Vectorsパネル

Vectorsサブパネルは、マルチボディプレーンを作成するのに使用します。

場所:1DおよびAnalysisページ

1つのベクトルは3次元の方向を表わします。

モデリングウィンドウでは、ベクトルはVECという文字と矢印で表示され、矢印の終わりにベクトルサイズ値が表示されます。デフォルトでは、実際の長さの100%の倍率でベクトルを表示します。

ユーザーは、節点を選択して大きさを指定、あるいはラインの接線またはサーフェスの法線から求めることで、複数のベクトルを1度に作成することができます。ベクトルを1つだけ作成するには、2つの節点を選択して作成するか、2つの既存のベクトルを指定してそのベクトル積から作成します。

Createサブパネル

Createサブパネルは、ベクトルを作成するのに使用します。

base and magnitudeを使用する場合、ベクトルエンティティを作成する位置にある節点を1つまたは複数選択します。x、y、z成分を入力、またはベクトル法を使用してベクトルを指定します。ベクトル法は、直接ベクトルの大きさと向きを指定します。向きは、一般的なplane and vectorセレクターで2節点または3選択を選択 (N1、N2、N3)、グローバル軸の選択、あるいは他のベクトルを選択します。N1, N2, N3オプションを使用する場合、2節点を選択するとその節点間を結ぶベクトルが定義できます。一方3節点を選択する場合は、選択した節点で定義される面(右手の法則を使用)に垂直なベクトルが定義できます。

2つの節点を選択するだけでベクトルを作成する、two nodesもあります。この方法を使用する場合、追加入力は必要ありません。

cross productオプションは既存の2つのベクトルエンティティからベクトルを作成します。元のベクトルに直角なベクトルとなります。長さは、直接入力または選択したベクトルから定まります。

ベクトルの作成は、on geometryオプションを使用しても可能です。ユーザーはlineの接線と同じベクトルを作成すること、あるいはsurfaceの法線に沿ったベクトルを作成することが可能です。結果のベクトルは、このパネルで選択されたすべての節点上に作成されます。ベクトルの長さは、vector size % =に入力、またはusing parameterizationを使用して自動的に計算させて指定することができます。ラインの接線の場合、この値はカーブのパラメトリック導関数の値です。サーフェス法線の場合、この値はサーフェス導関数のベクトル積の長さによって決定されます。


図 1. ライン上にベクトルを作成


図 2. サーフェス上にベクトルを作成
オプション 動作
vector creation method ベクトルの作成方法を選択します。
base and magnitude
ベクトルエンティティを作成する位置にある節点を1つまたは複数選択します。x、y、z成分を入力、またはベクトル法を使用してベクトルを指定します。ベクトル法は、直接ベクトルの大きさと向きを指定します。向きは、一般的なplane and vectorセレクターで2節点または3選択を選択 (N1、N2、N3)、グローバル軸の選択、あるいは他のベクトルを選択します。N1, N2, N3オプションを使用する場合、2節点を選択するとその節点間を結ぶベクトルが定義できます。一方3節点を選択する場合は、選択した節点で定義される面(右手の法則を使用)に垂直なベクトルが定義できます。
two nodes
2つの節点を選択します。この方法を使用する場合、追加入力は必要ありません。
cross product
既存の2つのベクトルエンティティからベクトルを作成します。元のベクトルに直角なベクトルとなります。長さは、直接入力または選択したベクトルから定まります。
on geometry
lineの接線と同じベクトルを作成すること、あるいはsurfaceの法線に沿ったベクトルを作成することが可能です。結果のベクトルは、このパネルで選択されたすべての節点上に作成されます。ベクトルの長さは、vector size % =に入力、またはusing parameterizationを使用して自動的に計算させて指定することができます。ラインの接線の場合、この値はカーブのパラメトリック導関数の値です。サーフェス法線の場合、この値はサーフェス導関数のベクトル積の長さによって決定されます。
base node: nodes ベクトルを作成したい場所にある節点をすべて選択します。
nodes
個々の節点を選択します。


図 3. 例:節点選択
face
2Dおよび3Dフェイス上のすべての節点を選択します。非連続性が2Dフェイスに存在する場合、その非連続性の合間の節点のみが選択されます。


図 4. 例:フェイス選択
2D faces ext
非連続性を含む2Dフェイス上のすべての節点を選択します。


図 5. 例:2DフェイスExt選択
loops
穴の境界線のような、フリーな閉じられたループ上の節点をすべて選択します。
重要: SHELL要素でのみ有効です。


図 6. 例:ループ選択
free edge
要素のフリーエッジ上のすべての節点を選択します。非連続性がエッジに存在する場合、その非連続性の合間のフリーエッジ上の節点のみが選択されます。
重要: SHELL要素でのみ有効です。


図 7. 例:フリーエッジ穴
free edges ext
非連続性を含む要素のフリーエッジ上の節点をすべて選択します。
重要: SHELL要素でのみ有効です。


図 8. 例:フリーエッジExt選択
edge
フリーエッジ上または要素の共有エッジ(buttジョイント、L/cornerジョイント、Tジョイント)のすべての節点を選択します。非連続性がエッジに存在する場合、その非連続性の合間のエッジ上の節点のみが選択されます。
重要: SHELL要素でのみ有効です。


図 9. 例:エッジ選択
edges ext
フリーエッジ上または不連続となる要素の共有エッジ(buttジョイント、L/cornerジョイント、Tジョイント)のすべての節点を選択します。
重要: SHELL要素でのみ有効です。


図 10. 例:エッジExt選択
注: vector creation methodがbase and magnitudeに設定されているときに利用可能です。
face angle / individual selection
face angle
選択されたサポートエンティティがどのパネルエンティティ(荷重、境界条件、ベクトル、セット定義など)を持つかを決定します。
face angleの値は、選択したフェイスの法線と隣接するフェイスの法線との角度差に基づいて、どの面を選択するかを判断する際に使用されます。このフェイスの法線間の角度がface angleの値より小さい場合、フェイスは選択されます。エッジ選択じにおいても、エッジ間の角度がフェイス間の角度に代わって使用されることを除くと、そのプロセスは同様です。
重要: これは、セレクターがnodesに設定されており、更に選択モードが、faces、2d faces ext、free edges、free edges ext、edges、またはedges extに設定されている場合にのみ有効です。
individual selection
フェイス上の個々の要素、または要素の個々のフリー / 共有エッジを選択します。
重要: これは、セレクターがnodesに設定されており、更に選択モードが、faces、free edges、またはedgesに設定されている場合にのみ有効です。
edge angle
与えられたフェイスに沿ったエッジを分割します。エッジ角度が180度の場合、エッジはフェイスの連続境界となります。これより小さい値の場合、セグメント間の角度が指定した値を超えた場合でも境界エッジは分割されます。セグメントは、1つの要素のエッジです。
重要: これは、セレクターがnodesに設定されており、更に選択モードが、free edges、free edges ext、edges、またはedges extのいずれかに設定されている場合にのみ有効です。
from node / to node
2節点を選択してベクトルを作成します。
注: vector creation methodがtwo nodesに設定されている場合に有効です。
base node: node
ベクトルを作成したい位置にある節点を選択します。一度に作成できるベクトルは1つのみです。
注: vector creation methodがcross productに設定されている場合に有効です。
vector A: vector
ベクトルAを選択します。
注: vector creation methodがcross productに設定されている場合に有効です。
vector B: vector
ベクトルBを選択します。
注: vector creation methodがcross productに設定されている場合に有効です。
lines/surfaces
ベクトルをラインまたはサーフェスのどちらから得るかを選択します。
lines
選択した節点位置のラインの接線にベクトルを作成します。
surfaces
サーフェスの法線方向にベクトルを作成します。
注: vector creation methodがon geometryに設定されている場合に有効です。
nodes
ベクトルを作成する必要があるすべての節点を選択します。
注: vector creation methodがon geometryに設定されている場合に有効です。
vector size % = / uniform size =
ベクトルの表示サイズの変更方法を選択します。この設定はベクトルに影響を与えるものではなく、グラフィカル表示の長さを決定するものです。
vector size % =
実際のベクトル長さのパーセンテージでインジケータを設定します(デフォルトは100%)。このオプションは、与えられた要素におけるベクトル長さの大きさによって長さが変わります。
uniform size =
モデルの単位寸法を使用して指定した大きさで表示されます。このオプションは、圧力の大きさに関係なく常に同じ長さで荷重が表示されます。
label vector モデリングウィンドウ内の各ベクトルのラベルを表示します。
autoscale ベクトルをモデルサイズに応じて表示します。これを有効にすると、ベクトルサイズを指定する欄はグレーアウトされます。
global system / local system

グローバル座標系またはローカル座標系のどちらでベクトルを定義するかを指定します。

例:3つの節点N1、N2、N3を指定してグローバルのZ方向にベクトルを定義します(これらの3つの節点の面の法線)。このスイッチをlocalに設定した場合、結果はローカル座標系のZ方向を指すベクトルになります。


図 11.
注: vector creation methodがbase and magnitudeに設定されているときに利用可能です。
vector / components
vector
3点(N1, N2, N3)指定、グローバル軸使用、または既存のベクトルエンティティの選択のいずれかでベクトルを定義します。
components
base nodeからの、x、y、z成分を直接入力します。
magnitude = / vector A / vector B
ベクトルの長さを指定します。
magnitude =
ベクトルの長さを指定します。
vector A / vector B
ベクトルAまたはBからの長さを導きます。
注: vector creation methodがcross productに設定されている場合に有効です。
magnitude = / use parameterization
形状上にベクトルが作成される場合、長さは、直接入力またはパラメトリック値を使って決まります。
  • 接線の場合、この値は、パラメトリックカーブ導関数の値です。
  • サーフェス法線の場合、この値は、サーフェスパラメトリック導関数のベクトル積の長さによってこの値が定義されます。

Updateサブパネル

Updateサブパネルは、作成方法も含めベクトルのすべてのパラメータを修正するのに使用します。
注: base & magnitudeを使って更新された2節点ベクトルは、そのヘッド節点の関連性を失います。
オプション 動作
vectors 変更する既存のベクトルを選択します。
vector update method 既存のベクトルの更新方法を選択します。
base and magnitude
ベクトル(複数可)の大きさ、向き、座標系を更新します。
two nodes
新たにベクトルを定義する2つの節点を選択します。
cross product
節点位置を入力し、2つの既存のベクトルAとBを選択してベクトルを更新します。新しいベクトルはベクトルAとBに直角になります。
on geometry
ラインまたはサーフェスを選択し、新たな位置の節点を指定してベクトルを更新します。
base node: nodes
ベクトルを作成したい位置にある節点を選択します。一度に作成できるベクトルは1つのみです。
注: vector creation methodがcross productに設定されている場合に有効です。
from node / to node
2節点を選択してベクトルを作成します。
注: vector creation methodがtwo nodesに設定されている場合に有効です。
base node: node
ベクトルを作成したい位置にある節点を選択します。一度に作成できるベクトルは1つのみです。
注: vector creation methodがcross productに設定されている場合に有効です。
vector A: vector
ベクトルAを選択します。
注: vector creation methodがcross productに設定されている場合に有効です。
vector B: vector
ベクトルBを選択します。
注: vector creation methodがcross productに設定されている場合に有効です。
lines/surfaces
ベクトルをラインまたはサーフェスのどちらから得るかを選択します。
lines
選択した節点位置のラインの接線にベクトルを作成します。
surfaces
サーフェスの法線方向にベクトルを作成します。
注: vector creation methodがon geometryに設定されている場合に有効です。
nodes
ベクトルを作成する必要があるすべての節点を選択します。
注: vector creation methodがon geometryに設定されている場合に有効です。
vector size % = / uniform size =
ベクトルの表示サイズの変更方法を選択します。この設定はベクトルに影響を与えるものではなく、グラフィカル表示の長さを決定するものです。
vector size % =
実際のベクトル長さのパーセンテージでインジケータを設定します(デフォルトは100%)。このオプションは、与えられた要素におけるベクトル長さの大きさによって長さが変わります。
uniform size =
モデルの単位寸法を使用して指定した大きさで表示されます。このオプションは、圧力の大きさに関係なく常に同じ長さで荷重が表示されます。
label vector モデリングウィンドウ内の各ベクトルのラベルを表示します。
autoscale ベクトルをモデルサイズに応じて表示します。これを有効にすると、ベクトルサイズを指定する欄はグレーアウトされます。
global system / local system

グローバル座標系またはローカル座標系のどちらでベクトルを定義するかを指定します。

例:3つの節点N1、N2、N3を指定してグローバルのZ方向にベクトルを定義します(これらの3つの節点の面の法線)。このスイッチをlocalに設定した場合、結果はローカル座標系のZ方向を指すベクトルになります。


図 12.
注: vector creation methodがbase and magnitudeに設定されているときに利用可能です。
vector / components
vector
3点(N1, N2, N3)指定、グローバル軸使用、または既存のベクトルエンティティの選択のいずれかでベクトルを定義します。
components
base nodeからの、x、y、z成分を直接入力します。
magnitude = / vector A / vector B
ベクトルの長さを指定します。
magnitude =
ベクトルの長さを指定します。
vector A / vector B
ベクトルAまたはBからの長さを導きます。
注: vector creation methodがcross productに設定されている場合に有効です。
magnitude = / use parameterization
形状上にベクトルが作成される場合、長さは、直接入力またはパラメトリック値を使って決まります。
  • 接線の場合、この値は、パラメトリックカーブ導関数の値です。
  • サーフェス法線の場合、この値は、サーフェスパラメトリック導関数のベクトル積の長さによってこの値が定義されます。

実行ボタン

ボタン 動作
create 選択された方法によって1つまたは複数のベクトルが作成されます。
reject 最後に行ったcreateアクションを取り消します。このトグルは、editサブパネル上に表示されません。
review reviewをクリックし、ベクトルをクリックするとその定義内容(作成方法や大きさなど)がパネルの各欄に表示されます。