Shapeパネル

Shapeパネルは、形状最適化のための形状設計変数を作成し、それらを形状に関連付けるのに使用します。

場所:Analysisページ > Optimizationパネル
注: OptiStructソルバーインターフェースでのみ利用可能です。

形状は、PerturbationsパネルまたはHyperMorphモジュールで予め定義されていなくてはなりません。

注: Madymo-XMLフォーマット用に形状設計変数を作成する際、元のXMLファイルはHyperWorksからインポート、エクスポートされる必要があります。これは、Madymo-XMLフォーマットが認める重複節点IDをHyperWorksが扱うことができないためです。これが行われていない場合、形状設計変数は正しくない節点を参照してしまうことがあります。
Shapeパネルは、OptiStruct以外の最適化ソフトウェアで使用される様々なフォーマットで形状設計変数や形状をエクスポートするためにも使用することができます。これらのオプションは、Export サブパネルで設定されます。
解析コード サブコード 注記
OptiStruct, Nastran, Genesis None, long, force, moment, temperature 形状最適化および変数読み込み用です。
HyperStudy, Templex OptiStruct, HyperForm, Nastran, Dynakey, Dynaseq, Radioss, PAM-CRASH 2G, Marc, ANSYS, Abaqus, Abaqus2D, Madymo, Madymo-XML, Fluent, Permas, Ideas HyperStudy、Templex、HyperOpt/Genericでの形状パラメータ化用。
HyperOpt OptiStruct, Abaqus, Nastran HyperOpt/OptiStruct、HyperOpt/Abaqus、HyperOpt/Nastranでの形状最適化用。

Desvarサブパネル

オプション 動作
create / update 設計変数を作成するのか、既存の設計変数を更新するのかを選択します。
desvar = 新規設計変数の名称を指定、またはボタンをクリックして既存のものを選択します。
注: single desvarの作成または更新時にのみ利用可能です。
initial value = 設計変数の初期値を指定します。
lower bound = 設計変数の上限値を指定します。
upper bound = 設計変数の下限値を指定します。
move limit default / move limit = 限界値をどのように決定するかを選択します。

move limit =を選択した場合、限界値をユーザーが指定する必要があります。

no ddval / ddval = 離散設計変数を使用するかどうかを選択します。

ddval =を選択した場合、ボタンをクリックし、既存の離散設計変数を選択します。

shape = 適用したい定義済みの形状を選択します。
注: single desvarの作成または更新時にのみ利用可能です。
single desvar / multiple desvars /non-linear desvars 設計変数の作成 / 更新方法を選択します。

非線形設計変数の場合は、その変数の適用方法(非線形設計変数用に表示されるスイッチby constraint / by system / by mid-shapeを使用)を選択します。

shapes 目的の形状を選択します。
注: multiple desvarsが選択されている場合に利用可能です。
by constraint / by system / by mid-shape HyperWorksではシェイプは線形摂動として保存されるため、1と0以外の値がシェイプに適用される際、各節点の意図される非線形パスを決定するには、追加の情報が必要となります。制約条件に沿って移動する節点もあれば、円筒座標系のz-軸周りに移動する節点もあります。節点をどのように動かしたいかによって、非線形形状の生成法を選択します。
by constraint
ライン、プレーン、サーフェス、メッシュ、方程式に沿って、またはそれらを境界として節点を移動させるといった制約条件を仮定し、非線形シェイプを作成します。createをクリックすると、HyperWorksは、選択された各形状に下限と上限の間の繰り返し回数を適用し、各回の制約条件を適用します。これらの適用により、各形状のために、各節点の非線形パスが計算され、最大4つの新しい形状と設計変数(形状毎)が作成され、それらをリンクする式を介して、制約条件から影響を受ける形状の非線形挙動を特徴付けます。例えば、節点がサーフェスなどのフィーチャーまでは移動できるが、越えることはできない。といった境界タイプの制約条件については、制限制約を非アクティブにし、そのような制約条件によって影響を受ける形状を作成する必要があります。すなわち、形状が適用される際は、節点は制約条件を通過する必要があります。次に、非線形形状を作成する前に、制限制約を再度アクティブにします。これは、節点のパスが制約位置まで線形に移動するのではなく、制約まで移動し、止ることを確実にします。どの制約条件をアクティブまたは非アクティブにするかは、HyperMorph panel > Morph Options panelで設定することができます。式による境界制約のシミュレーションには限界があるため、最適化の際、ある値を適用すると、拘束された節点は、制約条件より多少手前で止ったり、制約条件を多少越えてしまう場合があります。


図 1. 円筒状サーフェスに拘束されている2つのメッシュ. 左側のメッシュはサーフェスに沿ってスライドする一方、右側のメッシュはそのサーフェスを境界にしています。最適化中、モーフィングの間と同様に機能するよう、両方の形状は非線形設計変数に変換されなくてはなりません。境界の制約が非アクティブである場合、右側の形状はサーフェスを通ってメッシュを移動させます。境界制約が使用される際、非線形形状に変換されるべき形状はこのように定義されます。非線形設計変数を作成する際、境界制約はアクティブにする必要があります。
by system
HyperMorph panel > Alter Dimensions panel > Shapes panelのangleまたはarc angleオプションを使ってメッシュを回転させることによって作成された形状、円筒座標系を参照して作成された形状、または、節点がx-y-z方向ではなくr-theta-z方向に移動する形状を想定しています。このオプションを使用するには、選択された形状が回転する際に参照する局所座標系を選択する必要があります。HyperWorksは、指定された座標系周りに移動する各形状について節点の非線形パスを決定し、それらをリンクする式を介して節点の非線形パスを描写する新しい形状を各形状に最大4つ作成します。


図 2. 円筒座標系を参照して作成された2つの形状. 上の図ではメッシュの弧の角度が、下の図ではメッシュの半径が変更されています。両方の形状共、円筒座標系を参照して動作し、まずθ方向に、続いて半径方向に節点を移動します。これらの形状は、メッシュが最適化中に正しい曲率を保持するよう、by systemオプションを使って非設計変数に変換される必要があります。
by mid-shape
2つの形状によって描写される非線形形状を作成します。1つの形状は、1の乗数が適用される際、非線形形状を表わします。もう一方の形状は、2分の1の係数が適用される際、非線形形状を表わします。HyperMorphは非変形位置からミッドシェイプ位置、さらにフルシェイプ位置へと移動する節点の非線形パスを補間します。続いてHyperMorphは、それらをリンクする式を介して節点の非線形パスを描写する3つの形状を作成します。


図 3. 非線形パス. 1つの節点について、非変形位置から始まり、ミッドシェイプ位置(青)を通ってフルシェイプ位置(赤紫)で終わる非線形パス(黄色)が計算されています。
これら3つのオプションすべてについて、必要な設計変数、式、およびdlink2カードを作成し、最適化をサポートします。ユーザーのオリジナル形状について設計変数を作成する必要はありません。また、2つ以上の形状が同じ節点を制御する非線形形状に変換する場合、複数の形状が同時に適用されることが多く、節点は与えられた制約条件または局所座標系に則した動きに違反します。そのためHyperMorphは、相反する形状が式でリンクされている場合、形状間の相互作用を補うために、形状の各ペアについて更にもうひとつの形状を作成します。この機能をアクティブにするには、目的の形状すべてについて同時に非線形設計変数を作成する必要があります。また、線形形状と非線形形状は両方が適用される際(節点を半径方向に動かす形状が軸周りに節点を動かす形状と同時に適用される場合など)相反することがあるため、線形、非線形のすべての形状について同時に設計変数を作成する必要があります。


図 4. 半径の形状変更と同時に適用される弧の角度の形状変更. 左の図では2つの形状が補正なしで適用されています。メッシュの辺が局所座標系の軸に揃っていない点にご注目ください。右の図では、補正形状が適用されています。メッシュの辺が局所座標系の中央の軸に揃っている点にご注目ください。両方の形状が同時に非線形形状に変換されると、補正設計変数が生成され、最適化に自動的に統合されます。
最大4つの非線形形状が、それぞれ作成されます。これらには、o#a、o#b、o#c、o#dという名前が与えられます。#にはオリジナル形状のIDが挿入されます。0#aという名称の形状は、独立した設計変数にリンクされ、その他は、従属設計変数にリンクされます。従属形状の既知の値を含むdeqatnカードを使用して計算した量によって、独立形状を適用したい場合、HyperMorph panel > Shapes panel > Apply Shapes panelに移動し、o#aだけを適用する形状として選択します。applyをクリックすると、“Apply shapes linked though desvars and dlinks.”(desvarsとdlinksを介して形状を適用する)かどうかを尋ねるメッセージが表示されます。yesをクリックすると、HyperMorphは、最適化の際の形状関数作成に必要な量により、o#b、o#c、o#dを自動的に適用します。これは、by factorおよびinteractiveの両オプションで適用され、非線形変数がどのように作用するかの確認が可能になります。また、o#a形状、および重複する線形形状は複数適用することができ、HyperMorphは、独立形状のための従属形状に加え、選択された独立形状間に補間形状を適用します。補間形状には、r#r#tという名前が与えられ、#には2つの重複形状のIDが挿入されます。HyperWorksのバッチモードでリンクされた形状を適用するには、*morphshapelinkedpushコマンドを使用して独立形状に値を与え、*morphshapelinkedapplyコマンドでそれを適用します。

最適化中に適用される場合、非線形形状は、意図される節点パスとは完全に揃わないまでも、かなり近づきます。生成された形状と式は、意図される節点パスと実際の節点パスの間のエラー量が最小限となるよう最適化されていますが、線形形状の組み合わせを使って各非線形形状を正確に再現するのは不可能です。ただし、この機能はほとんどの最適化アプリケーションについて、十分な忠実性を示します。

非線形形状に変換された形状は、下限または上限のいずれかが0.0の場合、最も良く機能しますが、負の下限と正の上限を持つ形状の際に高い適合度を得ることができます。ただし、90度以上の回転によって作成された非線形形状は、中間値での良い適合度は望めないかもしれません。

designvars 編集したい設計変数を選択します。
注: multiple desvarsを更新する場合に利用できます。

Exportサブパネル

オプション 動作
file: 出力するファイルの名称を指定します。
analysis code 出力する目的の解析コードを選択します。
sub-code 出力する目的の解析サブコードを選択します。

実行ボタン

ボタン 動作
create 形状設計変数を作成します。
reject 最後に実行した形状設計変数の作成を取り消します。
update 変更した内容で既存の形状変数を更新します。
animate 結果のポスト処理を行うため、Deformedパネルを開きます。
review このボタンをクリックすると、既存の設計変数リストが表示されます。1つ選択すると、その設定内容が入力欄に表示されます。
undo morphing  
export as 一般的なファイルブラウザダイアログが表示され、指定のディレクトリとファイル名の選択が可能になります。
return パネルを終了します。