Elem Offsetパネル

Elem Offsetパネルは、プレートまたはシェル要素のメッシュからオフセットすることによる要素の作成および修正に使用します。

場所:2D および3Dページ

要素の法線によってオフセットの際の方向が決定します。

Solid Layersサブパネル

プレート要素をオフセットする前に、プレート要素の法線が正しい向きになっていることを確認してください。

オフセットはマイナス値でも問題ありません。


図 1. 選択された要素


図 2. Initial Offset=40で作成された要素


図 3. バイアシング係数なしで作成された要素


図 4. マイナスのバイアシング係数で作成された要素
各コンポーネントの板厚計算には、コマンド関数HM_COMP_TKをコールします。この関数は、コンポーネントの厚みを1つの引数として有します。
*function("HM_COMP_TKvariable1)
 *components(""")
   *format()
       *variableset(variable1,$TK)
 *output()
*return()
HM_COMP_TK関数を含むテンプレートは、ソルバーインターフェースで指定されなければなりません。
オプション 動作
3d faces by nodes オフセットする3D要素の節点を選択します。
Delete 2d elements after オフセット後に2D要素を削除します。
elems to offset selector オフセットする要素を選択します。
along geoms to follow 選択されたサーフェスまたは要素は、オフセット要素のガイドとしての役割を果たします。
number of layers 法線方向に沿って作成する要素の層数を指定します。
Use distr thick Distributed BL Thickness Ratioダイアログで定義するdistributed BL thickness ratioの分布を適用します。このダイアログを表示するには、Set distr thickをクリックします。

定義したdistributed BL thickness ratioを無視するにはこのチェックボックスをオフにします。

initial offset 法線の正方向に沿ったプレート要素のサーフェスからの初期オフセットを指定します。
total thickness 作成するソリッド要素の層のトータルの厚みを指定します。
biasing style バイアシングタイプを選択します。
bias intensity バイアシング度の値を指定します。
elements to current comp / original comp 作成される要素を、現在のコンポーネントに含めるか、またはシェル要素の属するコンポーネントに含めるかを指定します。
corners style
Square corners
要素の法線を保持し、尖った角を生成しますが、コーナーの要素の角度が鋭角になります。
Rounded corners
square cornersに似ていますが、メッシュがコーナーに近付くにつれて要素板厚を調整し、コーナー要素の角度が極端にならない点で異なります。
CFD corners
rounded cornersと似ていますが、要素の法線を保持しようと試みることはなく、したがって、各要素のすべてのエッジは、コーナー角度が極端にならないよう調整されます。


図 5. Corner Style例. 一番下のメッシュはrounded corners、中央のメッシュはsquare corners、一番上のメッシュはCFD corners を使っています(CFD要素はコーナーのほうに傾いている点にご注目ください)

Shell Layersサブパネル

プレート要素をオフセットする前に、プレート要素の法線が正しい向きになっていることを確認してください。

オフセットはマイナス値でも問題ありません。


図 6. 選択された要素


図 7. Square Cornersを用いて作成された要素


図 8. Rounded Cornersを用いて作成された要素


図 9. Initial Offset=40で作成された要素
オプション 動作
elems to offset selector オフセットする要素を選択します。
along geoms to follow 選択されたサーフェスまたは要素は、オフセット要素のガイドとしての役割を果たします。
number of layers 法線方向に沿って作成する要素の層数を指定します。
initial offset 法線の正方向に沿ったプレート要素のサーフェスからの初期オフセットを指定します。
total thickness 作成するソリッド要素の層のトータルの厚みを指定します。
biasing style バイアシングタイプを選択します。
elements to current comp / original comp 作成される要素を、現在のコンポーネントに含めるか、またはシェル要素の属するコンポーネントに含めるかを指定します。
corners style
Square corners
要素の法線を保持し、尖った角を生成しますが、コーナーの要素の角度が鋭角になります。
Rounded corners
square cornersに似ていますが、メッシュがコーナーに近付くにつれて要素板厚を調整し、コーナー要素の角度が極端にならない点で異なります。
CFD corners
rounded cornersと似ていますが、要素の法線を保持しようと試みることはなく、したがって、各要素のすべてのエッジは、コーナー角度が極端にならないよう調整されます。


図 10. Corner Style例. 一番下のメッシュはrounded corners、中央のメッシュはsquare corners、一番上のメッシュはCFD corners を使っています(CFD要素はコーナーのほうに傾いている点にご注目ください)

Shell Offsetサブパネル

CADソリッドボディのサーフェス上にメッシュを生成する場合、要素はオブジェクトの外側に整列します。このツールを使ってソリッド要素のミッドサーフェスにオフセットする際、要素の法線の逆方向に向かわせることになります。

要素すべてを決まった均一方向に移動させる代わりに、各要素をその付近のメッシュの局所法線に対応する方向に移動させる点を除くと、この機能は、Translateパネルと非常によく似ています。選択された要素が移動する際、それら要素または節点に結合したエンティティ、例えば、荷重、座標系、方程式または他の要素は、一緒に移動します。
オプション 動作
elems to offset selector オフセットする要素を選択します。
along geoms to follow 選択されたサーフェスまたは要素は、オフセット要素のガイドとしての役割を果たします。
distance / distance = 1/2 element T
distance
要素を移動する距離の一定値を指定します。
distance = ½ element T
各要素が属するコンポーネントの材料板厚の半分に等しい距離が要素の移動量となります。
corners style
Square corners
要素の法線を保持し、尖った角を生成しますが、コーナーの要素の角度が鋭角になります。
Rounded corners
square cornersに似ていますが、メッシュがコーナーに近付くにつれて要素板厚を調整し、コーナー要素の角度が極端にならない点で異なります。
CFD corners
rounded cornersと似ていますが、要素の法線を保持しようと試みることはなく、したがって、各要素のすべてのエッジは、コーナー角度が極端にならないよう調整されます。


図 11. Corner Style例. 一番下のメッシュはrounded corners、中央のメッシュはsquare corners、一番上のメッシュはCFD corners を使っています(CFD要素はコーナーのほうに傾いている点にご注目ください)

Thicken Shellsサブパネル

Thicken Shellsサブパネルは、薄肉のシェルに厚みを持たせることでソリッド要素に変換するのに使用します。外表面上のシェルの場合、引き伸ばす方向を選択することができます。中立面上のシェルの場合、自動的に両方向に引き伸ばされます。
オプション 動作
elems to offset selector オフセットする要素を選択します。
along geoms to follow 選択されたサーフェスまたは要素は、オフセット要素のガイドとしての役割を果たします。
shells are on the midsurface / shells are on an outer surface
Shells are on an outer surface
選択された要素周辺を形成するシェルが置き換えられます。
Shells are on the midsurface
選択された要素の上または下を形成するシェルが置き換えられます。
thickness = 厚みの値を指定します。
elements to current comp / original comp 作成される要素を、現在のコンポーネントに含めるか、またはシェル要素の属するコンポーネントに含めるかを指定します。
corners style
Square corners
要素の法線を保持し、尖った角を生成しますが、コーナーの要素の角度が鋭角になります。
Rounded corners
square cornersに似ていますが、メッシュがコーナーに近付くにつれて要素板厚を調整し、コーナー要素の角度が極端にならない点で異なります。
CFD corners
rounded cornersと似ていますが、要素の法線を保持しようと試みることはなく、したがって、各要素のすべてのエッジは、コーナー角度が極端にならないよう調整されます。


図 12. Corner Style例. 一番下のメッシュはrounded corners、中央のメッシュはsquare corners、一番上のメッシュはCFD corners を使っています(CFD要素はコーナーのほうに傾いている点にご注目ください)

Thin Solidsサブパネル

Thin Solidsサブパネルは、薄肉のソリッドメッシュを作成するのに使用します。選択されたフェイスセット上に最初に2Dメッシュを作成し、そのメッシュを引き伸ばしてソリッドのHexまたはWedge要素を作成します。


図 13. Thin Solids. 最初の図は、薄肉の曲げシートメタルを表現するソリッド形状を示しています。2番目の図は、3つの層と混合要素タイプからなるメッシュを示しています。
薄肉のソリッドメッシュを作成するには、ソリッド形状はいくつかの条件を満たしている必要があります。
  • ソリッドエンティティは曲げシートメタルソリッドである。
  • ソース(開始)フェイスと終了フェイスの両方が特定可能である。
  • ソースおよび終了フェイスはフェイスの縁に沿ってほぼ90度の角度を成すように結合されていること。
  • 上側と下側のフェイスの数は一致する必要はない。
  • 側面は4面である必要はない。
オプション 動作
thin solid mesh: solids / elems 薄肉のソリッドメッシュを作成するのに使用するソリッドエンティティまたは要素を選択します。
auto detect / detect now
auto detect(デフォルト)
最初に作成するシェルメッシュに使用するフェイスを自動的に検出します。
detect now
手動でalong surfsおよびdestination surfsを選択します。detect nowをクリックすると、これらのコレクターには、自動的にフィーチャーが検出されますが、モデリングウィンドウでフェイスを右または左クリックすることで、それぞれのコレクターのフェイスの削除または追加が可能です。
save src to SAVELIST 検出されたソースフェイスはメモリ内に保存され(更にコマンドファイルに出力)簡単に取り出すことができます。ただし、モデルの一部としてディスク上に保存されるわけではありません。
注: detect nowが選択されている場合に利用可能です。
along surfs / source surfs
along surfs
引き伸ばされたソリッド要素が収まるエッジを定義するサーフェス。
source surfs
薄肉ソリッド要素が引き伸ばされる元のサーフェス。
destination: surfs ベースメッシュが引き伸ばされる際のターゲットとして使用されるサーフェスを選択します。
number of layers: 法線方向に沿って作成する要素の層数を指定します。
element size = / elem_size/thickness
要素サイズ
目的の要素サイズを指定します。


図 14. Element Size = 2(3層)
elem_size/thickness
パートの板厚に対するサイズ比率を指定します。要素サイズは、パートの板厚を基に決定されるため、メッシュはより薄い領域ではより細かくなります。


図 15. Elem_size/Thickness = 2(3層)
element type = ソリッド要素を作成するための初期のシェルメッシュに使用される要素タイプを選択します。
  • R-triasは直角三角形要素です。
  • Mixedは、四角形要素を主に使用しますが、メッシュの品質を向上させるために必要に応じて三角形要素を挿入します。
  • Quadsは、四角形要素のみの使用を試みますが、四角形要素が適合しない場所には、三角形要素が使用されます。


図 16. Trias


図 17. Quads(同一密度)


図 18. Right-Trias


図 19. Mixed(Density 10-上、Density 5-下)
linear or no biasing / exponential biasing /bellcurve biasing 連続する層でソースフェイスから離れる際の要素成長率に影響を与えるバイアシングを選択します。
バイアシングなし
すべての層は同じ厚みとなります。


図 20. 例:バイアシングなし
指数バイアシング
連続する層が指数関数的に厚くなります。


図 21. 例:指数バイアシング
ベルカーブバイアシング
層は中心に近づくにつれて次第に厚くなり、ソースフェイスやターゲットのフェイスに近づくにつれて薄くなります。


図 22. 例:ベルカーブバイアシング
bias intensity = バイアシング度の値を指定します。この数値はバイアシングの影響度を決定します。ゼロのままの場合、バイアシングは適用されません。
elements to current comp / original comp 作成される要素を、現在のコンポーネントに含めるか、またはシェル要素の属するコンポーネントに含めるかを指定します。

実行ボタン

ボタン 動作
offset+ シェル要素を法線方向のプラス方向に引き伸ばし / オフセットします。
offset- シェル要素を法線方向のマイナス方向に引き伸ばし / オフセットします。
thicken shells are on the midsurfaceが設定されている場合、厚みを与えます。
注: Thicken Shellsサブパネルで利用可能です。
メッシュ 入力された基準値に沿って薄肉のソリッドメッシュが作成されます。
注: Thin Solidsサブパネルで利用可能です。
reject 要素に加えられた変更、または薄肉ソリッド要素の作成を取り消します。パネルを一度離れると、変更を取り消すことはできませんが、サブパネルを切り替えて再び同じサブパネルに戻った場合のrejectは有効です。
return パネルを終了します。