CFD Tetrameshパネル

CFD Tetrameshパネルは、境界層のヘキサ / ピラミッド要素とコアまたはフェア領域のテトラ要素を含むハイブリッド格子を作成するのに使用されます。

場所:3Dページ

メッシュ実行、メッシュ取り消し、ファイルへのメッシュの保存、2Dメッシュのチェックのためのボタンは、Refinementボックスを除くすべてのサブパネルに用意されています。つまり、ほぼすべてのサブパネルからメッシング機能を利用できます。パラメータパネルのひとつからメッシュを作成し、結果のメッシュが十分でない場合はそれを破棄し、パラメータを変更してメッシュを再生成することがサブパネルを移動することなく実現できます。

Boundary Selectionサブパネル

Boundary selectionサブパネルは、境界層を生成する必要のあるサーフェス領域を定義するすべての要素 / コンポーネントを選択するのに使用します。
オプション 動作
Advanced select/Simple select 境界領域を選択する方法を選択します。
Advanced select
境界選択のため、その制御と自由度を最大にするためのすべてのオプションを提供します。
例:With BL (fixed/float)、およびW/o BL (fixed/float)オプションを使用し、要素、コンポーネント、またはソリッドを選択します。どちらのオプションを選択した場合でも、fixedオプションを選択することで、ベースの2Dメッシュは全く変更されません。swap onlyまたはremeshを指定できるfloatオプションでは、より良質な3Dテトラ要素を作成するために、ベースの2Dメッシュを置き換えまたはリメッシュできることを規定します。
With BL (fixed/float)
境界層を作成する必要のあるサーフェス領域を定義する三角形要素または四角形要素を選択します。微調整ボックスにWith BL (float)セレクターにより選択された境界シェルが含まれremeshが使用されている場合、微調整ボックスに与えられている要素サイズによってサーフェス要素がリメッシュされます。
W/o BL (fixed/float)
境界層を必要としない境界領域を定義する三角形要素または四角形要素を選択します。Remeshトグルは、隣接するサーフェス領域からの境界層の成長によるメッシュ移行後、定義された要素がリメッシュされることを選択します。Morphトグルは、この領域のシェル要素をモーフィングし、新たに作成される境界層要素のための空間を作ることを指定します。四角形要素は三角形要素に分割されます。オプションW/o BL (fixed)は、例えば、2つの隣接するボリュームに連続的にメッシュが作成され、接触部の整合性が確実に保たれている場合などに使用します。このようなケースでは、接触部の共有要素はW/o BL (fixed)として選択される必要があります。
fix comp borders
floatオプションをいくつかの境界領域用に選択した場合、メッシュ作成時にサーフェスシェルのエッジの置き換えが可能になりますが、このオプションが選択されている場合、2つのコンポーネントの間にあるエッジは置き換えられません。
update input shells
すべての境界上のシェルは、メッシング後に自動的に更新されます。更新されたシェル要素は、境界シェルの最初のコンポーネントに保存されます。
Simple select
With BL (fixed)とW/o BL (float)のみを使用できるので、指定した入力は最小限に抑えられます。流体領域が複数のボリュームによって構成されており、更に隣接するボリューム間がシェルで結合されている場合、このシェルを個別に選択する必要はありません。これらは自動的にW/o BL (float)として扱われます。
例:すべてのコンポーネント(外壁、流入 / 流出、接触)をWith BL (fixed)として選択し、流入 / 流出をW/o BL (float)として選択します。


図 1.


図 2.
Smooth BL / Smooth/Truncate BL / Native BL
Smooth BL
滑らかな直交境界層を持つより良い品質の要素を作成します。
Smooth/Truncate BL
指定されたパラメータに基づいて、境界層を圧縮または切り捨てます。この方法により、より複雑なCFD問題を扱うための境界層を作成するコントロールを数多く使用できるようになります。
ヒント: この方法の使用をお勧めします。
Native BL
主に、旧手法との互換性を維持するために用意されています。
With BL (fixed/float) 境界層を作成する必要のあるサーフェス領域を定義する三角形要素または四角形要素を選択します。

微調整ボックスにWith BL (float)セレクターにより選択された境界シェルが含まれremeshが使用されている場合、微調整ボックスに与えられている要素サイズによってサーフェス要素がリメッシュされます。

W/o BL (fixed / float) 境界層を必要としない境界領域を定義する三角形要素または四角形要素を選択します。

オプションW/o BL (fixed)は、例えば、2つの隣接するボリュームに連続的にメッシュが作成され、接触部の整合性が確実に保たれている場合などに使用します。このようなケースでは、接触部の共有要素はW/o BL (fixed)として選択される必要があります。

Remesh/Morph
Remesh
隣接するサーフェス領域の境界層が大きくなったことが原因で定義済みの要素が変形した後、それらの要素をリメッシュします。
Morph
この領域のシェル要素をモーフィングし、新たに作成される境界層要素を配置する領域を確保します。四角形要素は三角形要素に分割されます。
ベースサーフェスメッシュのトポロジーは、モーフィングによって変化せずに保持されます。これらの領域は、境界層領域に接触しているとモーフィングされます。 図 3 は、インレットと対称プレーンに対するサーフェスメッシュの初期状態を示しています。


図 3. サーフェスメッシュの初期状態. 対称プレーンは青色、インレット領域は黄色で示されています。
図 4は、Morphを選択して得られた結果です。四角形要素は、コアのテトラ要素に接続するため、モーフィングされ分割されます。境界層要素は紫色、内部コアの六面体要素は茶色で示されています。


図 4. Morphを選択して得られたメッシュ
図 5は、Remeshを選択して得られた結果です。境界層要素は紫色、内部コアの六面体要素は茶色で示されています。


図 5. Remeshを選択して得られたメッシュ
注: Smooth BLを選択した場合に使用できます。
swap only/remesh より良質の3Dテトラ要素を作成するために、ベース2Dメッシュのエッジを管理する方法を選択します。
swap only
ベース2Dメッシュのエッジを入れ換えることができます。
remesh
ベース2Dメッシュのエッジをリメッシュできます。
fix comp borders CFDテトラメッシングの際にアンカー節点を保持し、これらの節点に従って新しいメッシュが生成されるようにします。テトラ要素のエッジを特定の位置に置く必要がある場合、節点の代わりに1D要素を選択することもできます。
ヒント: このオプションは、ポスト処理で使用する目的で特定の節点やエッジを特定の位置に配置する必要のある場合に使用します。

floatオプションをいくつかの境界領域用に選択した場合、メッシュ作成時にサーフェスシェルのエッジの置き換えが可能になりますが、このオプションにより、2つのコンポーネント間のエッジの置き換えが行われません。



図 6. 例:コンポーネント境界の固定
update input shells メッシュ後、すべての境界上のシェルを自動的に更新します。更新されたシェル要素は、境界シェルの最初のコンポーネントに保存されます。
fluid volumes selection 複数のボリュームが存在する場合に流体ボリュームか構造ボリュームかを指定します。境界層は流体ボリューム内でのみ作成されます。一方、構造ボリュームは境界層なしのテトラ要素のみで構成されます。使用例として、複数の電子部品(構造)と1つの大きな流体領域で構成される電子冷却があります。
All volumes are fluid
すべてのボリュームを流体ボリュームと見なします。
Touched volumes are fluid
要素を選択します。選択された要素に接続するすべてのボリュームは流体領域として考慮されます。境界層はWith BLとして定義されたすべての流体領域内で生成されます。境界のソリッド側には、それがたとえWith BLとして定義されていても、境界層は生成されません。
Normals point into fluid
要素を選択します。選択された要素の法線ベクトルは流体領域に向かいます。


図 7. ソリッド(境界層なし)


図 8. 流体(境界層あり)


図 9. 流体領域にのみ境界層
anchor nodes CFDテトラメッシングの際にアンカー節点を保持し、これらの節点に従って新しいメッシュが生成されるようにします。テトラ要素のエッジを特定の位置に置く必要がある場合、節点の代わりに1D要素を選択することもできます。このオプションは、ポスト処理で使用する目的で特定の節点やエッジを特定の位置に配置する必要のある場合に使用します。
comp per volume CFD Tetrameshで複数ボリュームにメッシュを作成する場合、境界層要素およびコア(テトラ)要素のためにそれぞれ2つのコンポーネントを作成します。テトラ要素のみのメッシング用には1つのボリュームに対し1つのコンポーネントを作成します。

複数のコンポーネントを生成するには、このチェックボックスをオンにします。



図 10. 例:Comp Per Volume

BL Parametersサブパネル

BL parametersサブパネルは、一般的境界層の処理方法を指定するのに使用します。これらの設定は、他のCFDサブパネルでメッシュを作成する際に、どのように境界層を定義するかに影響を与えます。
表 1. パネルオプション
オプション 動作
BL thickness: 層数 指定されたfirst layer thicknessとgrowth rateを使って作成する層の総数を指定します。
注: Smooth BLを選択した場合に使用できます。
BL thickness: Total Thickness ユーザーによる境界層の厚みの指定が可能になりますが、層の数は指定できません。
注: Smooth BLを選択した場合に使用できます。
BL thickness: Ratio of Total Thickness/Elem Size 全境界層の厚みとベースサーフェス要素の平均要素サイズとの比率を指定します。
注: Smooth BLを選択した場合に使用できます。
Exponential Boundary Layer / Structured Isotropic Layers Exponential Boundary LayerまたはStructured Isotropic Layersを選択します。
注: Native BLを選択した場合に使用できます。
Simple settings ベースサーフェスサイズに対する層の最終的な高さの比率に一致するまで境界層の規模を大きくします。成長層数は入力によって決まります。
注: Smooth/Truncate BLを選択した場合に使用できます。
User controlled 2つの境界層グループ設定を定義します。最初の境界層グループは、物理的な捕捉をより忠実にするため、成長率の小さい境界層を定義します。2番目のグループは、境界層とテトラ要素のコア領域間でスムーズな移行を実現します。User controlledは、最終レイヤー高さがX *base size/tetra layer sizeまで成長率を上げることを可能にします。(Xは、指定されたFinal layer h/base ratio。)
注: Smooth/Truncate BLを選択した場合に使用できます。


図 11. 例:User Controlled. 1番目の矢印は2番目の境界層グループを示しており、その層数は4、成長率は1.5です。2番目の矢印は1番目の境界層グループを示しており、その層数は8、成長率は1.1です。
First layer thickness 最初の層の板厚を指定します。

このユーティリティは、境界層作成のために適切な最初のセル高さ(最初のレイヤーの板厚)を流動性能や流体物性に基づき計算するものです。

このダイアログは、BL parametersサブパネル上の1st cell height calcアイコン をクリックして開きます。

このダイアログ上の入力欄は、Calculate first layer thicknessボタンで計算を実行するために指定します。必要なデータを入力し、このボタンをクリックすると、適切な板厚が自動的に計算されます。

  • Bulk velocity (meters/sec):平均流速。
  • Length scale (meters):モデルの特性長さ、例えばチューブの場合のチューブの直径など。
  • Kinematic viscosity (meters^2/sec):流体の粘性
  • y+ value:この値は乱流モデルの場合に必要。
  • Calculation Schemes:問題に最も適したスキームを選択

これらの品質をすべて指定した後、Calculate first layer thicknessをクリックすると、推奨される板厚が表示されます。この値を受け入れるとウィンドウが閉じ、CFD TetrameshパネルのFirst Layer Thickness欄に値が自動的に入力されます。または、Closeをクリックして、提案された値を受け入れずにウィンドウを閉じることもできます。

BL growth rate 1つの層から次の層への層の板厚の変化を制御する無次元係数を指定します。
Acceleration 最初のいくつかの層を超え境界層の成長率の増幅を指定します。これは、成長率への成長率として作用しますが、初期境界の数層生成後に適用されます。
デフォルトで、最初の2層の境界層が成長率に従って決まります。それ以降の層は成長率にAccelarationファクターを掛けた値が適用されます。dが初期板厚、rが初期の成長率、aが増幅率の場合、 連続するレイヤーの板厚は、d, d*r, d*r*(r*a), d*r*(r*a)^2...となります。
注: Native BLを選択し、Exponential Boundary Layerを選択した場合に使用できます。
BL hexa transition mode:Simple Pyramid 境界層におけるヘキサの四角形フェイスからテトラコアメッシュへの移行に1つのピラミッド要素を使います。これらのピラミッドの高さは、移行ピラミッドの高さとベース四角形要素サイズの比を表すsimple transition ratioパラメータによってコントロールされます。
注: Smooth BLを選択した場合に使用できます。
BL hexa transition mode:Smooth Pyramid ピラミッドおよびテトラ要素から成る移行層を生成します。この層の厚みは、移行層の厚みとベース四面体要素サイズの比を表すパラメータsmooth transition ratioによってコントロールされます。
注: Smooth BLを選択した場合に使用できます。
BL hexa transition mode:All Prism このオプションは、サーフェスメッシュ内に四辺形要素が存在する場合、最終境界層からテトラコアメッシュへの移行時に四角形フェイスから三角形フェイスへの変換が必要ないよう、四辺形要素を2つの三角形要素に分割することを選択します。

このオプションは、均等境界層板厚比の領域に四角形要素が存在する場合に非常に重要です。これは、このような領域では、均等境界層板厚比を要素に割り当てるために干渉スタディを行う際に移行要素(例えばシンプルなピラミッド要素)の板厚は考慮されないためです。

注: Smooth BLを選択した場合に使用できます。
BL hexa transition mode:All Tetra 境界層にテトラ要素のみを作成し、サーフェス上の四角形要素を三角形要素に分割します。
注: Smooth BLを選択した場合に使用できます。
Export settings 設定をファイルに保存します。
Create prism elements メッシングの際に三角形プリズムではなく、テトラ要素を作成するには、このチェックボックスをオフにします。
注: Native BLを選択した場合に使用できます。
BL only 境界層のみを作成し、テトラメッシュによるコア部分を作成する前に処理を終了します。また、このオプションは、境界層の厚みによってもたらされた変化を反映するため、隣接するサーフェスメッシュを修正し、テトラメッシュパラメータを使用して内部コアのテトラメッシュ作成時に使用される^CFD_trias_for_tetrameshという名のコレクターを作成します。

境界層要素はCFD_boundary_layerという名のコレクターに、コアのテトラ要素はCFD_Tetramesh_coreという名のコレクターに置かれます。これらのコレクターは、存在しない場合自動的に作成されます。ただし、すでに存在している場合、メッシングを実行する前にそれらは空にしなくてはなりません。空にしない場合、同じ物理空間を占める2つ以上の要素セットができることになります。何度かに分けて構造領域に対してメッシュを生成する場合(マルチボリュームメッシング)において、隣接する次の構造領域にメッシュ生成を実行するためにコレクターを空にしないほうが良い例もあります。

BL reduction 細い、またはつぶれた層を回避するため、境界層の厚みをスケーリングするためのパラメータを定義します。
境界層の削減メカニズムが複数用意されており、これらを組み合わせて使用することもできます。
Dynamic
レイヤーが作成される際、境界層のための隣接チェックが実行され、境界層の板厚はその結果によって調整されます。
この方法の利点は、推定板厚が使用されないため、より正確な境界層板厚の削減が行われるという点です。
Pre calc
最初のステップで、境界層が実際に増加する前に境界層のスケーリング係数を定義します。この係数は、特定の位置におけるトータルの境界層の板厚がどの程度削減されるかを示します。例えば、値0.5の場合、境界層の板厚は初期の板厚の半分になります。スケーリング係数は、CFD_BL_Thicknessとして荷重コレクターに保存されます。Autoオプションを使用すると、境界層のスケーリング係数は推定された境界層厚を元に自動的に計算されます。Manualオプションを使用すると、コンポーネントまたは個々の節点でユーザーがスケーリング係数を指定できます。
2番目のステップでは、最初のステップで定義したスケーリング係数に従って境界層が作成されます。
パラメータ
Dynamic BL thickness reductionダイアログを開くには、パネルの左下隅にあるSmooth BLトグルが選択された状態で、BL Parametersサブパネルの緑のParametersボタンを使用します。
Minimum (Tetrahedral-Core/Boundary Layer) thickness ratioの値は、四面体コアと境界層の厚みの最小比率になります。この値は0以上である必要があり、小数点数の指定が可能です。この値が大きいと、コアをオープンにするために境界層の要素はより圧縮されます。
Bound Layer thickness at cornersは、境界層のデフォルトのhyperbolic growthによって要素が歪んだり別の境界層と干渉が起こらないよう各コーナーにおける境界層全体の厚みを調整します。この値が小さいと、境界層のコーナーにおける厚みは与えられた境界層全体の板厚に対し相対的に小さくなります。以下の図は、同じモデルにこの値を1と5に設定した場合の違いを示したものです。
Manual
パネル左下のトグルでSmooth BLが選択されている状態で、CFD TetrameshパネルのBL parametersサブパネルのManualをクリックしてDistributed BL thickness ratioダイアログを開きます。
このダイアログでは、節点のグループやコンポーネント全体について均等板厚比を手動で指定します。このアプローチは、1つのコンポーネント単位、もしくは明確に特定される節点のグループにおける境界層板厚を小さくする際に役立ちます。
  • 境界板厚を変更したい節点またはコンポーネントを選択するため、Select NodesまたはSelect Componentsボタンを使用して目的のエンティティを選択します。
  • Thickness Ratioは、選択した節点またはコンポーネントに対する局所的な境界板厚とCFD Tetrameshパネルで指定されたグローバルな値の比を指定します。例えば、0.5を指定すると、境界層板厚は初期板厚の半分になります。
  • Contours of BL Thickness Ratioをクリックすると、割り当てられた板厚の比率の値をいつでも確認することができます。板厚比によるコンタープロット共にContourパネルが開かれます。
Auto
Generate boundary layer distributed thickness valuesダイアログを開くには、パネルの左下隅にあるSmooth BLトグルが選択された状態で、BL Parametersサブパネルにある緑のAutoボタンを使用します。
このユーティリティは、モデル内の細長い領域を認識し、ユーザーの設定に基づき境界層全体の板厚を調整します。
すでにBoundary selectionサブパネルでコンポーネントを選択している場合、これらのコンポーネントは適切なBound Typeとともに自動的に表示されます。選択されていない場合、Add collectors with surface elementsボタンをクリックし、モデルから任意のパートを選択します。この方法でコンポーネントを選択した場合、各コンポーネントごとにBound Typeを指定する必要があります。各コンポーネントには、リストから削除するためのRemoveボタンが表示されます(コンポーネント自体がモデルから削除されることはなく、ダイアログ上のリストから削除されるのみ)。最後に、Remove all the above added collectorsボタンをクリックすると、すべてのコンポーネントを消去することができます。
Number of Layers、First layer thickness、Layers’ thickness growth rateの値は、自動的にCFD Tetrameshパネルの値が使用されます。
Minimum (Tetrahedral-Core/Boundary Layer) thickness ratioの値は、四面体コアと境界層の厚みの最小比率になります。この値は0以上である必要があり、小数点数の指定が可能です。この値が大きいと、コアをオープンにするために境界層の要素はより圧縮されます。


図 12.
Bound Layer thickness at cornersは、境界層のデフォルトのhyperbolic growthによって要素が歪んだり別の境界層と干渉が起こらないよう各コーナーにおける境界層全体の厚みを調整します。この値が小さいと、境界層のコーナーにおける厚みは与えられた境界層全体の板厚に対し相対的に小さくなります。以下の図は、同じモデルにこの値を1と5に設定した場合の違いを示したものです。


図 13.
Check for closed volumesチェックボックスは、選択された要素が穴のない完全に閉じられたボリュームであるかのチェックを実行します。完全に閉じられたボリュームの場合、境界層の加増は常に内側に進むことから、メッシュ生成を容易にします。ただし、閉じたボリュームでなくても、いくつかのケースでは要素の法線方向を基に境界層が作成されます。
法線が誤った方向を向いていると、境界層が意図しない方向に伸びてしまうことがあります。このような場合には、このオプションをオフにしてから、Adjust Element Normalsボタンをクリックすると、誤った方向に作成された境界層の要素の法線が反転します。
Generate Distributed BL Thickness Ratioボタンで、均等境界層を作成し、板厚値を荷重コレクター^CFD_BL_Thicknessに保存します。
Boundary Layers' Thickness Ratioのコンターを表示したい場合は、Display Contours of BL Thickness Ratioボタンをクリックします。


図 14.
均等境界層の作成が終了したら、Closeをクリックしてダイアログを閉じ、BL parametersサブパネルに戻ります。
1st cell height First cell heightダイアログを使用して最初のセルの高さを計算します。

このユーティリティは、境界層作成のために適切な最初のセル高さ(最初のレイヤーの板厚)を流動性能や流体物性に基づき計算するものです。

このダイアログは、BL parametersサブパネル上の1st cell height calcアイコン をクリックして開きます。

このダイアログ上の入力欄は、Calculate first layer thicknessボタンで計算を実行するために指定します。必要なデータを入力し、このボタンをクリックすると、適切な板厚が自動的に計算されます。

  • Bulk velocity (meters/sec):平均流速。
  • Length scale (meters):モデルの特性長さ、例えばチューブの場合のチューブの直径など。
  • Kinematic viscosity (meters^2/sec):流体の粘性
  • y+ value:この値は乱流モデルの場合に必要。
  • Calculation Schemes:問題に最も適したスキームを選択

これらの品質をすべて指定した後、Calculate first layer thicknessをクリックすると、推奨される板厚が表示されます。この値を受け入れるとウィンドウが閉じ、CFD TetrameshパネルのFirst Layer Thickness欄に値が自動的に入力されます。または、Closeをクリックして、提案された値を受け入れずにウィンドウを閉じることもできます。

Advanced settings 境界層を制御する高度なパラメータを定義するためのAdvanced BL parametersダイアログを開きます。
注: Smooth BLまたはSmooth/Truncate BLを選択した場合に使用できます。
Advanced settingsをクリックするとAdvanced BL parametersダイアログが開きます。鋭角コーナーや近接要素など、そこにある各種パラメータを使用して境界層を制御します。
注: Smooth BLまたはSmooth/Truncate BLを選択した場合に使用できます。


図 15. 鋭角コーナー
 


図 16. 近接した状態
表 2. 高度な境界層パラメータ
オプション 動作
BL gen speed vs quality 境界層の増加を制御する方法を選択します。
Quality focused
多くの状況で良質な境界層を作成できるメッシングパラメータ群を使用します。
Meshing speed focused
メッシングの時間を最小にし、多くのケースにおいて受入れられる品質の境界層を作成するためのメッシングパラメータが選択されます。
User defined
関連するパラメータをそれぞれ別々に定義します。
Interpolated layers (available when User Defined is selected) 補間により作成されるレイヤーの数を定義します。
例えば、3を指定すると、"厚い"レイヤーが1つ生成され、要素品質を上げるためのスムージング手順が実行されます。次に、この"厚い"レイヤーが3つに分割され、領域分布はBL growth rateによって決定されます。一般的に、この値に大きな数値を指定するとメッシング時間は短縮されますが、要素品質が下がります。


図 17. 1つの“厚い”レイヤーとスムージング


図 18. “厚い”レイヤーを分割
注: BL gen speed vs qualityをUser definedに設定している場合に使用できます。
Residual threshold (available when User Defined is selected) 境界層生成時のスムージングステップの停止基準(上限)を定義します。新規の各層のためのスムージングは、要素品質と境界層全体の品質を向上させるために行います。スムージングステップはインタラクティブなプロセスで、スムージング残差は、境界層の品質を図る基準です。つまり、小さい残差はよりよい品質の境界層を意味します。一般的に、この値を小さくすることで境界層の品質は上がりますが、より多くのCPU時間を必要とします(スムージングの繰り返し計算回数の最大値は推定により十分な値を設定)。この値を大きくすることで、通常はCPU時間を短縮することができますが、要素品質は下がります。
注: BL gen speed vs qualityをUser definedに設定している場合に使用できます。
Maximum smoothing iterations (available when User Defined is selected) 境界層の要素品質向上を図るために実行できるスムージングの最大繰り返しステップ数を指定します。
注: BL gen speed vs qualityをUser definedに設定している場合に使用できます。
Sharp edges handling
Node collapse
サーフェスメッシュ節点の一部において、境界層の成長のための層のオフセット方向の計算が数学的に不可能となります。これらの節点はオフセットできない節点と呼ばれ、境界層の縮退を必要とします。


図 19. オフセットできない節点
複雑な形状の場合、一部のサーフェスメッシュ節点はオフセットできない節点に近いものになることがあります。これらは、層のオフセット方向の計算を直接的に行えないために境界層を生成する際に問題となることがあります。
このパラメータでは境界層の縮退のしきい値を指定します。結合している節点の正常な層方向の関数として各節点の節点角度が計算されます。節点角度がしきい値より小さい場合、境界層は縮退されます。オフセットできない節点は、節点角度が0度あるいはマイナスとなります。


図 20. 境界層の縮退に対するしきい値
これにより、とても複雑な形状においても境界層の成長を可能にします。


図 21. Baffles. この例は、Node collapseオプションを選択した状態のバッフル(黄色)です。境界層はバッフルのフリーエッジに沿って縮退されます。


図 22. 鋭角エッジ. この例は、Node collapseオプションを選択した状態の鋭角エッジ(黄色)です。境界層を作成するため鋭角なエッジには法線が1つだけ作成されます。
Multiple normals
ボリュームの方向を向いた鋭角なエッジまたはバッフルのフリーエッジに対する法線の計算を制御する角度しきい値を指定します。2つの隣接する要素が成す角度が、しきい値より小さい場合(つまりボリューム内部に向かう鋭角エッジである場合)、エッジ上の2つの法線が計算され、境界層は2つの法線を考慮します。それ以外の場合、1つの法線のみが考慮されます。バッフル(厚みゼロの壁)の場合、このオプションは、境界層を作るフリーエッジにおいて2つの法線を使用します。
注: Smooth BLを選択した場合に使用できます。
Min imprint angle from BL to non-BL 境界層コンポーネントのない場合に境界層をインプリントする条件を制御します。境界コンポーネントと境界層コンポーネント間が非常に高角度な場合、インプリントによりアスペクト比の非常に高い要素が作成されます。境界層と非境界層エンティティ(コンポーネント要素)間の角度が、インプリント角度より小さい場合、または180 - インプリント角度より大きい場合、境界層は非境界層エンティティへのインプリントではなく縮退されます。
重要: 6から10の間を推奨します。
注: Smooth/Truncate BLを選択した場合に使用できます。
Max layer diff between neighbor elems 隣接する要素間の層の違いの最大をコントロールします。これは、すべての境界が1度に縮退されることを避けるためのものです。このパラメータは、BL truncationにおいてスムーズな境界層を提供します。このパラメータには、トータルの境界層の1/4の数が適しています。また、レイヤー高さにも依存します。
重要: (推奨される値幅は成長層の数により異なります。)


図 23. Max layer diff between neighbor elemsが2の場合. 必要に応じて、2つの層が縮退されます。
注: Smooth/Truncate BLを選択した場合に使用できます。
Max BL compression 境界層の成長に必要な空間がない場合、このパラメータは境界層の圧縮あるいは圧搾を可能にします。0を指定すると、境界圧縮は行われません。境界層の高さをキープしたい場合に使用します。1を指定した場合、可能な限りの圧縮を行います。最初に、境界層は、最大圧縮係数による圧縮が試みられます。たとえば、元の境界層の高さが1で、最大境界層圧縮が0.4に設定されている場合、全体の高さの6割になるまで境界層は圧縮されます。この値まで圧縮が試みられた後、必要な空間がない場合はメッシャーは、レイヤーを切り落とし始めます。
重要: 0から0.6の間を推奨します。
注: Smooth/Truncate BLを選択した場合に使用できます。
Min BL thickness/base size ratio デフォルトでは、この値は0で、このパラメータによる影響はありません。詳細近傍には、1または2層の境界層しか作成されないことがあります(その位置におけるトータルの境界層高さが非常に小さい)。このような領域においては、境界層からテトラ要素のコア領域への移行の状態が非常に悪くなる可能性があります。この点から、境界層の高さが指定されたベースサイズ係数より小さい場合、すべての境界層を切り落とします。
注: Smooth/Truncate BLを選択した場合に使用できます。
Min tetcore/final layer height ratio 詳細近傍内で境界層が作成されると、小さいスペースがテトラメッシュ用に残されます。このため、アスペクト比の高いテトラ要素が作成されます。このパラメータは、最終的なレイヤー高さの係数としてコア領域のテトラ要素の最小高さをコントロールします。
重要: デフォルトの値は、推奨される値でもある1.3です。
注: Smooth/Truncate BLを選択した場合に使用できます。
Max cell skewness ゆがみが極端に大きい要素が作成されないようにします。テトラメッシャーを使用したほうが、BLメッシャーと比較してより良い品質の要素を作成することもあります。入力2Dメッシュの品質やトポロジーが悪い場合、より高い値を指定するのがベストです。max cell skewnessを超える境界層セルは切り落とされます。
重要: 0.8から0.95の間を推奨します。
注: Smooth/Truncate BLを選択した場合に使用できます。
Min normalized Jacobian min normalized Jacobianを超える境界層セルは切り落とされます。このパラメータは、負の要素が作成されることを回避します。
重要: 0.05から0.2の間を推奨します。
注: Smooth/Truncate BLを選択した場合に使用できます。

Tetramesh Parametersサブパネル

Tetramesh Parametersサブパネルは、テトラメッシングにおける動作のデフォルト、ターゲット要素サイズ、メッシュアルゴリズムなど、別のサブパネルでメッシュを作成する際にどのようにメッシュに影響を与えるかを設定するのに使用します。
オプション 動作
Max tetra size テトラ要素は、どの方向においてもここで指定した寸法を越えることはありません。
Optimize Mesh Quality / TetraMesh Normally / Optimize Mesh Speed
Optimize Mesh Quality
テトラメッシャーは、要素品質を上げるための最適化により多くの時間を費やします。体積比またはCFDスキューを用いて、テトラ要素の品質を評価します。使用するソルバーが、要素の品質に影響を受けやすい場合、このオプションを使用します。
TetraMesh Normally
可能な限り一般的なテトラメッシングアルゴリズムを使用します。
Optimize Mesh Speed
より早いメッシングアルゴリズムを使用します。要素の品質よりもメッシュ作成にかかる時間に重点を置く場合に、このオプションを使用します。
Growth options
Standard
ほとんどのケースにおいて推奨されます。
Aggressive
Standardオプションと比較し、より大きな成長率を使用するため、生成されるテトラ要素の数が少なくなります。
Gradual
Standardオプションと比較し、より小さい成長率を使用するため、より多くの要素が生成されます。
Interpolate
コアメッシュサイズがサーフェスメッシュサイズから補間される必要がある場合に役立ちます。
User Controlled
Uniform layersとGrowth rateを指定します。これは、均一層以降の各要素レイヤーに対する累積的なサイズ乗数として機能します。
Octree based
処理速度の速いテトラメッシャーで、境界層のメッシュ移行の処理に優れています。
Delaunay
Delaunayアプローチをベースにしたメッシャーを有効にします。この手法は、パフォーマンスを向上させたい場合に推奨されます。
Uniform layers

テトラメッシング作成時に一定のテトラメッシュサイズを作成するサーフェスメッシュからの距離を決定する係数です。距離は、ユーザーが指定した係数にローカルなサーフェスメッシュサイズを乗じて計算されたものになります。HyperWorksは、このパラメータのデフォルト値を決定します。

Standard
2.0
Aggressive
0.5
Gradual
2.5
Interpolate
-1.0
User Controlled
独自の値を定義します。
Octree based
-1.0
Delaunay
-1.0
Growth rate

dを初期層の厚み、rを初期成長率とした場合、連続するプリズム層の厚みは、d、d*r、d*r^2、d*r^3、d*r^4、...となります。

要素品質が非常に重要である一方、要素数はあまり意識しなくてよい場合、Interpolateが最も良い結果をもたらします。これは、要素サイズがスムーズに変化し、それによって要素品質が上がるためです。

HyperWorksは、このパラメータのデフォルト値を決定します。

Standard
1.2
Aggressive
1.35
Gradual
1.08
Interpolate
1.08
User Controlled
独自の値を定義します。
Octree based
-1.0
Delaunay
1.3
Pyramid transition ratio 境界層のヘキサ要素からコアのテトラ要素への移行時に使用されるピラミッド要素の高さに関して指定します。
Export settings 設定をファイルに保存します。
Refinement box ボリュームメッシング時に考慮される微調整ボックスを指定します。選択されていない微調整ボックスは、無視されます。
smoothing 全体的なメッシュの品質を向上させるため、更なるメッシュ計算を適用します。追加のスムージングとスワッピングの手順が実行され、より滑らかなメッシュ移行を実現するためにテトラ要素が分割されます。境界層にテトラ要素が使用されている場合、元の分布を保つためにこれらの要素はスムージングから除外されます。
Number of layers
作成するテトラ要素層の数を指定します。テトラメッシャーは、モデル内にテトラのコア層を、少なくとも指定されたテトラ層の数含めることを確実にします。この機能は、詳細部近傍部分や薄いチャンネルにおける特定のメッシュ分割を確実にするためのものです。複数のテトラ層を作成する場合、次の制限を考慮する必要があります:
  • 詳細部近傍領域で十分に細かいメッシュを作成できるようサーフェスを調整していない限り、3層または4層を超える層は作成しないでください。
  • HyperWorksでは、現在のアルゴリズムが与えられたサーフェスメッシュを変更できないため、幅の狭い細長いサーフェス近くのレイヤーメッシュは作成されません。
fill voids ボリューム内に別のボリュームを含む形状の場合、すべてのボリュームをメッシュします。例えば、大きな球の内部に別の球が含まれる場合にこのオプションを選択すると、内部の球ボリューム、更に2つの球の間のボリュームにもメッシュが生成されます。
Fix Midnodes 2次のテトラ要素の場合、このオプションは、ボリュームメッシング中にサーフェスメッシュの中間エッジ節点を修正します。
Elem quality target 要素の品質基準値としきい値を選択します。テトラメッシングの後、指定されたしきい値と要素の基準値を満たすようHyperWorksはメッシュの最適化を実行します。
Min Tetra Height 指定された値を超える最小高さでテトラメッシュが作成されます。テトラメッシュアルゴリズムは、ユーザー定義の最小高さを適用しようと試みます。

2D parametersサブパネル

CFDテトラメッシングの入力としてソリッドが使用される場合、2D parametersサブパネルを使用し、テトラメッシュを作成するコンポーネントのサーフェス上に作成する2Dメッシュの特徴を設定します。この2Dメッシュは、作成される内部のテトラのベースとして使用されます。
オプション 動作
Select 2D element type 2D要素のタイプを選択します。
Use curvature サーフェスの曲率の高い領域で、より細かいメッシュを生成します。
Use proximity 小さいフィーチャーやフィーチャーが互いに接近している領域におけるメッシュの微調整を行います。
Element size 2D要素のターゲットサイズを指定します。
Cleanup elements いくつかの節点の削除や要素の結合によってメッシュ品質の向上を図るために、追加の計算手順を適用します。
Export settings 設定をファイルに保存します。

Refinement Boxサブパネル

Refinement boxサブパネルを使用し、ユーザー指定によるボックス型ボリュームによる局所的メッシュ微調整を行います。
オプション 動作
Define refinem
By Center & Sizes
中心節点を選択し、sx、sy、sz欄で作成するボックスのx、y、z方向の寸法および幅を指定します。例えば、寸法5を指定すると、中心節点周りに5x5x5のボックスが作成されます。
By Four Nodes
ベース節点と3つの追加節点を選択します。
合計4つの節点は同じ面上にあってはいけません。ベース節点、N1、N2は三角形を形成し、これを180度回転させると、 微調整ボックスのためのベースの四角形が決まります。base nodeからN3へのベクトルは、ボックスの高さとベースの方向を決定します。
By Two Nodes
立方体ボリュームの反対の角を決める節点を選択します。
By Elems Box
ボリュームを定義する要素を選択します。
Update Refinement
既存の微調整ボックスを使用する場合に指定し、refinement sizeを変更し、微調整ボリュームのメッシュを再生成します。
Scaling factor
選択された要素に関連してボックスサイズを指定します。この値が1の場合、選択された要素で囲まれる最も小さいボックスが作成され、2の場合は、各方向において2倍のサイズのボックスが作成されます。
注: Define refinement box オプションがBy Elems Boxに設定されている場合に表示されます。
Refinement size
微調整ボックス内部のメッシュのターゲット要素サイズを指定します。
注: ここで、実際のメッシュサイズはボックスのエッジにおけるメッシュの連続性を保つためにこの値の通りにはならない点に注意してください。


図 24. 境界領域がWith BL (flat) として選択 + リメッシュ


図 25. リメッシュされたサーフェス. 微調整ボックスに含まれる領域は、微調整ボックスにアサインされている要素サイズでリメッシュされます。
freehand edit モーフィングのFreehandパネルが開き、メッシュにより適した微調整ボックスへの形状および寸法変更が可能になります。

実行ボタン

ボタン 動作
メッシュ CFDメッシュを作成します。
reject メッシュの生成を取り消し、すべての関連要素を破棄します。
mesh to file 作成後、メッシュは.nasまたは.hmxファイルに保存されます。有効にした場合、メッシュを保存する場所を指定します。
check 2D mesh ボリュームメッシュを生成する前に、Boundary Shell Checkerツールを使用して入力サーフェスメッシュの検証を行います。
manual
Manual
パネル左下のトグルでSmooth BLが選択されている状態で、CFD TetrameshパネルのBL parametersサブパネルのManualをクリックしてDistributed BL thickness ratioダイアログを開きます。
このダイアログでは、節点のグループやコンポーネント全体について均等板厚比を手動で指定します。このアプローチは、1つのコンポーネント単位、もしくは明確に特定される節点のグループにおける境界層板厚を小さくする際に役立ちます。
  • 境界板厚を変更したい節点またはコンポーネントを選択するため、Select NodesまたはSelect Componentsボタンを使用して目的のエンティティを選択します。
  • Thickness Ratioは、選択した節点またはコンポーネントに対する局所的な境界板厚とCFD Tetrameshパネルで指定されたグローバルな値の比を指定します。例えば、0.5を指定すると、境界層板厚は初期板厚の半分になります。
  • Contours of BL Thickness Ratioをクリックすると、割り当てられた板厚の比率の値をいつでも確認することができます。板厚比によるコンタープロット共にContourパネルが開かれます。
auto
Auto
パネル左下のトグルでSmooth BLが選択されていると、BL parametersサブパネルの緑の AutoボタンからGenerate boundary layer distributed thickness valuesダイアログが開きます。
このユーティリティは、モデル内の細長い領域を認識し、ユーザーの設定に基づき境界層全体の板厚を調整します。
すでにBoundary selectionサブパネルでコンポーネントを選択している場合、これらのコンポーネントは適切なBound Typeとともに自動的に表示されます。それ以外の場合は、Add collectors with surface elementsボタンをクリックしてから、モデルの必要な部分を選んでください。この方法でコンポーネントを選択した場合、各コンポーネントごとにBound Typeを指定する必要があります。各コンポーネントには、リストから削除するためのRemoveボタンが表示されます(コンポーネント自体がモデルから削除されることはなく、ダイアログ上のリストから削除されるのみ)。最後に、Remove all the above added collectorsボタンをクリックすると、すべてのコンポーネントを消去することができます。
Number of Layers、First layer thickness、Layers’ thickness growth rateの値は、自動的にCFD Tetrameshパネルの値が使用されます。
Minimum (Tetrahedral-Core/Boundary Layer) thickness ratioの値は、四面体コアと境界層の厚みの最小比率になります。この値は0以上である必要があり、小数点数の指定が可能です。この値が大きいと、コアをオープンにするために境界層の要素はより圧縮されます。


図 26.
Bound Layer thickness at cornersは、境界層のデフォルトのhyperbolic growthによって要素が歪んだり別の境界層と干渉が起こらないよう各コーナーにおける境界層全体の厚みを調整します。この値が小さいと、境界層のコーナーにおける厚みは与えられた境界層全体の板厚に対し相対的に小さくなります。以下の図は、同じモデルにこの値を1と5に設定した場合の違いを示したものです。


図 27.
Check for closed volumesチェックボックスは、選択された要素が穴のない完全に閉じられたボリュームであるかのチェックを実行します。完全に閉じられたボリュームの場合、境界層の加増は常に内側に進むことから、メッシュ生成を容易にします。ただし、閉じたボリュームでなくても、いくつかのケースでは要素の法線方向を基に境界層が作成されます。
法線が誤った方向を向いていると、境界層が意図しない方向に伸びてしまうことがあります。このような場合には、このオプションをオフにしてから、Adjust Element Normalsボタンをクリックすると、誤った方向に作成された境界層の要素の法線が反転します。
Generate Distributed BL Thickness Ratioボタンで、均等境界層を作成し、板厚値を荷重コレクター^CFD_BL_Thicknessに保存します。
Boundary Layers' Thickness Ratioのコンターを表示したい場合は、Display Contours of BL Thickness Ratioボタンをクリックします。


図 28.
均等境界層の作成が終了したら、Closeをクリックしてダイアログを閉じ、BL parametersサブパネルに戻ります。
fix 3D elements Solid Mesh Optimizationツールを使用して、次の方法で3D要素を修正します。
  • いくつかの要素基準に従ってヘキサおよびテトラ要素の品質を修正します。
  • 2次要素の最大角度、最大長さと最小長さの比、およびヤコビアン比を修正します。
return すべての変更を適用し、パネルを閉じます。