Translateパネル

エンティティを指定した単一の方向に移動させるには、Translateパネルを使用します。

場所:Toolページ

選択されたエンティティはすべて、同じ距離だけ互いに平行に移動します。


図 1. 選択された要素(ハイライト表示)


図 2. 移動前の要素. 平行移動はN1からN2の方向に行われています


図 3. 移動後の要素. 選択された要素は、N1からN2の方向に移動しています

一般的エラー

有効ではない平行移動を実行しようとして、エラーメッセージが表示される場合があります。この問題を解決するには、この情報をご使用ください。
  • N3 should not be selected for a direct move from N1 to N2.(N1からN2への直接移動の場合、N3を選択してはいけません。)

    When using the magnitude = N2-N1 option, you cannot use N3 to define the direction of translation; the direction is wholly defined by N1 and N2.(magnitude = N2-N1オプションを使用する際には、移動のベクトルを定義するためにN3を使用することはできません。方向は、N1およびN2のみによって定義されます。)

  • N1 N2 N3 and vector options do not utilize local coordinate system information.(N1N2N3およびvectorオプションは、局所座標系情報を使用しません。)

    planeセレクターについてこれらのオプションのうちのいずれかを使用する際は、座標系をglobal systemに設定してください。

パネルオプション

オプション 動作
entity selector 移動するエンティティを選択します。
nodesまたはelemsを選択した場合、スイッチを選択して選択モードを変更します。
Nodes
nodes
個々の節点を選択します。


図 4. 例:節点選択
face
2Dおよび3Dフェイス上のすべての節点を選択します。非連続性が2Dフェイスに存在する場合、その非連続性の合間の節点のみが選択されます。


図 5. 例:フェイス選択
2D faces ext
非連続性を含む2Dフェイス上のすべての節点を選択します。


図 6. 例:2DフェイスExt選択
loops
穴の境界線のような、フリーな閉じられたループ上の節点をすべて選択します。
重要: SHELL要素でのみ有効です。


図 7. 例:ループ選択
free edge
要素のフリーエッジ上のすべての節点を選択します。非連続性がエッジに存在する場合、その非連続性の合間のフリーエッジ上の節点のみが選択されます。
重要: SHELL要素でのみ有効です。


図 8. 例:フリーエッジ穴
free edges ext
非連続性を含む要素のフリーエッジ上の節点をすべて選択します。
重要: SHELL要素でのみ有効です。


図 9. 例:フリーエッジExt選択
edge
フリーエッジ上または要素の共有エッジ(buttジョイント、L/cornerジョイント、Tジョイント)のすべての節点を選択します。非連続性がエッジに存在する場合、その非連続性の合間のエッジ上の節点のみが選択されます。
重要: SHELL要素でのみ有効です。


図 10. 例:エッジ選択
edges ext
フリーエッジ上または不連続となる要素の共有エッジ(buttジョイント、L/cornerジョイント、Tジョイント)のすべての節点を選択します。
重要: SHELL要素でのみ有効です。


図 11. 例:エッジExt選択
Elements
elems
個々に要素を選択、またはコンポーネントやサーフェスに含まれるすべての要素を選択します。


図 12. 例:要素選択
face
2Dおよび3Dフェイス上のすべての要素を選択します。非連続性が2Dフェイスに存在する場合、その非連続性の合間の要素のみが選択されます。


図 13. 例:フェイス選択
2D faces ext
非連続性を含む2Dフェイス上のすべての要素を選択します。


図 14. 例:2DフェイスExt選択
coordinate system 座標系タイプを選択します。
Global System
全体座標系に基づいてエンティティを移動します。
Local System
指定された局所座標系に応じてエンティティを移動します。
base nodeセレクターを使用し、1つまたは複数の節点を指定します。この平行移動の原点は直交座標系では重要ではありませんが、円筒または球座標系を用いる場合には影響を及ぼします。base nodeに節点が選択されていない場合、選択された座標系の原点がベース節点として使用されます。
局所座標系は、直交、円筒または球座標系のいずれかの指定が可能で、Systemパネルで作成できます。
方向セレクター 選択されたエンティティを平行移動する方向を選択します。
magnitude = 指定したユニット数を用いるか、あるいは計算された値を用いるかを選びます。
magnitude =
ゼロ以外の値を指定します。
N2-N1
N2-N1を選んだ場合、N1節点とN2の間のベクトルが大きさと方向を決定します。
scale= N1およびN2節点間のベクトルのスケール値を指定します。指定する値は0.1から10までの間でなければなりません。デフォルトでは、スケール値は1となっています。
注: magnitudeがN2-N1に設定されている場合に有効です。
face angle / individual selection
face angle
要素エッジを共有するファセットの法線間の角度です。ファセットは、シェル要素自身またはソリッド要素のフェイスの1つです。三角形ファセットの法線は、3つの角の頂点で定義された平面の法線です。一方、四角形ファセットは、2つの対角点の間のクロス積を取ることによって計算されます。四角形に対する特別な処理は、ひずみのある形状は平面に完全に沿わないことを考慮するためです。
individual selection
フェイス上の個々の要素、または要素の個々のフリー / 共有エッジを選択します。
edge angle
与えられたフェイスに沿ったエッジを分割します。エッジ角度が180度の場合、エッジはフェイスの連続境界となります。これより小さい値の場合、セグメント間の角度が指定した値を超えた場合でも境界エッジは分割されます。セグメントは、1つの要素のエッジです。
重要: これは、セレクターがnodesに設定されており、更に選択モードが、free edges、free edges ext、edges、またはedges extのいずれかに設定されている場合にのみ有効です。

実行ボタン

  • 平行移動を元に戻すには、入力データを変更せずに(例えば同じ方向と大きさの設定を使用)反対方向への移動操作を行います。
  • コンポーネントを移動する際、すべての形状(ポイント、ライン、サーフェスおよびコネクター)、およびコンポーネント内に含まれる要素(節点)も自動的に移動されます。
  • 節点または要素を移動しても、メッシュの結合性や連続性は変化しません。
  • 要素内の一部の節点のみを移動すると、要素が歪む場合があります。
  • サーフェスを移動すると、たとえば共有エッジが自由エッジに変わるなど、エッジトポロジーに影響を与える場合があります。
  • 要素またはサーフェスを個別に移動すると、それらの上に作成されているサーフェスおよび要素(節点)間の関連性が失われる場合があります。一度の移動のみを行った場合は、rejectを使用すると関連性は復元されますが、反対方向に移動すると、関連性は復元されません。失われた関連性は、Node Editパネルで復元することも可能です。
  • 有限要素が作成されたコネクターを移動すると、有限要素の非作成状態になったり、関連付けされた要素が移動されたりすることはありません。
  • 球もしくは円筒座標系の使用時には、プレーンセレクター内のx-axis、y-axis、z-axisボタンは変更されません。この場合、x-axis、y-axis、z-axisオプションはその座標系の第1、第2、および第3軸に対応します。
ボタン 動作
translate + 選択されたエンティティが正の方向に移動します。例えば、節点をx-axisに沿って平行移動する際、選択された各節点をX座標のプラス方向に移動します。
注: magnitudeが負の場合はX座標値のマイナス方向に移動します。
translate - 選択されたエンティティが負の方向に移動します。例えば、座標(50,33,42)における節点を全体x-axisに沿ってmagnitude値5で平行移動させると、(45,33,42)に移動します。
reject 最後の移動を取り消します。最後に行われた移動のみが元に戻されます。複数の移動を元に戻すには、単に反対方向に移動させます。正方向の各移動は、同じ大きさと方向を用いた負の方向の移動によって無効にできます。
return 平行移動を確定し、Translateパネルを終了します。
注: クリックされるとすべての選択は破棄されます。