンフィギュレーションファイルで設定することもできます。
- DMIGデータがモデル内に存在する場合、SYSSETTING(SPSYNTAX=mixed)は自動的に適用されます。
- SCRFMODEの設定について:
- このコマンドは、線形方程式ソルバースクラッチファイルのディスク書き出し方法を制御します。通常、これらのファイルは頻繁に読み書きされる上に、パターンがランダムな場合がほとんどです。これは、大規模なジョブで構成される解析の総実行時間に大きな影響を及ぼすことがあります。ほとんどのコンフィギュレーションではデフォルトのモードが最適です。ただし、ハードウェアや解析タイプの種類によっては、BASIC、BUFFERED、UNBUFFERのいずれかを選択することによって処理速度を向上できます。これは特に、Lanczos法による固有値ソルバーが含まれるジョブで効果があります。
- out-of-coreソルバーモードおよびminimum-coreソルバーモードでは、ソルバーはサブケースごとに大容量のスクラッチファイルを1つ作成します。オプションで、このファイルを複数のTMPDIRに分けて配置できます。この機能を使用するには、SCRFMODE=STRIPEを定義する必要があります。これを定義していない場合は、他のファイルと同じ方法(BASIC、BUFFERED、またはUNBUFFER)が使用されます。したがって、この大容量ファイルは1つのTMPDIRに収まる大きさである必要があります。
- すべてのTMPDIR(SLOWとマークされていないもの)がそれぞれ完全に独立している場合(つまり同じ物理ドライブ上のパーティションにない場合)、STRIPEモードを使用することができます。このモードでは、RAID0と同じようにすべてのディスクにアクセスします。つまり、連続するデータブロックは個々のTMPDIRに分割され、並列してアクセスされます。これにより、ディスクへのアクセス速度を大幅に向上させることができます。警告: 通常、異なるパーティション上にあっても同じ物理ドライブに複数のTMPDIRを割り当てている場合にSTRIPEを使用すると、待機時間が長くなり、解析速度が低下します。ご使用になっているコンピュータの実際のハードウェア構造の詳細については、システム管理者にお問い合わせください。
- STRIPEを利用するには複数のTMPDIRカードが必要です。また、STRIPEはout-of-core解析またはminimum-core解析のみで有効です。
- 現在の大半のオペレーティングシステム(特にLinux)では、利用可能な余剰RAMをディスク入出力のバッファリングに使用します。SCRFMODEコマンドは、このバッファー機能を超えるジョブでのみ有効です。
- WindowsでAMSESが用いられた時、AMSES計算の間、常にBASICモードになります。
- コマンドラインで
-scrfmode
オプションを指定できます(実行オプションをご参照ください)。コマンドラインで指定したオプションは、入力ファイル内で指定したどの情報よりも優先されます。
- SAVEFILEオプションは、開始ディレクトリにあるファイルのみを保存しようとします。つまり、このオプションは入力ファイルがパス名と共に指定されるか、またはOUTFILEオプションで異なる出力ファイルの位置が定義された場合、効果はありません。SAVEFILE,NONEが指定されない限り、標準の.outと.statファイルは、異なるフォルダーに生成される場合でも常にリナンバーされます。全てのファイルはプログラム開始時にリナンバーされます。.outファイルが最初に保存され、次に現在のフォルダーにある全てのファイルに同じNNNが用いられます。デフォルト名のファイルのみ保存されます(つまり、出力ファイルとして同じルート名で開始されるファイルだけです)。注: このオプションは、入力のためのファイルをリネームした場合、時としてソルバーの実行の失敗を引き起こす可能性があります。
- 複数のSAVEFILEカードはそれぞれ上書きされます(最後のものが有効です)。複数のSAVEFILE,extカードを用いる事が可能です(5つまでの拡張子を定義できます)。ただし、いずれかの標準オプション(NONE/ALL/OUT)の使用は、それ以前に定義された拡張子のリストを無効にします。
- CQUAXI要素のグリッド番号付けの例。
AXEGORD コーナー節点 エッジ節点 C1 C2 C3 C4 E1 E2 E3 E4 0 G1 G3 G5 G7 G2 G4 G6 G8 1 G1 G2 G3 G4 G5 G6 G7 G8